JP1/NETM/Network Monitor - Manager

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8.4 資産管理連携コマンド

JP1/NETM/Network Monitorの初期導入時に,固定機器一覧を作成するのに,下記のような問題からかなりの時間を費やしてしまう場合があります。

このため,各機器を

(1) 許可機器:資産管理されている機器

(2) 固定機器:許可機器以外の機器

と定義し,初期導入時にJP1/NETM/Network Monitor - Manager上で,資産管理システムの持っている機器情報(CSV形式のファイル)から,固定機器一覧の作成支援(固定機器候補一覧の作成)を行うコマンドをサポートします。

また,本コマンドにより資産管理システムの情報をJP1/NETM/Network Monitorの許可機器一覧の形式に変換することができます。

【名前】
nxnmlist - 資産管理ファイルからの許可機器一覧/固定機器候補一覧出力コマンド
【形式】
  1. nxnmlist -f 資産情報ファイル名 固定機器候補一覧出力ファイル名 MACアドレスカラム番号 [-i 先頭から無視する行数| -ch 無視する先頭文字]
  2. nxnmlist -f 資産情報ファイル名 固定機器候補一覧出力ファイル名 MACアドレスカラム番号 [-i 先頭から無視する行数| -ch 無視する先頭文字| -cc コメント行番号| -s| -p 出力先ファイル名]
  3. nxnmlist -p 資産情報ファイル名 許可機器一覧出力ファイル名 MACアドレスカラム番号 [-i 先頭から無視する行数| -ch 無視する先頭文字| -cc コメント行番号| -s]
【機能説明】
nxnmlistは,指定された資産情報ファイルから,MACアドレス(必須),コメント(省略可)の情報を抽出し,JP1/NETM/Network Monitorの許可機器一覧や固定機器候補一覧を作成します。
なお,固定機器候補一覧は,固定機器の選別を容易にするために,接続機器一覧の情報も付加しています。固定機器一覧として使用する時には,付加情報は削除する必要があります。
<ファイル出力フォーマット>
  • 許可機器一覧
    MACアドレス,IPアドレス1,IPアドレス2,停止期間監視,有効期限,コメント
  • 固定機器候補一覧
    MACアドレス,IPアドレス1,IPアドレス2,停止期間監視,有効期限,コメント,機器名,グループ名,MACベンダ名,グループ名,サブグループ,ネットワーク
    固定機器として使用する場合には,機器名以降の項目を削除してください。

nxnmlistには以下のオプションがあります。

-fオプション:
資産情報ファイルから,固定機器候補一覧出力ファイル名に指定されたファイルに固定機器候補一覧を出力します。MACアドレスカラム番号には,資産情報ファイル内でMACアドレスとして抽出するカラム番号を指定します。
-pオプション:
資産情報ファイルから,許可機器一覧出力ファイル名に指定されたファイルに許可機器一覧を出力します。MACアドレスカラム番号には,資産情報ファイル内でMACアドレスとして抽出するカラム番号を指定します。
-iオプション:
資産情報ファイル内で,ファイルの先頭から無視する行数を指定します。0を指定すると,全ての行を読み込みます。CSVファイルの1行目には,ヘッダ(カラム名など)が付加されている場合があります。例えば,3と指定すると,ファイルの先頭3行が無視されます。
-chオプション:
資産情報ファイル内で,無視する行の先頭文字を指定します。すべての行を読み込む場合には,""(ダブルクォテーションを2つ)を指定します。例えば,「#*@」と指定すると,先頭が#または*または@の行が無視されます。
-ccオプション:
資産情報ファイル内で,コメントとして抽出するカラム番号を指定します。0を指定すると,コメントなしとなります。ただし,該当カラムが,32バイト以上の場合には,出力されません。
-sオプション:
許可機器一覧ファイルに停止期間監視フラグを設定する場合に指定します。
-pオプション(出力先ファイル名指定時):
許可機器一覧ファイルに出力する場合に,出力先のファイル名を指定します。
【診断】
正常終了した場合,終了ステータスに0が返り,異常終了した場合には,0以外が返ります。
コード 意味 対処法
0 正常終了
1 パラメータ異常 コマンドのパラメータを見直してください。
2 システムコールエラー 出力されるメッセージ,関数,エラーコードより異常要因を調査してください。
【使用例】
(1) 固定機器候補一覧の作成
c:\> nxnmlist -f c:\temp\asset.csv c:\temp\fixed.csv 12 -i 1
資産情報(asset.csv)の12カラム目がMACアドレスで1行目がコメント行として無視し,固定機器候補一覧(fixed.csv)を出力します。
(2) 許可機器一覧の作成
c:\> nxnmlist -p c:\temp\asset.csv c:\temp\permit.csv 12 -i 1 -cc 13 -s
資産情報(asset.csv)の12カラム目がMACアドレス,13カラム目がコメント,1行目がコメント行として無視し,停止期間監視を行う許可機器一覧(permit.csv)を出力します。
(3) 固定機器候補一覧と許可機器一覧の作成
c:\> nxnmlist -f c:\temp\asset.csv c:\temp\fixed.csv 12 -i 1 -cc 13 -p c:\temp\permit.csv
資産情報(asset.csv)の12カラム目がMACアドレスで1行目がコメント行の場合に,固定機器候補一覧(fixed.csv)を出力し,13カラム目をコメントとして無視し,許可機器一覧(permit.csv)も出力します。
以下には,JP1/NETM/Asset Information Managerの情報から固定機器一覧を作成する場合の例を示します。
(1) JP1/NETM/Asset Information Managerの出力コマンドを実行し,c:\temp\asset.csvファイルに出力します。
 c:\> jamexport -f c:\temp\asset.csv -gc NetworkInfo
(2) 資産管理連携コマンドnxnmlistコマンドで,固定機器候補一覧を出力します。
 c:\> nxnmlist -f c:\temp\asset.csv c:\temp\fixed.csv 12 -i 1
 MACアドレスは,12カラム目,先頭1行はヘッダの為,無視します。
(3) fixed.csvファイルをエクセルコマンドで開いて,固定機器に登録する機器/不要な機器の選別を行い,不要な行を削除します。
(4) 「DELETE」というタイトルの部分を選択し,不要な列を削除します。