JP1/Script(Windows(R)用)

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3.8.3 実行環境ファイルコンバータの実行方法

実行環境ファイルコンバータを実行するには,コマンドプロンプトを起動してからコマンドラインに次の形式でコマンドを入力します。

<この項の構成>
(1) 実行環境ファイル(.SPV)から実行環境構文ファイル(.SPU)への変換
(2) 実行環境構文ファイル(.SPU)から実行環境ファイル(.SPV)への変換

(1) 実行環境ファイル(.SPV)から実行環境構文ファイル(.SPU)への変換

変換元ファイルに実行環境ファイルの拡張子「.SPV」を指定した場合,この変換を行います。

形式(△:スペース)
sptuspv△/i△fromFileName(△/o△toDirName)
説明
fromFileName
実行環境構文ファイル(.SPU)に変換する実行環境ファイル(.SPV)を指定します。ファイル名にワイルドカード指定ができます。
toDirName
変換後の実行環境構文ファイル(.SPU)が出力されるフォルダを指定します。指定を省略した場合,変換元ファイルと同じフォルダに出力されます。変換後のファイルがすでにある場合は,今までの内容はすべて失われます。

(2) 実行環境構文ファイル(.SPU)から実行環境ファイル(.SPV)への変換

変換元ファイルに実行環境構文ファイルの拡張子「.SPU」を指定した場合,この変換を行います。

形式(△:スペース)
sptuspv△/i△fromFileName(△/o△toDirName)(△operand)
説明
fromFileName
実行環境ファイル(.SPV)に変換する実行環境構文ファイル(.SPU)を指定します。ファイル名にワイルドカード指定ができます。
toDirName
変換後の実行環境ファイル(.SPV)が出力されるフォルダを指定します。指定を省略した場合,変換元ファイルと同じフォルダに出力されます。変換後のファイルがすでにある場合は,今までの内容はすべて失われます。
operand
次のオペランドを指定できます。
/SPT:ALL
一つの実行環境構文ファイル(.SPU)から出力先フォルダに存在するすべてのスクリプトファイル(.SPT)に適用させたい場合に指定します。toDirName,またはtoDirName省略時はfromFileNameの後ろに指定します。
/SPT:ALLを指定した場合,変換元ファイル名にワイルドカードは指定できません(オペランドの組み合わせエラーになります)。
/SPT:ALLを指定した場合の実行環境ファイル作成の流れを次の図に示します。

図3-10 /SPT:ALLを指定した場合の実行環境ファイル作成の流れ

[図データ]
戻り値
正常に終了した場合は,0が返されます。正常に終了しなかった場合は,そのエラーコードが返されます。
表示するメッセージ
sptuspvでは,表3-24に示すメッセージがコンソールに表示されます。コンソールがない状態で実行する場合などは,実行時に標準出力をファイルに割り当て,メッセージを確認してください。メッセージはファイルの変換単位で表示されます。
実行環境ファイル,実行環境構文ファイルにエラーがある場合は,エラーがあるファイルの変換を中止します。fromFileNameのファイル名にワイルドカードを指定していて,未変換のファイルが存在する場合は,変換を続行します。

表3-24 実行環境ファイルコンバータの戻り値とメッセージ

項番 戻り値 戻り値の意味 メッセージ
1 0 正常に終了しました(ワイルドカード指定時,対象ファイルすべての変換が正常に終了しました)。 ファイルを変換しました。(変換されたファイル名
2 1 実行環境構文ファイルの構文に誤りがあります。 実行環境構文ファイルの構文に誤りがあります。(エラーとなったファイル名
3 2 範囲外の数値が指定されています。 実行環境構文ファイル中に範囲外の値が設定されています。(エラーとなったファイル名
4 3 ファイル形式に誤りがあります。 ファイルが壊れているかまたはファイルの形式が異なります。(エラーとなったファイル名
5 出力先フォルダに変換するファイルが既に存在します。 変換後のファイルが出力先ディレクトリに既に存在しました。このファイルの内容はすべて失われました。(上書きされたファイル名
6 4 入力ファイルが存在しません。 システムエラーメッセージ。(エラーとなったファイル名
7 5 入力ファイルアクセスエラー。 ファイル管理情報が読めません。(エラーとなったファイル名
8 20 出力先ディレクトリが見つかりません。 出力先のディレクトリが見つかりません。(エラーとなったディレクトリ名
9 21 出力ファイルアクセスエラー。 システムエラーメッセージ。(エラーとなったファイル名
10 22 実行環境ファイル(.SPV),実行環境構文ファイル(.SPU)以外のファイルを指定しました。 指定できないファイルです。(エラーとなったファイル名
11 23 パラメタを何も指定していないか,指定した内容が不正です。 パラメタの指定が不正です。
12 24 オペランドが不正です。 指定したパラメタの組み合わせに誤りがあります。
13 25 メモリが不足しています。 メモリが不足しました。
14 26 対象となるスクリプトファイルがありません。 出力先のディレクトリに対象となるスクリプトファイルが存在しませんでした。
15 27 指定したディレクトリが見つかりません。 実行環境構文ファイル中に指定しているディレクトリが見つかりません。(エラーとなったディレクトリ名
16 出力ファイルの上書き時に書き込みエラーが発生しました。 既に存在するファイルに対して書き込みエラーが発生したため,ファイルを削除しました。(エラーとなったファイル名
17 99 一部変換が失敗しました。

注※

  • 入力ファイルのワイルドカード指定時,項番2,3,4,6,7が発生した場合に返ります。
  • そのファイルの変換は行われなかったが,そのほかの対象ファイルの変換は行った場合に返ります。
  • 項番2,3,4,6,7以外のエラー時は,その時点で処理が中断されます。