JP1/NETM/Network Monitor

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5.1 Linux版のインストール

<この節の構成>
(1) OSのインストール
(2) 前提ソフトウェアの確認とインストール
(3) 不要サービスの停止処理について
(4) JP1/NETM/Network Monitorのインストール・再インストール
(5) JP1/NETM/Network Monitorへのログイン/パスワードの設定

(1) OSのインストール

RedHat Linuxをインストール画面の指示に従い,インストールします。

下記項目を選択します。

次に,rootでログインし,下記設定を確認します。

下記設定は,ARPキャッシュに保存するエントリ数です。

 
# cd /proc/sys/net/ipv4/neigh/default
# cat gc_thresh1
128
# cat gc_thresh2
512
# cat gc_thresh3
1024
 

最後の"cat gc_thresh3"にて表示された値が,監視する機器の台数より大きいことを確認します(デフォルトは,1024)。

監視する機器の台数より小さい場合には,定義ファイル(/etc/sysctl.conf)の設定を変更します。

本項目は,デフォルトでは定義されていませんので,本項目がない場合には追加します。
  • net.ipv4.neigh.default.gc_thresh1:gc_thresh2の1/4とします。
  • net.ipv4.neigh.default.gc_thresh2:gc_thresh3の1/2とします。
  • net.ipv4.neigh.default.gc_thresh3:監視対象機器の台数より大きくします。

以下に,監視台数4000台程度の場合の設定例を示します。

ファイル /etc/sysctl.conf

 
net.ipv4.neigh.default.gc_thresh1 = 512
net.ipv4.neigh.default.gc_thresh2 = 2048
net.ipv4.neigh.default.gc_thresh3 = 4096
 

設定内容は,マシンの再起動後反映されます。再起動後,変更されたことを確認してください。

 
# cd /proc/sys/net/ipv4/neigh/default
# cat gc_thresh1
512
# cat gc_thresh2
2048
# cat gc_thresh3
4096
 

以上で,完了です。

(2) 前提ソフトウェアの確認とインストール

rootでログインして下記のコマンドを実行し,前提ソフトウェアがインストールされていることを確認ください(X,Y,Z,V はバージョン番号)。下記のようにコマンドの実行結果が表示されればインストール済みです。

 
# rpm -q httpd
httpd-X.Y.Z-V.ent
 

インストールされていなければ,RedHat LunuxのインストールCDの/RedHat/RPMSの下にソフトウェアパッケージが格納されていますので,インストールしてください。例えば,httpdの場合,以下のとおりです。

 
# rpm -ivh /mnt/cdrom/RedHat/RPMS/httpd-X.Y.Z-V.i386.rpm
 

また,Webサーバの文字コードの設定を確認してください。正しく設定されていないと,管理者用PCから監視画面を見たときに,文字化けする可能性があります。

/etc/httpd/conf/httpd.conf

 
AddDefaultCharset XXXXX
 

という項目です。

この設定がない,none,EUC-JPの場合は,問題ありません。それ以外の場合には,エディタにて,

 
AddDefaultCharset EUC-JP
 

と変更してください。

次に,Webサーバの格納ディレクトリを確認してください。下記と異なる場合には,下記のとおりに変更してください。

/etc/httpd/conf/httpd.conf

 
DocumentRoot "/var/www/html"
 

また,SELinuxの設定を確認してください。

SELinuxの設定を有効にしていると,HTTPでのアクセスに制限が加わるため,Network Monitorの管理操作(環境設定,監視の起動など)を行うことができません。

/etc/selinux/config

 
SELINUX=XXXXX
 

この設定が,Permissive,disabledの場合は,問題ありませんが,Enforcingとなっている場合はエディタにて,

 
SELINUX=disabled
 

と変更してください。

(3) 不要サービスの停止処理について

JP1/NETM/Network Monitorをインストールすると,xinetd関連のサービス(telnet,FTPなど)は強制的に停止します。これを回避する場合には,以下のディレクトリを作成し,

 
/usr/etc/nxnetmonitor/limit/xinetd.d/able
 

その下に,telnetなど,停止を除外したいサービスに対応する名称のファイルを作成してください。ファイルの内容は問いません。サービス名に対応した名称のファイルがあれば,そのサービスは停止しません。各サービスのファイル名は,/etc/xinetd.dの下を参照してください。

(4) JP1/NETM/Network Monitorのインストール・再インストール

rootでログインし,「日立PPインストーラ」を使用して,インストールします。

詳細は,リリースノートを参照してください。

なお,インストール後はシステムの再起動を行う必要があります。

(5) JP1/NETM/Network Monitorへのログイン/パスワードの設定

rootでログインし,nxnm.setupコマンドでログイン名とパスワードを設定します。

JP1/NETM/Network MonitorのWeb監視画面には,nxnm.setupコマンドで登録したユーザだけアクセス可能となります。

なお,nxnm.setupコマンド実行後はシステムの再起動をしてください。

 
# /usr/etc/nxnetmonitor/bin/nxnm.setupログイン名
++ NX NetMonitor setup start ++
:
: 
New password: パスワード
Retype new password: パスワード(再入力)
: 
: 
++ NX NetMonitor setup completed ++
 

参照限定ユーザを作成する場合は,セットアップコマンドの-userオプションを指定します。

以下,管理者ユーザnetmonと参照限定ユーザuser1を作成する例を示します。

 
# /usr/etc/nxnetmonitor/bin/nxnm.setup netmon -user user1
++ NX NetMonitor install start ++
:
:
:
:
Please input password for [netmon]
New password: 管理者ユーザnetmonのパスワード
Retype new password: 管理者ユーザnetmonのパスワード(再入力)
: 
Please input password for [user1]
New password: 参照限定ユーザuser1のパスワード
Retype new password: 参照限定ユーザuser1のパスワード(再入力) 
:
:
++ NX NetMonitor install comleted ++
 

参照限定ユーザを変更する場合は,セットアップコマンドの-pwdオプションを指定します。

また,現在,管理者ユーザだけを作成していて,参照限定ユーザも作成したい場合にも,本手順を行ってください。以下,管理者ユーザnetmonと参照限定ユーザuser1を変更する例を示します。

 
# /usr/etc/nxnetmonitor/bin/nxnm.setup netmon -user user1 -pwd
++ NX NetMonitor setup start ++
:
:
:
Please input password for [netmon]
New password: 管理者ユーザnetmonのパスワード
Retype new password: 管理者ユーザnetmonのパスワード(再入力)
:
Please input password for [user1]
New password: 参照限定ユーザuser1のパスワード
Retype new password: 参照限定ユーザuser1のパスワード(再入力)
:
:
++ NX NetMonitor setup comleted ++