1.4.4 スマートデバイスの紛失に対応する
万が一、組織で利用しているスマートデバイスを紛失してしまった場合、スマートデバイスに顧客データ、売上データ、開発データなどの機密情報が格納されていると、情報漏えいにつながるおそれがあります。このため、スマートデバイスを紛失してしまった場合は早急に対策が必要です。
スマートデバイスの紛失に対応する方法には、次の2種類があります。
- 紛失したスマートデバイスを初期化する方法
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紛失後、一定期間が経ってもスマートデバイスが発見されない場合、情報漏えいを避けるために、スマートデバイスを初期化します。
- 紛失したスマートデバイスをロックする方法
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MDMシステムのポリシーで、スマートデバイスを最後に操作してからロックするまでの時間を長く設定している場合、拾得者が操作できないように、スマートデバイスをロックします。
(1) 紛失したスマートデバイスを初期化する流れ
スマートデバイスを紛失してしまった場合、情報漏えいを避けるためにスマートデバイスを初期化します。
紛失したスマートデバイスを初期化する流れを次に示します。
- 1.利用者から紛失の連絡を受ける
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利用者から、スマートデバイスを紛失した旨の連絡を受けます。その際、スマートデバイスを特定するために、利用者名、契約電話番号などの情報を入手します。
- 2.紛失したスマートデバイスが発見されるのを待つ
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組織のセキュリティのルールに従って、紛失したスマートデバイスの発見を待ちます。一定期間が経っても発見されなかった場合、情報漏えいを避けるために、スマートデバイスの初期化を決定します。
- 3.スマートデバイスを特定する
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入手した情報を基に、機器画面の[機器一覧]画面でスマートデバイスを特定します。このとき、フィルタを利用すると素早く探せます。
- 4.特定したスマートデバイスを初期化する
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機器画面の[機器一覧]画面で、[操作メニュー]の[初期化する(スマートデバイス)]を選択し、紛失したスマートデバイスを初期化します。
- ポイント
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スマートデバイスを初期化すると、MDMシステムのエージェントプログラムもスマートデバイスから削除されます。
- 5.MDMシステムから、スマートデバイスの情報を削除する
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設定画面の[MDM 連携の設定]画面で、連携しているMDMシステムのMDMサーバのホスト名をクリックし、MDMシステムにログインします。MDMシステムで、紛失したスマートデバイスの情報を削除します。
- 6.スマートデバイスの資産情報を編集する
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資産画面の[ハードウェア資産]画面で、紛失したスマートデバイスを選択して、[状態を変更]ボタンをクリックします。表示されるダイアログで、[資産状態]を「運用中」から「滅却」にします。
また、紛失理由や紛失日時などを[ノート]タブにメモしておきます。
紛失したスマートデバイスの初期化が完了します。
また、必要に応じて、紛失したスマートデバイスの通信契約などを解約し、契約情報に反映します。
- ポイント
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情報漏えいにつながるような問題が発生した場合は、全従業員に事例を展開して、セキュリティ対策を徹底するように通知しましょう。
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(2) 紛失したスマートデバイスをロックする流れ
MDMシステムのポリシーで、スマートデバイスを最後に操作してからロックするまでの時間を長く設定している場合、紛失したスマートデバイスから情報が漏えいしないように、JP1/IT Desktop Managementからスマートデバイスをロックします。
紛失したスマートデバイスをロックする流れを次に示します。
- 1.利用者から紛失の連絡を受ける
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利用者から、スマートデバイスを紛失した旨の連絡を受けます。その際、スマートデバイスを特定するために、利用者名、契約電話番号などの情報を入手します。
- 2.スマートデバイスを特定する
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入手した情報を基に、機器画面の[機器一覧]画面でスマートデバイスを特定します。このとき、フィルタを利用すると素早く探せます。
- 3.特定したスマートデバイスをロックする
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機器画面の[機器一覧]画面で、[操作メニュー]の[ロックする(スマートデバイス)]を選択し、表示されるダイアログで[OK]ボタンをクリックします。
紛失したスマートデバイスのロックが完了します。
また、必要に応じて、紛失したスマートデバイスの通信契約などを解約し、契約情報に反映します。
- ポイント
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紛失したスマートデバイスが発見された場合、スマートデバイスが操作された形跡がないことを確認してください。一定期間が経ってもスマートデバイスが発見されなかった場合、情報漏えいを避けるために、スマートデバイスを初期化することをお勧めします。
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