2.6.1 環境ファイルを設定する
環境ファイルには,システム環境ファイルとジョブ環境ファイルがあります。設定できるパラメーターは同じです。各ファイルの説明を次の表に示します。
環境ファイルの種類 |
説明 |
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システム管理者が設定する,システム共通の環境ファイルです。サービスまたはデーモンはシステム環境ファイルの設定内容を使用します。固定のディレクトリに格納することで自動的に使用される環境ファイルです。 |
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開発者がジョブごとに設定する環境ファイルです。次の場合に指定します。
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JP1/Advanced Shellのサービスまたはデーモンはシステム環境ファイルの設定内容を使用します。システム環境ファイルに設定した内容は,JP1/Advanced Shellのサービスまたはデーモンの起動時から有効になります。
ジョブコントローラは,システム環境ファイルおよびジョブ環境ファイルの設定内容を使用します。
環境ファイルに指定できるパラメーターの詳細については,「7. 環境ファイルで設定するパラメーター」を参照してください。
システム環境ファイルのパラメーターに指定する各種ディレクトリは,存在するディレクトリを指定する必要があります。そのため,デフォルトのディレクトリを変更する場合は,変更後のディレクトリをあらかじめ作成してください。
また,UNIX環境でシステム環境ファイルを変更したあとは,必ずadshmdctlコマンドにconftestオプションを指定して実行し,エラーのないことを確認してください。
それぞれの環境ファイルの設定方法を次に示します。
- 〈この項の構成〉
(1) システム環境ファイルの設定
システム環境ファイルはシステム管理者が作成および設定します。作成したシステム環境ファイルは,次の表に示すファイルパスに格納することで有効になります。
環境 |
システム環境ファイルのファイル名 |
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Windows(開発環境) |
共通アプリケーションフォルダ\HITACHI\JP1AS\JP1ASD\conf\adshrc.ase |
Windows(実行環境) |
共通アプリケーションフォルダ\HITACHI\JP1AS\JP1ASE\conf\adshrc.ase |
UNIX |
/opt/jp1as/conf/adshrc.ase |
(2) ジョブ環境ファイルの設定
ジョブ環境ファイルを使用してバッチジョブを実行する場合は,環境変数ADSH_ENVにファイルパスを設定します。次に示す手順でジョブ環境ファイルを作成して設定してください。
なお,JP1/Advanced Shellエディタでは,[実行環境の設定]ダイアログボックスでジョブ環境ファイルのパスを指定できます。また,JP1/Advanced Shellカスタムジョブ定義時には,使用するジョブ環境ファイルのパスを指定できます。
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次のディレクトリにある環境ファイルのサンプルデータsample.aseを,任意のディレクトリ・ファイル※にコピーする。
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Windowsの実行環境の場合
インストール先フォルダ\JP1ASE\sample\sample.ase
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Windowsの開発環境の場合
インストール先フォルダ\JP1ASD\sample\sample.ase
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UNIXの実行環境の場合
/opt/jp1as/sample/sample.ase
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コピーしたジョブ環境ファイルに必要なパラメーターを定義する。
ジョブ環境ファイルに必要なパラメーターを「7. 環境ファイルで設定するパラメーター」に記載していますので参照して定義してください。また,ジョブ環境ファイルのエンコーディングとジョブ定義スクリプトを実行する環境のLANG環境変数の値は一致させてください。ジョブ環境ファイルのエンコーディングおよびLANG環境変数については,「2.2.4 JP1/Advanced Shellを使用するときのエンコーディング」を参照してください。
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作成したジョブ環境ファイルをバッチジョブ実行時に使用するよう,作成したジョブ環境ファイルのパスを環境変数ADSH_ENVに設定する。
環境変数ADSH_ENVは,次に示すどれかの方法で指定します。
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【Windows限定】OSの設定で環境変数を指定する
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【UNIX限定】システムプロファイル/etc/profileを指定する
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【UNIX限定】ユーザープロファイル($HOME/.profile)を指定する
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- 注※
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ジョブ環境ファイルの任意のディレクトリ名およびファイル名に&,(,),[,],{,},^,=,;,!,',+,,,`,~,#,%の記号を含まないでください。これらの記号を含む場合,正常に動作しません。