JP1/ITRMのデータベースおよび設定情報のバックアップを取得するコマンドです。バックアップの取得は，Windowsのスケジュール実行機能またはJP1/AJS3に登録し，毎日自動で実行することをお勧めします。このコマンドは次のような場合に使用します。

• ITリソース管理サーバの障害発生に備えて，定期的にバックアップを取得する。
• データベースを再編成する場合など，データベースを操作する前にバックアップを取得する。

• JP1/ITRM DB Serviceが起動している必要があります。
• クラスタ環境の場合は，実行系サーバでコマンドを実行する必要があります。待機系サーバで実行した場合は，エラーとなります。

jirmbackup -f 出力フォルダ名 [-q]

-f 出力フォルダ名

バックアップフォルダ（JP1ITRM_backupまたはJP1ITRM_backup.old）を出力するフォルダの名称を指定します。バックアップフォルダには，バックアップしたデータが圧縮されて格納されています。出力フォルダ名を指定する際は次の点に注意してください。

• 156バイト以内の相対パスまたは絶対パス形式で指定します。
• 指定できるのは，ローカルディスク上にすでにあるフォルダだけです。ローカルディスク上にないフォルダを指定した場合や，存在しないフォルダ名を指定した場合は，エラーとなります。

-q

非対話形式でコマンドを実行するときに指定します。コマンドを自動実行する場合など，ユーザーの確認を省略したいときに使用します。

コマンド終了時のJP1/ITRMの各サービスの状態は，コマンド実行前と同じ状態になります。

0	正常終了
1	ほかのJP1/ITRMコマンドが実行中
2	システム環境不正
3	Administrators権限で実行していない
4	引数不正
5	指定したフォルダが存在しない，またはパスが不正
7	ディスク容量不足
12	指定したフォルダ名が長過ぎる
16	内部コマンドの実行に失敗
17	サービスの状態取得に失敗
18	メモリの割り当てに失敗
60	データベースのバックアップの実行に失敗
61	データベースのバックアップ前処理に失敗
62	データベースのバックアップ後処理に失敗
94	サービスの状態が起動処理中または停止処理中
96	JP1/ITRM DB Serviceが停止している
97	コマンドを待機系サーバで実行している
98	［Ctrl］+［C］キーを押してコマンドを中止した
99	その他のエラー（データベースのディスク容量不足を含む）

D:\tmpフォルダにバックアップフォルダを出力する場合

jirmbackup -f D:\tmp