Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド


付録C.4 ajsovtrap(UNIX限定)

形式
ajsovtrap
     [-F サービス名]
     [-m ノード名]
     [-o 企業ID]
     [-a エージェントアドレス]
     -n 拡張トラップ番号
     オブジェクト識別子
     値のシンタックス
     
機能

SNMPトラップを発行します。

このコマンドは,通常,スケジューラーサービスから呼び出されます。ただし,ユーザーが独自にJP1/AJS3 - Managerの状態を監視し,JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMのマネージャーにSNMPトラップを発行する場合にも使用できます。

実行権限

なし

引数
-F サービス名

スケジューラーサービス名を指定します。

指定できる文字数は,1〜30(単位:バイト)です。

このオプションで指定したスケジューラーサービス名が,SNMPトラップの送信先に通知されます。

省略した場合,「AJSROOT1」が仮定されます。

-m ノード名

SNMPトラップの送信先(JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMのマネージャー)のIPアドレス,またはホスト名を指定します。

ホスト名に指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

省略した場合,SNMPエージェントの構成定義ファイルのtrap-destパラメーターに指定されているすべてのノードにSNMPトラップが送信されます。

-o 企業ID

sysObjectIDを指定します。

省略した場合,「.1.3.6.1.4.1.116.7.17.10」が仮定されます。

-a エージェントアドレス

SNMPトラップの送信元(JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMのエージェント)となるJP1/AJS3 - ManagerのIPアドレス,またはホスト名を指定します。

ホスト名に指定できる文字数は,1〜255(単位:バイト)です。

省略した場合,コマンド実行元のホスト名が仮定されます。

-n 拡張トラップ番号

拡張トラップ番号を整数で指定します。

指定できる値は,1または2です。

オブジェクト識別子

企業IDを除いたオブジェクト識別子を指定します。

例えば,オブジェクト識別子として「2」を指定した場合,snmptrapコマンドに指定されるオブジェクト識別子は,「.1.3.6.1.4.1.116.7.17.10.2.0」になります。

値のシンタックス

値のシンタックスを次の8種類の中から選択して指定します。

  • integer

  • octetstring

  • objectidentifier

  • ipaddress

  • counter

  • gauge

  • timeticks

  • opaque

「値のシンタックス」に対する値を指定します。

詳細については,JP1/Cm2/NNMの場合はマニュアル「JP1/Cm2/Network Node Manager ネットワーク管理ガイド」を,HP NNMの場合はHP NNMのドキュメントを参照してください。

注意事項
  • このコマンドはUNIXだけで実行できます。Windowsでは実行できません。

  • SNMPトラップはUDP(User Datagram Protocol)プロトコルで実現されています。したがって,SNMPトラップのJP1/Cm2/NNMまたはHP NNMのマネージャーへの通知に関する信頼性は,UDPプロトコルに依存します。

使用例

JP1/AJS3 - Managerの状態が不明であることを,JP1/Cm2/NNMまたはHP NNMのマネージャー(Manager)に対して,SNMPトラップで通知します。

ajsovtrap -m Manager -n 2 1 octetstring Unknown