JP1/Automatic Job Management System 3 - SOA Option Webシステム呼び出し機能編
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4.8.2 環境設定ファイルの定義
環境設定ファイルajswscommon.confに定義できる環境設定パラメーターを次の表に示します。
表4-2 ajswscommon.confに定義できる環境設定パラメーター一覧
| 環境設定パラメーター名 |
定義内容 |
| port |
ポート番号 |
| maxwsp |
WSジョブの最大同時実行数 |
| log.file_size |
稼働ログファイルのサイズ |
| log.num |
稼働ログの面数 |
| jvmlib |
コントローラーが使用するJavaVMのライブラリ名 |
| apserver_path |
使用するWebアプリケーションサーバのインストールパス |
| stdout_enable |
ユーザーWSジョブ実行時に標準出力を有効にするかどうか |
| apserver_kind |
使用するWebアプリケーションサーバの種類 |
| keystore※1 |
キーストアファイルのパス |
| keystore_password※1 |
キーストアのパスワード |
| truststore※1 |
トラストストアファイルのパス |
| truststore_password※1 |
トラストストアファイルのパスワード |
| jaxws_enable※2 |
ユーザーWSプログラムでJAX-WSを利用するかどうか |
- 注※1
- WebLogic Serverを使用する場合,このパラメーターに値を設定しても無効になります。
- 注※2
- Cosminexus Application Serverを使用する場合だけ,このパラメーターに値を設定します。
次に,環境設定パラメーターの定義内容について説明します。
- port
- JP1/AJS3 - SOA Optionの内部処理の通信で使用するポート番号を設定します。
- 1,024〜65,535の範囲で設定します。
- デフォルトでは,「20500」が設定されます。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- maxwsp
- WSジョブの最大同時実行数を設定します。
- JP1/AJSの「ジョブ実行多重度」は,ここで設定したWSジョブの最大同時実行数分のWSジョブが実行できるように設定してください。
- 1〜64の範囲で設定します。
- デフォルトでは,「10」が設定されます。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- log.file_size
- JP1/AJS3 - SOA Optionが出力する稼働ログのサイズを設定します。JP1/AJS3 - SOA Optionの稼働ログファイルには,幾つかの種類がありますが,すべてのログファイルに対して共通の設定項目です。
- 4,096〜16,777,216バイトの範囲で設定します。
- デフォルトでは,「2097152」バイトが設定されます。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- 注意
- 現在の値よりも小さい値に変更する場合,次のフォルダの下にあるファイルとフォルダをすべて削除してください。なお,削除前にバックアップを採ってください。
- JP1/AJS3 - SOA Optionインストール先フォルダ\base\log
- log.num
- JP1/AJS3 - SOA Optionが出力する稼働ログの面数を設定します。JP1/AJS3 - SOA Optionの稼働ログファイルには,幾つかの種類がありますが,すべてのログファイルに対して共通の設定項目です。
- 2〜16の範囲で設定します。
- デフォルトでは,「2」が設定されます。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- 注意
- 現在の値よりも小さい値に変更する場合,次のフォルダの下にあるファイルとフォルダをすべて削除してください。なお,削除前にバックアップを採ってください。
- JP1/AJS3 - SOA Optionインストール先フォルダ\base\log
- jvmlib
- コントローラーが使用するJavaVMのライブラリ名を,511バイト以内(255文字以内)のフルパスで設定します。また,フルパスはドライブレターで始まるローカルフォルダを設定してください。ネットワークディレクトリは設定できません。
- デフォルトを次に示します。
C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus\jdk\jre\bin\server\jvm.dll
- 使用するWebアプリケーションサーバに応じて変更してください。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- なお,組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合,設定を省略できます。
- apserver_path
- WSジョブ実行ホストにあるWebアプリケーションサーバのインストールパスを,511バイト以内(255文字以内)のフルパスで設定します。また,フルパスはドライブレターで始まるローカルフォルダを設定してください。ネットワークディレクトリは設定できません。
- デフォルトでは次の値が設定されます。
C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus
- 使用するWebアプリケーションサーバのインストールパスに変更してください。
- このパラメーターの設定を省略した場合または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- なお,組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合,設定を省略できます。
- stdout_enable
- ユーザーWSジョブ実行時に標準出力を有効にするかどうかを設定します。
- 0
- ユーザーWSジョブ実行時に標準出力を無効にします。
- 1
- ユーザーWSジョブ実行時に標準出力を有効にします。
-
- デフォルトでは,「1」が設定されます。
- 「0」を設定すると,ユーザーWSプログラムにJava標準の機能で標準出力するように実装しても,標準出力には出力されません。
- 「1」を設定すると,Java標準の機能で標準出力に出力した内容とSOAPクライアントライブラリによって標準出力に出力された稼働情報が混在します。したがって,標準出力を使用してユーザーWSジョブの結果を後続ジョブへ引き継ぐことが困難になる場合があります。必要に応じてstdout_enableの値を「0」に変更してください。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- apserver_kind
- Webアプリケーションサーバの種類を次のように設定します。
- Cosminexus Application Serverの場合:「COS」
- WebSphere Application Server(バージョン7.0)の場合:「WAS7」
- WebLogic Serverの場合:「WL10」
- 組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合:空文字(設定不要)
- デフォルトでは,空文字が設定されています(組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する状態です)。
- このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- keystore
- WSジョブによるWebサービス接続でHTTPS通信する場合に,キーストアファイルの格納先パスを設定します。このパラメーターは,次の場合に設定が必要です。
- WSジョブ実行ホストのWebアプリケーションサーバがCosminexus Application ServerまたはWebSphere Application Serverの場合
- 組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- キーストアは,HTTPS通信する際の暗号化に使用する鍵です。キーストアファイルは,WSジョブの実行によってWebサービス提供ホストに接続する際,HTTPS通信を利用したクライアント認証で使用されます。
- 511バイト以内(255文字以内)のフルパスで設定します。フルパスはドライブレターで始まるローカルフォルダを設定してください。ネットワークディレクトリは設定できません。
- また,次の点に注意してください。
- Cosminexus Application Serverまたは組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- このパラメーターに設定した値は,次のシステムプロパティにマッピングされます。
javax.net.ssl.keyStore
- このため,ユーザーWSジョブの実行でも有効になります。
- javax.net.ssl.keyStoreについては,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引」またはマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ V8 SOAPアプリケーション開発の手引」のFAQの,SOAPクライアントからSSLを使用してSOAPサービスへの接続について記載している個所を参照してください。
- WebSphere Application Serverを使用する場合
- ユーザーWSジョブでのWebサービス接続でHTTPS通信する場合は,このパラメーターに値を設定してもHTTPS通信できません。ユーザーWSプログラムの実装で設定してください。
-
- なお,WebLogic Serverを使用する場合,このパラメーターは利用できません。
- このため,標準WSジョブの実行によるWebサービス接続で,HTTPS通信を利用できません。ただし,ユーザーWSジョブでのWebサービス接続では,HTTPS通信を利用できます。ユーザーWSプログラムにHTTPS通信関連の設定を実装してください。
- keystore_password
- WSジョブによるWebサービス接続でHTTPS通信する場合に,キーストアのパスワードを設定します。このパラメーターは,次の場合に設定が必要です。
- WSジョブ実行ホストのWebアプリケーションサーバがCosminexus Application ServerまたはWebSphere Application Serverの場合
- 組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- 6〜511バイトの範囲で設定します。
- また,次の点に注意してください。
- Cosminexus Application Serverまたは組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- このパラメーターに設定した値は,次のシステムプロパティにマッピングされます。
javax.net.ssl.keyStorePassword
- このため,ユーザーWSジョブの実行でも有効になります。
- javax.net.ssl.keyStorePasswordについては,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引」またはマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ V8 SOAPアプリケーション開発の手引」のFAQの,SOAPクライアントからSSLを使用してSOAPサービスへの接続について記載している個所を参照してください。
- WebSphere Application Serverを使用する場合
- ユーザーWSジョブでのWebサービス接続でHTTPS通信する場合は,このパラメーターに値を設定してもHTTPS通信できません。ユーザーWSプログラムの実装で設定してください。
-
- なお,WebLogic Serverを使用する場合,このパラメーターは利用できません。
- このため,標準WSジョブの実行によるWebサービス接続で,HTTPS通信を利用できません。ただし,ユーザーWSジョブでのWebサービス接続では,HTTPS通信を利用できます。ユーザーWSプログラムにHTTPS通信関連の設定を実装してください。
- truststore
- WSジョブによるWebサービス接続でHTTPS通信する場合に,トラストストアファイルの格納先パスを設定します。このパラメーターは,次の場合に設定が必要です。
- WSジョブ実行ホストのWebアプリケーションサーバがCosminexus Application ServerまたはWebSphere Application Serverの場合
- 組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- トラストストアは,HTTPS通信する際の電子証明書です。トラストストアファイルは,WSジョブの実行によるWebサービス提供ホストに接続する際,HTTPS通信を利用してクライアント認証する場合に使用します。
- 511バイト以内(255文字以内)のフルパスで設定します。フルパスはドライブレターで始まるローカルフォルダを設定してください。ネットワークディレクトリは設定できません。
- また,次の点に注意してください。
- Cosminexus Application Serverまたは組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- このパラメーターに設定した値は,次のシステムプロパティにマッピングされます。
javax.net.ssl.trustStore
- このため,ユーザーWSジョブの実行でも有効になります。
- javax.net.ssl.trustStoreについては,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引」またはマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ V8 SOAPアプリケーション開発の手引」のFAQの,SOAPクライアントからSSLを使用してSOAPサービスへの接続について記載している個所を参照してください。
- WebSphere Application Serverを使用する場合
- ユーザーWSジョブでのWebサービス接続でHTTPS通信する場合は,このパラメーターに値を設定してもHTTPS通信できません。ユーザーWSプログラムの実装で設定してください。
-
- なお,WebLogic Serverを使用する場合,このパラメーターは利用できません。
- このため,標準WSジョブの実行によるWebサービス接続で,HTTPS通信を利用できません。ただし,ユーザーWSジョブでのWebサービス接続では,HTTPS通信を利用できます。ユーザーWSプログラムにHTTPS通信関連の設定を実装してください。
- truststore_password
- WSジョブによるWebサービス接続でHTTPS通信する場合に,トラストストアのパスワードを設定します。このパラメーターは,次の場合に設定が必要です。
- WSジョブ実行ホストのWebアプリケーションサーバがCosminexus Application ServerまたはWebSphere Application Serverの場合
- 組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- 6〜511バイトの範囲で設定します。
- また,次の点に注意してください。
- Cosminexus Application Serverまたは組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
- このパラメーターに設定した値は,次のシステムプロパティにマッピングされます。
javax.net.ssl.trustStorePassword
- このため,ユーザーWSジョブの実行でも有効になります。
- javax.net.ssl.trustStorePasswordについては,マニュアル「Cosminexus V9 アプリケーションサーバ SOAPアプリケーション開発の手引」またはマニュアル「Cosminexus アプリケーションサーバ V8 SOAPアプリケーション開発の手引」のFAQの,SOAPクライアントからSSLを使用してSOAPサービスへの接続について記載している個所を参照してください。
- WebSphere Application Serverを使用する場合
- ユーザーWSジョブでのWebサービス接続でHTTPS通信する場合は,このパラメーターに値を設定してもHTTPS通信できません。ユーザーWSプログラムの実装で設定してください。
-
- なお,WebLogic Serverを使用する場合,このパラメーターは利用できません。
- このため,標準WSジョブの実行によるWebサービス接続で,HTTPS通信を利用できません。ただし,ユーザーWSジョブでのWebサービス接続では,HTTPS通信を利用できます。ユーザーWSプログラムにHTTPS通信関連の設定を実装してください。
- jaxws_enable
- WebアプリケーションサーバにCosminexus Application Serverを使用する場合,ユーザーWSプログラムでJAX-WSを利用するかどうかを設定します。
- 0
- JAX-WSを利用しません。
- 1
- JAX-WSを利用します。
-
- デフォルトでは,「1」が設定されます。ただし,この環境設定パラメーター名がない場合(JP1/AJS2 for Web Serviceからのアップグレードの場合)は,設定値を「0」として動作します。このパラメーターの設定を省略した場合,または不正な値を設定した場合,デフォルト値が設定されます。
- なお,Cosminexus Application Server以外のWebアプリケーションサーバを使用する場合,このパラメーターは利用できません。
環境設定ファイルajswscommon.confの設定例を次に示します。
- WebアプリケーションサーバがCosminexus Application Serverの場合
# コメント
port=20500
maxwsp=10
log.file_size=2097152
log.num=2
jvmlib=C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus\jdk\jre\bin\server\jvm.dll
apserver_path=C:\Program Files\HITACHI\Cosminexus
stdout_enable=1
apserver_kind=COS
apserver_home=
keystore=C:\tmp\1.keystore
keystore_password=password
truststore=C:\tmp\1.truststore
truststore_password=password
jaxws_enable=1
|
- WebアプリケーションサーバがWebSphere Application Serverの場合
# コメント
port=20500
maxwsp=10
log.file_size=2097152
log.num=2
jvmlib=C:\Program Files\IBM\WebSphere\AppServer\java\jre\bin\classic\jvm.dll
apserver_path=C:\Program Files\IBM\WebSphere\AppServer
stdout_enable=1
apserver_kind=WAS
apserver_home=
keystore=C:\tmp\1.keystore
keystore_password=password
truststore=C:\tmp\1.truststore
truststore_password=password
|
- WebアプリケーションサーバがWebLogic Server 10g Release 3またはWebLogic Server 11gの場合
# コメント
port=20500
maxwsp=10
log.file_size=2097152
log.num=2
jvmlib=C:\bea\jrockit_160_05\jre\bin\jrockit\jvm.dll
apserver_path=C:\bea\wlserver_10.3
stdout_enable=1
apserver_kind=WL10
apserver_home=
|
- 組み込みSOAPクライアントライブラリを使用する場合
# コメント
port=20500
maxwsp=10
log.file_size=2097152
log.num=2
stdout_enable=1
|
(3) 定義時の注意事項
定義時の注意事項を次に示します。
- キーストアのパスワードおよびトラストストアのパスワードを設定する場合,環境設定ファイルが第三者から不正にアクセスされないように注意してください。
- 環境設定パラメーターは,「環境設定パラメーター名=値」の形式で設定してださい。
- 各環境設定パラメーターを改行で区切って設定してください。最終行には改行が必要です。
- 空行は設定しないでください。
- 「#」で始まる行はコメントと見なされます。
- 環境設定パラメーター名は,すべて小文字で設定してください。
- 環境設定パラメーター名には,スペースやタブなどの環境設定パラメーター名以外の文字を含めないでください。
- 「=」と改行の間の文字はすべて値として見なされます。
- 「(1) 環境設定ファイルajswscommon.confに定義できる環境設定パラメーター」に示すパラメーター以外のものが設定された場合,無視されます。
- 同じ環境設定パラメーター名が重複して設定されている場合,あとの行で設定された値が有効になります。
Copyright (C) 2012,Hitachi, Ltd.
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