Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 連携ガイド


2.4.3 メール配信機能をセットアップする

メール受信プロセスがメールを監視するとき,メールサーバの種類やバージョンによっては,メールファイルへの排他制御が正しく実行されず,正常にメールの受信を監視できない場合があります。そのため,メール配信機能がSMTPメールサーバのエイリアスを利用してメールを取得し,メール受信監視独自のメールファイルを作成し,排他制御を実行することで,メールファイルに対する排他制御を十分なものとします。JP1/AJS3では,メール配信機能を使ってメールを送受信します。なお,受信時に指定するメールファイルディレクトリ名は,/var/opt/jp1ajs2/tmp/mailboxに固定されます。メール受信監視ジョブのためのセットアップでは,メールファイルディレクトリ名として必ず/var/opt/jp1ajs2/tmp/mailboxを指定してください。

メール配信機能のセットアップでは,受信監視を行うメールユーザーに対してメールが受信できるよう,SMTPメールサーバのエイリアスファイルなどを修正します。

メール配信機能のセットアップの手順を次に示します。

  1. 監視するメールユーザーと,そのユーザーがメールを送受信するための実行コマンド(jpomailrecvコマンド)を,SMTPメールサーバのエイリアスファイルに記述する。

    (例)監視するメールユーザーを「mailuser」として,リトライ打ち切り時間を10分とする場合

     mailuser: "|/opt/jp1ajs2/bin/jpomailrecv -u mailuser -t 10"

    jpomailrecvコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 コマンドリファレンス2 2. セットアップコマンド jpomailrecv(UNIX限定)」を参照してください。

    また,通常,エイリアスファイル名は「aliases」です。エイリアスファイルについては,SMTPメールシステムのドキュメントを参照してください。

  2. SMTPメールシステムのnewaliasesコマンド,または「sendmail -bi」コマンドを実行する。

    編集したエイリアスファイルが有効になります。

エイリアスファイル記述時の注意事項

エイリアスファイルへjpomailrecvコマンドを記述する場合には,パイプ部分を除いて250バイト以内で指定します。コマンドの記述が250バイトを超える場合には,コマンドを記述したスクリプトファイルを作成し,このスクリプトファイル名をエイリアスファイルに記述してください。