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JP1 Version 10 JP1/IT Desktop Management 導入・設計ガイド


2.10.3 サイトサーバでの分散操作ログの管理

サイトサーバ構成システムの場合、エージェント導入済みのコンピュータから取得した操作ログをサイトサーバに分散して保管することで、管理用サーバのディスク容量の圧迫やネットワーク負荷の増大を防止できます。このような、サイトサーバに保管される操作ログを、分散操作ログと呼びます。

サイトサーバに操作ログを保管する場合、ネットワークセグメントごとに、操作ログを保管するサイトサーバを指定します(サーバ構成の設定)。エージェント導入済みのコンピュータから取得した操作ログを、指定したサイトサーバに分散して保管します。

[図データ]

注意事項

コンピュータが、サイトサーバグループに登録されたすべてのサイトサーバと接続が失敗した場合、操作ログはサイトサーバおよび管理用サーバには通知されないで、コンピュータ内に一時保存されます。コンピュータに一時保存できる操作ログは最大1,000時間分です。1,000時間分を超過すると、古い操作ログから順に削除されます。一時保存された操作ログは、次回コンピュータがサイトサーバに接続できたタイミングで通知されます。

サイトサーバに操作ログを保管する場合、収集した操作ログはサイトサーバのデータベースに保管されます。管理用サーバとは異なり、操作ログのデータベースは収集した分だけ単調増加します。自動バックアップや古い操作ログの自動削除はされません。このため、ハードディスク容量が不足するときは、保管先の変更、ハードディスクの増設、不要な操作ログの削除などをして対処してください。ほかのサイトサーバに操作ログのデータを移動してもかまいません。なお、サイトサーバの空きディスク容量が少なくなると、操作画面にイベントが通知されます。

分散操作ログは、セキュリティ画面の[操作ログ(分散操作ログ)]画面から参照できます。参照する場合は、サイトサーバから管理用サーバに通知される操作ログのインデックス情報を基に、操作ログを表示する対象を絞り込む必要があります。なお、バックアップした操作ログをサイトサーバに取り込んで、古い操作ログを参照できます。ただし、管理用サーバでバックアップした操作ログは、サイトサーバで取り込めません。また、サイトサーバでバックアップした操作ログは、管理用サーバで取り込めません。

[図データ]

注意事項

サイトサーバ上で手動で操作ログを削除したり、管理用サーバでインデックス情報のファイルが破損したりして、操作ログのインデックス情報と実際のデータに差異がある場合は、サイトサーバに保管された操作ログを正しく参照できません。このような場合は、recreatelogdbコマンドを利用してインデックス情報を作成し直してください。

なお、recreatelogdbコマンドの実行中はサイトサーバが停止するため、その間に発生した操作ログは、コマンド実行が完了するまで確認できません。recreatelogdbコマンド完了後、サイトサーバを開始したタイミングで、操作ログのインデックス情報の作成を開始します。インデックス情報の作成中はサイトサーバの負荷が高くなるため、操作ログのデータ量によっては、作成が完了するまでに数日掛かることがあります。また、インデックス情報の作成中に取得した操作ログは、インデックス情報の作成が完了するまで確認できません。これらの事項の影響を考慮してrecreatelogdbコマンドを実行してください。

注意事項

分散操作ログが取得されていない場合、[操作ログ(分散操作ログ)]画面は表示されません。

注意事項

サイトサーバに保管された操作ログと管理用サーバに保管された操作ログは、同時には参照できません。このため、サイトサーバを利用する場合は、サイトサーバだけに操作ログを保管し、管理用サーバには操作ログを保管しないことをお勧めします。

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