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JP1 Version 10 JP1/Audit Management - Manager 構築・運用ガイド


13.2.4 定義内容(標準サポート外のWindowsイベントログを収集する場合)

JP1/Audit Management - Managerで標準サポート外となっているWindowsイベントログ(セキュリティに関する情報)を収集する場合に,[LOGTYPE]および[正規化パターン]で記述する内容についてそれぞれ説明します。

〈この項の構成〉

(1) [LOGTYPE]の設定項目

[LOGTYPE]で記述する内容について,次の表に示します。

表13‒9 [LOGTYPE]設定項目(標準サポート外のWindowsイベントログを収集する場合)

項番

項目名

説明

1

[LOGTYPE]

定義の始まりを示す[LOGTYPE]を指定します。

2

TYPE

ログの記述形式として,次の値を指定します。

  • WINEVENT

Windowsイベントログ(セキュリティに関する情報)用の正規化ルールファイルでは「WINEVENT」が指定されています。

3

SEPARATE

ログの区切り文字の種別です。次のどちらかを指定します。

  • CRLF:改行コード(CR+LF)

  • nothing:区切り文字なし

4

SECTION

必ず「1」を指定します。

WindowsイベントIDがセクション名として使用されます。

5

LOGSTART

必ず「0」を指定します。

6

ESCTYPE

ログ中でエスケープに使用する記号を指定します。次のどれかを指定します。

  • 0:なし(エスケープしないログの場合)

  • 1:「"」

  • 2:「"」以外の記号

なお,前後の文字が同じ場合は,「2」を指定できません。「0」を指定してください。この場合,エスケープ対象の文字列内に区切り文字が入らないようにしてください。

7

FRONTESC

ESCTYPEが「2」の場合,エスケープに使用する開始記号を指定します。開始記号には,1バイトの文字だけ指定できます。

8

REARESC

ESCTYPEが「2」の場合,エスケープに使用する終了記号を指定します。終了記号には,1バイトの文字だけ指定できます。

9

SKIPSPACE

連続する複数のスペースを一つのスペースとして処理するかどうかを指定します。SEPARATEが「CRLF」や「nothing」の場合,指定する必要はありません。

項番9以外の各項目名および各項目名の設定値は省略できません。

注※

FRONTESCとREARESCには同一の文字は指定できません。

(2) [正規化パターン]の設定項目

正規化パターン]で記述する内容について,次に示します。

(a) [正規化パターン]の各項目の設定値

正規化パターン]の各設定項目での設定値を次の表に示します。

表13‒10 [正規化パターン]の各項目の設定値(標準サポート外のWindowsイベントログ(セキュリティに関する情報)を収集する場合)

項番

番号

種別

正規化ルール

項目1

項目2

次番号1

次番号2

「正規化ルール」に「*」を指定したときの「項目1」の範囲

1

1〜の通番

AuditLogID※1

「*」

値や文字列を設定します。

×

次の番号

×

0〜9999の整数

2

MessageID

「W」

次に示すWindowsイベントログの項目名を設定します。

  • WinEventID:イベントID

×

次の番号

×

3

MessageDate

「W」

次に示すWindowsイベントログの項目名を設定します。

  • WinEventDate:イベント発生日時

×

次の番号

×

4

ProgramName

「*」

値や文字列を設定します。

×

次の番号

×

63バイト以内の文字列

5

ComponentName

「*」

値や文字列を設定します。

×

次の番号

×

63バイト以内の文字列

「W」

次に示すWindowsイベントログの項目名を設定します。

  • WinEventSource:イベントソース名

6

ProcessID※1

「*」

値や文字列を設定します。

×

次の番号

×

「-1」

7

PlaceInfo

「W」

次に示すWindowsイベントログの項目名を設定します。

  • WinEventPlace:コンピュータ名

×

次の番号

×

8

EventCategoryName

「*」

次に示す文字列のどれかを設定します。

  • StartStop

  • Authentication

  • AccessControl

  • ConfigurationAccess

  • Failure

  • LinkStatus

  • ExternalService

  • ContentAccess

  • Maintenance

  • AnomalyEvent

  • ManagementAction

×

次の番号

×

9

EventResultName

「*」

次に示す文字列のどれかを設定します。

  • Success

  • Failure

  • Occurrence

×

次の番号

×

「W」

次に示すWindowsイベントログの項目名を設定します。

  • WinEventType:Windowsイベントログの種類

10

SubjectInfo

「*」

値や文字列を設定します。

×

次の番号

×

256バイト以内の文字列

「C」

次に示すカテゴリ名のどれかを設定します。

  • "subj:euid":実行ユーザ

  • "subj:uid":アカウント識別子

  • "subj:pid":プロセスID

項目名称

11

PeculiarInfo※2

「*」

値や文字列を設定します。

×

次の番号

×

1,024バイト以内の文字列

「A」

付加するタグ値

項目名称

「E」

×

×

「L」

(凡例)

×:指定しない。区切りの「:」も指定しない。

−:該当なし

注※1

「項目1」に次の値を指定した場合,監査ログ管理画面上は空白が表示されます。

・AuditLogID:0

・ProcessID:-1

注※2

PeculiarInfoは,「E」を指定する場合,最後に定義する必要があります。

(b) [正規化パターン]の設定項目

正規化パターン]の設定項目を次の表に示します。

表13‒11 [正規化パターン]設定項目(標準サポート外のWindowsイベントログ(セキュリティに関する情報)を収集する場合)

項番

項目名

説明

1

正規化パターン

定義の始まりを示す[正規化パターン]を指定します。

WindowsイベントIDを正規化パターン名として指定します。

2

番号

正規化ルールを適用する順番を1からの整数で指定します。

3

種別

正規化の対象となるデータ種別を指定します。指定値を次に示します。これらの値はすべて必須項目です。

  • AuditLogID

    監査ログの通番を設定する場合に指定します。

  • MessageID

    監査ログのメッセージIDを設定する場合に指定します。

  • MessageDate

    監査ログの発生日時を設定する場合に指定します。

  • ProgramName※1

    監査ログの発生プログラム名を設定する場合に指定します。

  • ComponentName※1

    監査ログの発生コンポーネント名を設定する場合に指定します。

  • ProcessID

    監査ログの発生プロセスIDを設定する場合に指定します。

  • PlaceInfo

    監査ログの発生場所を設定する場合に指定します。

  • EventCategoryName

    監査ログのカテゴリ名を設定する場合に指定します。

  • EventResultName

    監査ログの結果を設定する場合に指定します。

  • SubjectInfo

    監査ログを発生させたユーザ名を設定する場合に指定します。

  • PeculiarInfo※2

    監査ログの詳細情報を設定する場合に指定します。

4

正規化ルール

正規化のルールを指定します。指定できる値を次に示します。

  • 「W」

    項目1で定義するWindowsイベントログの項目名を使用します。

  • 「*」

    項目1で定義する値または文字列を使用します。

  • 「C」

    項目1で定義するカテゴリの値を使用します。

  • 「A」

    項目1と項目2の値を使用します。

    例えば,項目1で「"from:ipv4="」,項目2で指定した項目名称の値が「1.2.3.4」の場合,「from:ipv4=1.2.3.4」の値がデータベースに格納されます。

  • 「E」

    取得したメッセージのうち,利用していない部分をそのまま使用します。正規化ルールで「L」を指定した場合,「E」は指定できません。

  • 「L」

    取得したメッセージのすべてを使用します。正規化ルールで「E」,「*」を指定した場合,「L」は指定できません。

5

項目1

項番4の正規化ルールに設定する値によって指定する情報が変わります。正規化ルールに設定した値の説明に記載されている情報を設定します。

6

項目2

7

次番号1

適用する正規化ルールの次のkey値(項番1)を指定します。最後の正規化ルールの場合は「0」を指定します。

8

次番号2

各項目は「:」で区切ります。

注※1

「ProgramName」は「ComponentName」の前に定義してください。

注※2

「PeculiarInfo」の場合で,かつ正規化ルールでの設定値が「E」の項目は最後に定義してください。