JP1/Script(Windows(R)用)

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5.2.1 スクリプト実行時のトラブルと対処方法

スクリプト実行時のトラブルと対処方法を表5-1に示します。

表5-1 スクリプト実行時のトラブルと対処方法

トラブルの種類 要因 対処方法
スクリプト実行中にトレース情報を出力する領域やコマンドを処理する領域がボリューム上に確保できない。 ボリューム上に十分な空き領域がない。 JP1/Scriptのマネージャ,またはエクスプローラなどで不要なファイルを削除して,空き領域を確保する。
トレースファイルの出力先や作業フォルダに別のボリュームを指定する。
スクリプトを実行すると「アプリケーションを正しく初期化できませんでした。」や終了コード「99」でスクリプトの実行が失敗する。 スクリプト実行時に必要なメモリが不足している。 メモリを増設する,またはページファイルのサイズを大きくする。ページファイルのサイズを大きくしてもメモリ不足が発生する場合は,他のアプリケーションを終了させて,空き容量を増やす。
JP1/Scriptサービスから実行している場合,サービスアカウントを他のサービスで使用していないアカウントに変更する。
スクリプトを実行すると「ファイルが壊れているか,またはファイルの形式が異なります」となる。 指定したファイルに誤りがある。 指定したファイルに誤りがないか確認する。
前回の実行中に異常終了している場合は,ファイルが正しく保存されていない可能性がある。 JP1/Scriptのマネージャ,またはエクスプローラなどでファイルを削除する。
スクリプトファイルが実行中のままとなる。 JP1/AJSなどのサービスプログラムから起動して,実行スクリプト内でメッセージボックスやウィンドウなどの対話操作が必要な処理を動作させている。 JP1/AJSなどのサービスプログラムから起動して対話操作をする場合は,NetExecコマンドを使ってログオン空間でスクリプトを実行する。
Execコマンド,またはNetExecコマンドで呼び出したプログラムがループしている。 実行プログラムに誤りがないか調査する。
トレース管理ファイル(SPTLOGDB.SPB)が破壊されている。 エクスプローラなどでトレース管理ファイルを削除する。
ユーザプログラムからスクリプトを実行すると終了コード「19」となる。 スクリプトで文法エラーが発生している。 JP1/Scriptのマネージャ,またはScriptエディタから実行して,エラー内容を確認する。
スクリプトエンジンのバージョンが古いバージョンになっていないか確認する。
スクリプトの実行がエラーになる。 スクリプトファイルの実行中にエラーを検出した。 JP1/Scriptのトレースビューアを起動してエラーの内容を確認する。
スクリプトの実行速度が遅くなる。 同時に実行するスクリプトの数が多過ぎる。 同時に実行するスクリプトの数を減らす。
トレース管理ファイル(SPTLOGDB.SPB)の容量が肥大化している。 スクリプトが動作していない状況でトレース管理ファイル(SPTLOGDB.SPB)を削除して再実行する。Messageコマンドでユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成している場合は,MessageコマンドではなくTextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドでトレースファイルを作成する。
スクリプト実行が,メモリ不足で異常終了(例:スクリプト実行が終了コード「20」で異常終了する)したり,コマンド実行がメモリ不足でエラー(例:Copyコマンドで「メモリ不足が発生しました」となる)になる。 トレース管理ファイル(SPTLOGDB.SPB)の容量が肥大化している。 スクリプトが動作していない状況でトレース管理ファイル(SPTLOGDB.SPB)を削除して再実行する。Messageコマンドでユニークなファイル名称を持ったユーザトレースファイルを大量に作成している場合は,MessageコマンドではなくTextOpen/TextWrite/TextCloseコマンドでトレースファイルを作成する。