mkdirコマンド(ディレクトリを作成する)
形式
mkdir[-p][-m パーミッション]ディレクトリ ...
機能
ディレクトリを作成します。
引数
- -p
-
必要に応じて,存在しない中間のディレクトリを作成します。
- -m パーミッション
-
UNIXの場合,作成したディレクトリにパーミッションを設定します。umask値は反映されません。
パーミッションは8進数の数値またはシンボルを指定します。
数値を指定した場合,8進数以外または8進数の07777(10進数の4095)より大きな値を指定するとエラーとなります。
シンボルを指定した場合,何も指定されていない状態(数値表現での0)に対して設定,追加および削除をします。1つまたは複数のシンボルで指定された結果が検索に使用されます。
シンボルは3つの部分から構成されます。次に示すシンボルを1つまたは複数指定します。複数指定する場合は,コンマ(,)でシンボル間を区切ります。
シンボル内の順序
指定できる値
1つ目
アクセス権を設定する項目を指定します。複数同時に指定できます。指定できる項目を次に示します。省略するとすべてのユーザーが仮定されます。
-
u:所有者
-
g:グループ
-
o:その他
-
a:全ユーザー
2つ目
モードに対する操作を指定します。1つ目のシンボルで指定した項目に対して次の処理をします。
-
=:アクセス権の設定(上書き)
-
+:アクセス権の追加
-
-:アクセス権の削除
設定,追加および削除する値は,3つ目のシンボルで指定します。
3つ目のシンボルに続けて2つ目および3つ目のシンボルを記述できます。このとき3つ目のシンボルは省略できます。
3つ目
設定するアクセス権を指定します。複数同時に指定できます。指定できる値を次に示します。
-
r:読み取り
-
w:書き込み
-
x:実行
-
s:実行時にユーザーまたはグループIDを設定する
-
t:スティッキービット
-
u:モードに現在設定されている所有者のアクセス権
-
g:モードに現在設定されているグループのアクセス権
-
o:モードに現在設定されているその他のアクセス権
省略するとアクセス権を設定する項目を消去します。消去した値を2つ目のシンボルに従って設定,追加および削除します。2つ目で設定する追加および削除では,3つ目で設定する値は変化しません。
sとtの指定は,1つ目でoだけを指定した場合には無視されます。
シンボルの指定例を次の表に示します。
-permの指定値
同等の数値指定
説明
u=x,g=w
120
uに対してxを設定し,gに対してwを設定しています。
u=x,g=u
110
uに対してxを設定し,gに対してuと同じ値を設定しています。
u=x,=u
111
uに対してxを設定し,そのあとa(省略値)にuと同じ値を設定しています。
u=x,u=w
200
uに対してxを設定し,そのあとuに対してwを設定(上書き)しています。
u=x,u+w
300
uに対してxを設定し,そのあとuに対してwを追加しています。
ug=x
110
uとgに対してxを設定しています。
u=rw
600
uに対してrおよびwを設定しています。
u=r+x
500
uに対してrを設定し,xを追加しています。
u=r=w
200
uに対してrを設定し,さらにwを設定(上書き)しています。
=x,u=
011
a(省略値)にxを設定し,uの設定を消去しています。
=
000
a(省略値)を消去しています。
Windowsの場合,指定は無視されます。
-
- ディレクトリ
-
作成するディレクトリ名を指定します。ディレクトリ名は複数指定できます。
終了コード
終了コード |
意味 |
---|---|
0 |
正常終了 |
1以上 |
エラー終了 |
注意事項
-
Windowsの場合,-mオプションは無視されます。モードの指定はできません。
使用例
-
C:\USR\JP1ディレクトリ下にDir2ディレクトリを作成します。
C:\TEMP>%ADSH_OSCMD_DIR%\mkdir C:\USR\JP1\Dir2
-
オプションエラーのメッセージを表示します。
このメッセージは,コマンドを実行するプラットフォームによって異なる場合があります。Windowsの例を次に示します。
C:\TEMP>%ADSH_OSCMD_DIR%\mkdir -w mkdir: illegal option -- w usage: mkdir [-p] [-m mode] directory ...