3.3.2 新規送信
新規送信の操作について説明します。
(1) ファイル/メッセージを送信する
ファイルやメッセージを送信する手順を次に示します。
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サイドバー領域の[新規送信]をクリックします。
コンテント領域に[新規送信]画面が表示されます。
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差出人の名前,所属などの差出人情報を指定します。次の項目を指定してください。
表3‒5 差出人情報の指定項目 項目
説明
[差出人]テキストボックス
(名前)
配送元ユーザの名前を入力します。
ここで入力した値は,配送メールの差出人情報に記載されます。
空欄にした場合は,JP1/DH - Serverのシステムに登録された名前が差出人の名前として送信されます。
[差出人]テキストボックス
(所属)
配送元ユーザの所属を入力します。
ここで入力した値は,配送メールの差出人情報に記載されます。
ただし,「[差出人]テキストボックス(名前)」が空白の場合は記載されません。入力できる文字数は1024文字以内です。
[件名]テキストボックス
配送メールの件名を入力します。入力できる文字数は100文字以内です。
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ファイル/メッセージの宛先をアドレス一覧から指定します。
アドレス一覧で配送先ユーザのアンカー,または配送先グループのアンカーをクリックすると,宛先欄にクリックしたユーザ,またはグループが追加されます。[TO],[CC],または[BCC]を選択します。
配送先ユーザのアンカーをクリックした場合,[送信先]テキストボックスに,選択したユーザのEmailアドレスおよび名前が設定されます。配送先グループのアンカーをクリックした場合,[送信先]テキストボックスに選択したグループの名前が設定されます。
「名前」欄を空欄とした場合は,JP1/DH - Serverのシステムに登録された名前が配送先の名前として送信されます。
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代表ユーザ,またはグループ管理者が任意の宛先への送信を許可しているユーザの場合は,宛先欄に直接宛先を入力できます。この場合の手順については「3.3.2(2) システムに未登録の宛先を入力してファイル/メッセージを送信する」を参照してください。
なお,任意の宛先を許可するためには,ユーザが所属するグループの設定で[宛先の任意入力]を許可しておく必要があります。詳細については「3.4.2(8) グループを作成する」を参照してください。
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必要に応じて,所属と配送メールの言語を設定します。
表3‒6 配送先情報の指定項目 項目
説明
[所属]テキストボックス
配送先ユーザの所属を入力します。
ここで入力した値は,配送メールの宛先情報に記載されます。
ただし,名前が未登録などの理由で名前欄が空白の場合は記載されません。入力できる文字数は1024文字以内です。
[言語]ドロップダウンリストボックス
配送メールの言語を選択します。
ここで選択した言語でメールが送信されます。
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名前,および所属の入力欄は,メール言語の日本語または中国語を選択した場合と,英語を選択した場合で別に扱われます。日本語または中国語を選択したときに変更した内容は,英語を選択したときには反映されません。
アドレス一覧から宛先を選択した場合はユーザの登録内容,履歴から宛先を選択した場合は送受信時の入力内容,直接入力した場合は空白を初期状態として名前,および所属の入力欄に表示します。
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指定した宛先を削除する場合は,宛先の右に表示されるゴミ箱アイコン()をクリックします。
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一度に送信できる宛先数の上限は,システム管理者の設定によって異なります。なお,承認ルートを利用する場合,[宛先]で指定したユーザ数と承認ルート内の承認者の合計数が,一度に送信できる宛先数となります。
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[新規送信]画面には,デフォルトでは[アドレス一覧]画面が表示されます。送信アドレス履歴,受信アドレス履歴から配送先に設定するユーザを選択する場合は,[送信アドレス履歴]ボタン,または[受信アドレス履歴]ボタンをクリックして,それぞれの画面でユーザを選択してください。
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[送信アドレス履歴]画面には,過去に送信したアドレスの履歴が表示されます。[受信アドレス履歴]画面には,過去に受信したアドレスの履歴が表示されます。履歴はそれぞれ最大で10件を,最終利用日時が新しいものから順に表示します。
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履歴には一般ユーザ,未登録宛先ユーザが記録され,グループで指定された宛先は記録されません。また名前,メールアドレスは送信時に使用したものが表示されます。このため,登録ユーザが名前,メールアドレスを編集して変更した場合でも,履歴の名前,メールアドレスは更新されません。
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代表ユーザ,またはグループ管理者が任意の宛先への送信を許可しているユーザの場合にだけ,履歴から未登録宛先ユーザを選択できます。
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任意の宛先への送信が許可されていないユーザの場合は,アドレス帳に未登録のユーザが,過去に送受信して[送信アドレス履歴]または[受信アドレス履歴]に名前があっても,非活性となり選択できなくなります。また,アカウント期限の過ぎたユーザを選択した場合は送信エラーとなります。
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[標準オプション]タブの項目を指定します。
タブをクリックすると設定画面が表示されます。宛先を指定していない場合,本項目の指定はできません。
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[標準オプション]タブ
表3‒7 標準オプションタブの項目 分類
項目名
説明
保管設定
[[ ]年[ ]月[ ]日まで保管する]
送信したファイルの保管期限を,年月日で指定します。
保管期限の上限日数には,システム管理者が設定した値が表示されます。また,日付はサーバに設定された日付を基準としています。
[ダウンロードを一回限りに制限する]チェックボックス
チェックすると,受信者,および承認ルートが設定されている場合の承認者は,ファイルのダウンロードを1回しか行えないようになります。
通知設定※
[配送時に配送先・配送元ユーザに通知する]チェックボックス
チェックすると,ファイルのアップロードまたはメッセージの送信が行われた場合に,配送先ユーザと配送元ユーザに通知メールが送信されます。
[開封された場合に配送元ユーザに通知する]チェックボックス
チェックすると,配送データが開封された場合に,配送元ユーザに対して通知メールが送信されます。
[期限前日までに開封されなかった場合に配送元ユーザに通知する]チェックボックス
チェックすると,配送データが期限前日までに開封されなかった場合に,配送元ユーザに対して通知メールが送信されます。
[期限までに開封されなかった場合に配送元ユーザに通知する]チェックボックス
チェックすると,配送データが期限までに開封されなかった場合に,配送元ユーザに対して通知メールが送信されます。
[[ ]年[ ]月[ ]日までにダウンロードされなかった場合に配送先ユーザに通知する]チェックボックス
チェックすると,配送データに含まれるファイルが指定日までにダウンロードされなかった場合に,配送先ユーザに対して通知メールが送信されます。
なお,配送データに複数のファイルが含まれている場合は,1つでもダウンロードされていないファイルがあると通知の対象となります。
日付には,デフォルトで保管期限の前日が表示されます。
通知メールは指定された日付の翌日に送信されます。ただし,保管期限が切れている場合は送信されません。
[[ ]年[ ]月[ ]日までに承認または却下されなかった場合に承認者に通知する]チェックボックス
チェックすると,配送データが指定日までに承認または却下されなかった場合に,承認者に対して通知メールが送信されます。
日付には,デフォルトで保管期限の前日が表示されます。
通知メールは指定された日付の翌日に送信されます。ただし,保管期限が切れている場合は送信されません。
- 注※
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代表ユーザの設定によって,表示される項目は異なります。
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[拡張オプション]タブの項目を指定します。
タブをクリックすると設定画面が表示されます。宛先を指定していない場合,本項目の指定はできません。
表3‒8 拡張オプションタブの項目 分類
項目
説明
通知設定
[添付ファイル情報などの詳細情報を通知メールに表示しない]チェックボックス
チェックすると,配送メール,および承認依頼メール内に差出人情報,保管期限情報,ファイル一覧情報などが記載されなくなります。
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送信するファイル,またはフォルダを指定します。
[ファイル選択]ボタンをクリックしてファイルを選択するか,リストボックス内にファイル,またはフォルダをドラッグ&ドロップします。ドライブをドラッグ&ドロップした場合,配送ファイル/フォルダ欄の名前は「Drive」となります。
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リストボックスに追加されたファイルを削除する場合は,削除するファイルを選択して,キーボードの[Delete]キーを押すか,右クリックで表示される[削除]メニューをクリックしてください。
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フォルダ内のファイルとフォルダの合計数は,圧縮方式が[標準]の配送ポリシーの場合は65,534個以下,圧縮方式が[拡張]の配送ポリシーの場合は262,144個以下としてください。
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送信できるファイルのサイズは,配送ルールや送信元ユーザの空き保管容量により制限されます。
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ファイル,またはフォルダを選択したあとは,送信が完了するまでファイル,またはフォルダを参照したり,データや名前を変更したりしないでください。参照,または変更する場合は,いったん選択済みリストから削除してから行い,もう一度選択し直してください。
なお,選択後に変更した結果,データサイズが増減した場合は送信できません。また,データサイズにかかわらずデータが変更されている場合は,受信時に検証エラーとなります。
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ファイルへのアクセス方法によっては,ファイルを参照するだけでデータが変更される場合があります。このような場合も,データを変更したときと同様に送受信時にエラーとなります。
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ドロップダウンリストボックスで圧縮強度を選択します。なお,代表ユーザが設定した配送ポリシー定義によっては,圧縮強度を選択できない場合があります。
次の形式を選択できます。
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[圧縮なし]:ファイルを圧縮しません。
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[強]:最も圧縮率が高い方式でファイルを圧縮します。
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[中]:圧縮率が中程度の方式でファイルを圧縮します。
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[弱]:最も圧縮率が低い方式でファイルを圧縮します。
圧縮方式が[標準]の配送ポリシーの場合,圧縮して送信できるファイルは1ファイルあたり3.96GB(4,252,017,623バイト)までです。上限を超えている場合は,次に示すダイアログが表示されます。3.96GBを超えるファイルを送信する場合は,圧縮なしで送信してください。
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送信対象がフォルダの場合で,フォルダ内のファイルサイズの合計が3.96GB(4,252,017,623バイト)を超えるときは,圧縮方式が[拡張]の配送ポリシーを使用してください。圧縮方式が[標準]の配送ポリシーの場合は,3.96GBを超えるフォルダを送信できません。配送ポリシーに設定する圧縮方式については,「3.5.3(4) 配送ポリシーを作成する」を参照してください。
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この機能を用いてファイルを圧縮して送信した場合でも,ログなどに記録されるダウンロード量は圧縮前のファイルサイズとなります。
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圧縮したファイルの送信に失敗した場合にサーバ上に不完全なファイルが残っている状態でダウンロードを行うと,本来のファイルサイズ分のダウンロード量がログに記録されます。不完全なファイルは約3分後に自動で削除されます。この間,送信者の送信ボックスからのダウンロードはしないでください。また,自動的に削除されない場合は,配送を送信ボックスから削除してください。
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ローカルフォルダ以外のファイル/フォルダや,アクセス速度が遅いドライブ(SDカードなど)に存在するファイル/フォルダを送信対象に指定する場合は,送信するファイル/フォルダを指定する前に[ローカルにコピーしてから送信する]チェックボックスを選択します。
このチェックボックスを選択すると,ファイル/フォルダを送信画面に表示する時間,および送信時間を短縮できる可能性があります。
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送信対象にローカルフォルダ以外のファイル/フォルダとローカル環境のファイル/フォルダが混在している場合でも,このチェックボックスを選択できます。ただし,混在している場合に,ローカルフォルダ以外のファイル/フォルダ,またはアクセス速度が遅いドライブ上のファイル/フォルダに対してだけ[ローカルにコピーしてから送信する]を選択することはできません。
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[ローカルにコピーしてから送信する]チェックボックスを選択して,ローカルフォルダ以外のファイル/フォルダを指定した場合は,対象のファイル/フォルダをローカル環境にコピーします。コピー中は「ファイルをコピーしています。」とメッセージが表示され,他の操作はできません。
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[ローカルにコピーしてから送信する]チェックボックスは,送信対象にファイル/フォルダを選択済みの場合は操作できません。チェックボックスの指定を変更する場合は,送信対象のファイル/フォルダをすべて削除してください。
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[ローカルにコピーしてから送信する]チェックボックスを選択するときは,対象のファイル/フォルダをローカル環境にコピーするための空き容量が必要です。事前に,環境変数TEMPで指定されているフォルダ内の空き容量が充分かを確認してください。空き容量が不足している場合は,エラーとなります。環境変数TEMPには実在するフォルダが指定されている必要があります。なお,環境変数TEMPの場所はご使用のマシンの[システムのプロパティ]で確認できます。
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送信量に応じて[高速通信モードで送信する]チェックボックスを選択します。
デフォルトでは,チェックボックスが選択されています。
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プロキシサーバやファイアウォールの設定により,ファイルの送信に失敗する場合は,この項目のチェックを外すことで解決できるときがあります。
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[メッセージ]テキストエリアに送信するメッセージを入力します。
入力できる文字数は4,096文字以内です。
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[送信開始]ボタンをクリックします。
送信中は[中止]ボタン以外の画面操作はできません。
ファイルが送信され,[送信結果]画面が表示されます。送信時間には,配送に掛かった時間が表示されます。
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メールアドレスの入力エリアにカーソルがある場合は,[送信開始]ボタンはクリックできません。
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[送信結果]画面でタブをクリックすると,表示される情報が切り替わります。
表3‒9 [送信結果]画面の表示項目 項目
説明
[宛先情報]タブ
宛先情報が表示されます。承認が必要な場合は,その旨が表示されます。
[ファイル]タブ
送信したファイルの情報が表示されます
[メッセージ]タブ
配送先ユーザに送信するメッセージが表示されます。
[配送設定情報]タブ
ファイル送信時に設定したオプションの内容が表示されます。
送信時に設定していない項目については,非活性で表示されます。
(2) システムに未登録の宛先を入力してファイル/メッセージを送信する
代表ユーザ,またはグループ管理者が任意の宛先への送信を許可しているユーザの場合,JP1/DH - Serverのシステムに未登録の宛先の場合でも,Email欄にメールアドレスを直接入力してファイル,およびメッセージを送信できます。また,アドレス帳に登録済みのユーザと同時に送信することも可能です。
システムに未登録の宛先を入力してファイル/メッセージを送信する操作について説明します。
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JP1/DH - Serverにログインします。
ログインの詳細については「3.2 基本操作」を参照してください。
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サイドバー領域の[新規送信]をクリックします。
コンテント領域に[新規送信]画面が表示されます。
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差出人情報を指定します。
差出人情報の詳細については,既存のアドレスから宛先を指定する場合と同じです。「(1) ファイル/メッセージを送信する」を参照してください。
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ファイル/メッセージの宛先をEmail欄,名前欄のテキストボックスに直接入力します。
指定できる文字数などの指定規則については,「3.4.2(2) ユーザを作成する」を参照してください。
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必要に応じて,所属と配送メールの言語を設定します。
指定項目については「(1) ファイル/メッセージを送信する」を参照してください。
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[標準オプション]タブをクリックして,開封パスワードを設定します。
パスワードは2種類以上の文字種を使用して,6〜32文字の範囲で設定します。
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システムに未登録の宛先と,アドレス帳に登録済みの宛先が混在している場合でも,開封パスワードの設定が必要です。
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送信するファイル,またはフォルダを指定し,圧縮方式を選択します。
「(1) ファイル/メッセージを送信する」を参照してください。
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[メッセージ]テキストエリアに送信するメッセージを入力します。
入力できる文字数は4,096文字以内です。
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[送信開始]ボタンをクリックします。
ファイルが送信され,[送信結果]画面が表示されます。
[送信結果]画面の詳細については,「(1) ファイル/メッセージを送信する」を参照してください。
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設定した開封パスワードは,システムに未登録の宛先のユーザがメールを開封する場合に必要となります。JP1/DH - Serverとは別の連絡手段で,開封パスワードを通知しておいてください。
なお,システムに未登録の宛先のユーザと同時に登録済みのユーザ宛てに送信した場合は,未登録の宛先のユーザにだけ連絡してください。システムに登録済みのユーザの場合は,開封パスワードの連絡は必要ありません。
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システムに未登録の宛先の配送ポリシーが定義されていない場合は,任意の宛先への送信を許可されているユーザでも,任意の宛先へ送信することはできません。
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