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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2


2.8.2 JP1/AJS3 Consoleの環境設定パラメーターの詳細

〈この項の構成〉

(1) "MAXSESSION"=dword:最大同時セション数

JP1/AJS3 Console Managerの場合はJP1/AJS3 Console Viewの最大接続数,JP1/AJS3 Console Agentの場合はJP1/AJS3 Console Managerの最大接続数を指定します。

JP1/AJS3 Console ViewまたはJP1/AJS3 Console Managerの最大接続数が16を超える場合,その数に応じた値を設定します。また,リソース上の制約がある場合,値を小さくしてJP1/AJS3 Console ViewまたはJP1/AJS3 Console Managerの接続を制限したいときに値を変更します。

JP1/AJS3 Console ViewまたはJP1/AJS3 Console Managerの接続数がここで指定した値を超える場合は,エラーになります。

指定できる値

16進数で0〜40(10進数で0〜64)

デフォルト値

dword:00000010(10進数で16)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング
  • JP1/AJS3 Console Managerの場合

    JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

  • JP1/AJS3 Console Agentの場合

    JP1/AJS3 Console Agentサービスの再起動後

(2) "IPC_TIMEOUT"=dword:通信タイムアウト時間

JP1/AJS3 Console Agentと通信するときのタイムアウト時間を指定します。

ここで指定した時間待っても通信できない場合は,エラーになります。なお,この場合OSのタイムアウト時間に依存して制御されます。

OSのタイムアウト時間でなく,明示的にタイムアウト時間を決定したい場合に,0以外の値を指定します。

指定できる値

16進数で0〜258(10進数で0〜600)(単位:秒)

デフォルト値

dword:00000000(10進数で0)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(3) "IPCRETRYINTERVAL"=dword:リトライ間隔

通信エラー時のリトライ間隔を指定します。

通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYCOUNT(リトライ回数)と組み合わせて変更します。

リトライが発生するたびに,ここで指定した値分が加算されます。

指定できる値

16進数で0〜A(10進数で0〜10)(単位:秒)

デフォルト値

dword:00000001(10進数で1)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(4) "IPCRETRYCOUNT"=dword:リトライ回数

通信エラー時のリトライ回数を指定します。

通信エラー発生状況に応じて,環境設定パラメーターIPCRETRYINTERVAL(リトライ間隔)と組み合わせて変更します。

指定できる値

16進数で0〜64(10進数で0〜100)

デフォルト値

dword:00000003(10進数で3)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(5) "SESSIONTIMEOUT"=dword:接続打ち切り時間

JP1/AJS3 Console Viewとの通信が切れた場合にどのくらい待って接続を打ち切るのかを指定します。

指定できる値
  • Windowsの場合

    16進数で0〜78(10進数で0〜120)(単位:分)

  • UNIXの場合

    16進数で1〜78(10進数で1〜120)(単位:分)

デフォルト値

dword:00000078(10進数で120)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(6) "CHARCODE"="{C|SJIS|EUC|UTF-8}"

ネスト業務スコープ・監視オブジェクトの名称や定義内容で使用する文字コードを一つだけ指定します。

指定できる値
C

ASCIIコード

SJIS

シフトJISコード

EUC

EUCコード

UTF-8

UTF-8文字コード

注※ UTF-8は,UNIXの場合だけ有効です。

デフォルト値

C

セットアップを実行すると自動的に次の値が設定されます。

  • Windowsの場合

    SJIS

  • UNIXの場合

    Solaris:EUC

    Linux:UTF-8

    その他のOS:SJIS

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

注意事項

JP1/AJS3 Console Managerの環境設定で環境設定パラメーターCHARCODEを変更するとき,変更前の値が「SJIS」および「EUC」の場合は,定義データに日本語(ASCII文字以外)が含まれていないことを確認してください。

定義データに日本語(ASCII文字以外)が含まれている場合は,環境設定パラメーターCHARCODEは変更しないように注意してください。

(7) "SYSLOGCODE"="{C|環境変数LANG}"

syslogに出力するメッセージの言語種別を指定します。

指定できる値
C

英語ASCIIコードで出力されます。

環境変数LANG(「C」以外の文字列)

JP1/AJS3 Console Managerの場合はJP1/AJS3 Console Managerサービス,JP1/AJS3 Console Agentの場合はJP1/AJS3 Console Agentサービスを起動したときの環境変数LANGの設定に従います。ただし,JP1/AJS3 Console ManagerサービスまたはJP1/AJS3 Console Agentサービスの環境変数LANGに対応する言語種別のメッセージがsyslogに出力されないシステムもあります。その場合は,このパラメーターには必ず「C」を指定してください。使用しているシステムで日本語出力ができるかどうかについては,loggerコマンドなどで日本語メッセージを出力し,syslogに正しく出力されているかどうかを確認してください。

環境変数LANGの値はOSによって異なります。

指定できる環境変数LANGの値を次の表に示します。

表2‒10 指定できる環境変数LANG

OS

シフトJISを設定する

環境変数の値

EUCを設定する

環境変数の値

UTF-8を設定する

環境変数の値※1

HP-UX

ja_JP.SJIS

japanese

ja_JP.eucJP

japanese.euc

ja_JP.utf8

Solaris

ja_JP.PCK

ja※2

ja_JP.eucJP※2

ja_JP.UTF-8

AIX

Ja_JP

Ja_JP.IBM-932

ja_JP

ja_JP.IBM-eucJP

JA_JP

JA_JP.UTF-8

Linux

使用できません

使用できません

ja_JP.UTF-8

ja_JP.utf8

注※1

互換用ISAM構成の場合は,LinuxだけUTF-8を使用できます。

注※2

Solaris 11の場合は,jaとja_JP.eucJPを使用できます。

Solaris 10の場合は,jaだけ使用できます。

デフォルト値

C

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング
  • JP1/AJS3 Console Managerの場合

    JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

  • JP1/AJS3 Console Agentの場合

    JP1/AJS3 Console Agentサービスの再起動後

(8) "HNTRLOGLEVEL"="{none|error|warn|info}"

統合トレースログに出力するメッセージレベルを指定します。

より詳細なログを統合トレースログに出力したいときに指定します。

指定できる値
none

どのメッセージも出力されません。

error

エラーメッセージが出力されます。

warn

警告メッセージが出力されます。

info

情報メッセージが出力されます。

デフォルト値

error

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング
  • JP1/AJS3 Console Managerの場合

    JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

  • JP1/AJS3 Console Agentの場合

    JP1/AJS3 Console Agentサービスの再起動後

(9) "DATADIRECTORY"="データディレクトリパス"

ルートスコープの定義情報を格納するディレクトリ名を完全名で指定します。

定義データの格納場所をデフォルト以外の場所に変更したいときに指定します。

変更する場合は,その時点ですでに存在するディレクトリを指定してください。新たなデータディレクトリを指定する場合は,先にディレクトリを作成してから指定してください。存在しないディレクトリを指定した場合は,JP1/AJS3 Console Viewのログイン時にエラーになります。

なお,ここで指定したディレクトリ内のファイルは,削除しないでください。

指定できる値

191バイト以内の文字列

デフォルト値
  • Windows Server 2012またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\database

    %ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

    「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

    ・「システムドライブ\Windows」配下

    ・「システムドライブ\Program Files」配下

    ・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)

  • Windows Server 2012またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダが上記以外の場合

    JP1/AJS3 Consoleのインストール先フォルダ\database

  • Windows Server 2003の場合

    JP1/AJS3 Consoleのインストール先フォルダ\database

  • UNIXの場合

    /var/opt/jp1ajs2cm/database

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(10) "RECONNECTINTERVAL"=dword:JP1/AJS3 Console Agentとの再接続間隔

JP1/AJS3 Console Agentと接続できなかった場合に再接続するまでの間隔を指定します。

監視先のJP1/AJS3 Console Agentに接続できなかったときに次回接続時までの間隔を変更したいときに指定します。

指定できる値

16進数で1E〜E10(10進数で30〜3,600)(単位:秒)

デフォルト値

dword:0000012C(10進数で300)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(11) "TRACELOGFILE"="トレースログファイル名称"

トレースログファイル名称を完全名で指定します。

トレース情報を確実に記録できるように必ずローカルディスク上のファイル名として指定してください。

なお,ファイルはトレース情報が出力されたときに新規作成されます。したがって,既存のファイル名と同じ名称は指定しないでください。

指定できる値

255バイト以内の文字列

デフォルト値
  • Windows Server 2012またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダがデフォルトまたはシステムで保護されたフォルダ配下の場合

  • JP1/AJS3 Console Managerのとき

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2CM\log\tracelog.cm

  • JP1/AJS3 Console Agentのとき

    %ALLUSERSPROFILE%\Hitachi\JP1\JP1_DEFAULT\JP1AJS2\log\tracelog.ca

%ALLUSERSPROFILE%」のデフォルトは「システムドライブ\ProgramData」です。

「システムで保護されたフォルダ」とは,次のパスを指します。

・「システムドライブ\Windows」配下

・「システムドライブ\Program Files」配下

・「システムドライブ\Program Files (x86)」配下(64ビット版のWindowsの場合)

  • Windows Server 2012またはWindows Server 2008で,インストール先フォルダが上記以外の場合

  • JP1/AJS3 Console Managerのとき

    JP1/AJS3 Consoleのインストール先フォルダ\log\tracelog.cm

  • JP1/AJS3 Console Agentのとき

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\tracelog.ca

  • Windows Server 2003の場合

  • JP1/AJS3 Console Managerのとき

    JP1/AJS3 Consoleのインストール先フォルダ\log\tracelog.cm

  • JP1/AJS3 Console Agentのとき

    JP1/AJS3 - Managerのインストール先フォルダ\log\tracelog.ca

  • UNIXの場合

  • JP1/AJS3 Console Managerのとき

    /var/opt/jp1ajs2cm/log/tracelog.cm

  • JP1/AJS3 Console Agentのとき

    /var/opt/jp1ajs2/log/tracelog.ca

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング
  • JP1/AJS3 Console Managerの場合

    JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

  • JP1/AJS3 Console Agentの場合

    JP1/AJS3 Console Agentサービスの再起動後

(12) "IPC_CONNECTTIMEOUT"=dword:リモート通信接続タイムアウト値

JP1/AJS3 Console Agentに接続する場合などのリモート通信接続タイムアウト値を指定します。

なお,OSで設定されているTCP/IPの接続タイムアウト値がこの値より短い場合,OSの設定が有効になります。

指定できる値

16進数で0〜258(10進数で0〜600)(単位:秒)

デフォルト値

dword:00000014(10進数で20)

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Managerサービスの再起動後

(13) "ENABLEOPERATION"="{yes|no}"

JP1/AJS3 Console Viewによる操作機能を許可するかどうかを指定します。

指定できる値
yes

JP1/AJS3 Console Viewによる操作機能を許可します。

no

JP1/AJS3 Console Viewによる操作機能を許可しません。

JP1/AJS3 Console Viewから対象ホストのジョブネットに対して操作を実行されたくない場合に指定します。

デフォルト値

yes

推奨値

デフォルト値

設定が有効になるタイミング

JP1/AJS3 Console Agentサービスの再起動後