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JP1 Version 10 JP1/Cm2/Network Node Manager i セットアップガイド


10.3 ディレクトリサービスのアクセス設定にNNMiのセキュリティモデルを設定する

ここでは,ldap.propertiesファイルをバージョン09-50のNNMiから改訂して,ユーザーごとに複数のNNMiユーザーグループをサポートする方法について説明します。このバージョンアップは,次の条件の両方で必要となります。

バージョン09-50のNNMiでは,NNMiユーザーは,定義済みのNNMiロールのうちどれかに割り当てられていました。各ユーザーは,NNMiトポロジのすべてのオブジェクトにアクセスできました。

バージョン10のNNMiでは,定義済みのNNMiユーザーグループでNNMiロールが置き換わります。各NNMiユーザーは最低1つの定義済みNNMiユーザーグループに属する必要があり,これによってNNMiユーザーがNNMiコンソールで実行できる事項が定義されます。追加のユーザーグループが存在する場合は,次のようにNNMiトポロジオブジェクトへのアクセスを制限します。

バージョン09-50のNNMiでは,各ディレクトリサービスグループ定義に,NNMiロールを指定するグループ属性を含める必要がありました。ldap.propertiesファイルの次のパラメータで,このグループ属性を指定していました。

バージョン10のNNMiでは,このパラメータが廃止されます。各ユーザーグループをNNMiコンソールで定義する必要があります。

ユーザーグループ定義には外部名を含めます。これが,ディレクトリサービスでのグループの識別名になります。

ディレクトリサービスのアクセス設定を変更してNNMiセキュリティモデルをサポートするには,次の手順を実行します。

  1. NNMiデータベースのユーザー情報をバックアップする。

    nnmconfigexport.ovpl -c account -u <user> \
    -p <password> -f NNMi_database_accounts.xml
  2. ldap.propertiesファイルをバックアップしてから,そのファイルを任意のテキストエディタで開く。

    ldap.propertiesファイルの詳細については,「10.7 ldap.properties設定ファイルリファレンス」を参照してください。

  3. 次のパラメータが存在する場合は,コメントにするか削除する。

    • roleAttributeID

    • roleAttributeIsDN

    • roleNameAttributeID

  4. ldap.propertiesファイルを編集した場合は,次のコマンドを実行してNNMiにLDAP設定を再読み込みさせる。

    nnmldap.ovpl -reload
  5. NNMiコンソールで,定義済みのNNMiユーザーグループをディレクトリサービスのユーザーグループにマッピングする。

    a [ユーザーグループ]ビューを開きます。

    [設定]ワークスペースで[セキュリティ]を展開してから[ユーザーグループ]をクリックします。

    b [admin]行をダブルクリックします。

    c [ディレクトリサービス名]フィールドに,NNMi管理者のディレクトリサービスグループの完全識別名を入力します。

    [図データ]

    d [保存して閉じる]をクリックします。

    e guestlevel1level2の行ごとに手順bから手順dを繰り返します。

    このマッピングによって,NNMiコンソールにアクセスできるようになります。NNMiコンソールにアクセスするすべてのユーザーは,この手順で指定した,定義済みのNNMiユーザーグループのうちどれかにマッピングされているディレクトリサービスグループに含まれている必要があります。

  6. ディレクトリサービスでNNMiユーザーの追加グループを識別します。必要に応じて新しいグループを定義する。

  7. 手順6.で追加された新しいグループごとに,NNMiコンソールで新しいユーザーグループを作成する。

    a [ユーザーグループ]ビューを開きます。

    [設定]ワークスペースで[セキュリティ]を展開してから[ユーザーグループ]をクリックします。

    b [新規作成]をクリックしてから,グループの情報を入力します。

     −[名前]は一意の値に設定します。短い名前にすることをお勧めします。

     −[表示名]は,ユーザーに表示される値に設定します。

     −[ディレクトリサービス名]は,ディレクトリサービスグループの完全識別名に設定します。

     −[説明]は,このNNMiユーザーグループの目的を説明するテキストに設定します。

    c [保存して閉じる]をクリックします。

    d NNMiユーザーの新しいディレクトリサービスグループごとに手順bと手順cを繰り返します。

    このマッピングで,NNMiコンソールのトポロジオブジェクトにアクセスできるようになります。各ディレクトリサービスグループは,複数のNNMiユーザーグループにマッピングできます。

  8. (任意)ユーザーグループをセキュリティグループにマッピングする。

    詳細については,NNMiヘルプの「セキュリティの設定」を参照してください。