7.1.1 資料採取ツールの設定手順
Windowsの場合,ログ情報を採取するための「資料採取ツール」をJP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - AgentまたはJP1/AJS3 - Viewで提供します。
資料採取ツールには次の2種類があります。
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jajs_log.bat
ログファイルなどの出力先をデフォルトから変更していない場合や,その他の情報を採取しない場合に使用します。このツールはカスタマイズできません。
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_04.bat
ログファイルなどの出力先をデフォルトから変更した場合や,その他の情報を採取したい場合に使用します。このツールは,ログファイルなどの出力先や採取するその他の情報の格納先をカスタマイズして使用します。
資料採取ツール(_04.bat)は,JP1/AJS3 - Manager,JP1/AJS3 - Agent,JP1/AJS3 - Viewをインストールしたあと,別のフォルダにコピーしてから使用してください。
Windowsのエクスプローラなどを使ってフォルダをコピーすることで,必要なログ情報だけを採取することもできます。
- 注意事項
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JP1/AJS3 Consoleを使用する場合,JP1/AJS3 - ManagerおよびJP1/AJS3 - Viewの資料採取ツール(jajs_log.bat)を使用するか,または資料採取ツール(_04.bat)の環境設定をしていれば,JP1/AJS3 Console AgentおよびJP1/AJS3 Console Viewでの設定は不要です。
資料採取ツール(_04.bat)の環境設定をしていない場合は,次の手順に従って設定をしてください。
資料採取ツール(_04.bat)を使用するための環境設定手順を次に示します。
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エクスプローラなどを使って,次に示す資料採取ツール(_04.bat)を任意のフォルダにコピーする。
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JP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentの場合
JP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentのインストール先フォルダ\tools\_04.bat
この資料採取ツールを実行すると,同一ホスト上のJP1/AJS3 - Viewのログ情報も採取できます。
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JP1/AJS3 - Viewの場合
JP1/AJS3 - Viewのインストール先フォルダ\tools\_04.bat
この資料採取ツールを実行すると,同一ホスト上のJP1/AJS3 - ManagerまたはJP1/AJS3 - Agentのログ情報も採取できます。
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コピーした資料採取ツールを編集して,ユーザー固有のファイル名に変更する。
資料採取ツールの編集にはテキストエディターを使用してください。
次に資料採取ツールに記述されているデフォルト値を示します。このデフォルト値と異なる場合,資料採取ツールの記述を変更してください。記述を変更する場合,バッチファイルが特殊な解釈をする文字や記号を使用すると,エラーが発生することがあるので使用しないでください。
資料採取ツールの変更内容を,次の表に示します。
表7‒1 資料ツールの記述変更内容 項番
変更内容
変更する場所
1
HNTRLibのインストール先フォルダ
@set INST_DIR_HNTRLIB=%PROGRAMFILES_DIR%\hitachi\HNTRLib
2
HNTRLib2のインストール先フォルダ
@set INST_DIR_HNTRLIB2=%PROGRAMFILES_DIR%\hitachi\HNTRLib2
3
JP1/AJS3用データベース格納フォルダ※1
@set INST_DIR_DATABASE=%INST_DIR_MANAGER%\hitachi\JP1AJS2\database
4
JP1/AJS3 Console Managerのデータフォルダ
@set LOG_DIR_AJS2CONSOLE_DATABASE=%INST_DIR_AJS2CONSOLE%\database
5
JP1/AJS3用一時ファイル格納フォルダ
@set LOG_DIR_AJSPDDIR=%INST_DIR_MANAGER%\tmp\schedule
6
JP1/AJS3用ジョブエラー情報フォルダ
@set LOG_DIR_JOBINF=%INST_DIR_MANAGER%\jobinf
7
ワトソン博士のログファイルパス※2
@set LOG_DIR_DRWTSN=%ALLUSERSPROFILE%\Documents\DrWatson
8
メモリーダンプのファイルパス※2
@set LOG_DIR_USERDUMP=%systemroot%\*.dmp
9
クラッシュダンプのファイルパス※2
@set LOG_DIR_WTSNDUMP=%LOG_DIR_DRWTSN%\*.dmp
10
資料採取ツールで採取した情報の退避先※3
@set DIR_BACKLOG=%TEMP%\jp1ajs2\backlog
11
追加取得を行うフォルダ
@rem @set DIR_ADD=
「@rem」を削除し,フォルダを絶対パスで記述します。各ログファイルの出力先※4の設定をデフォルトから変更した場合※5や,その他の情報を採取したい場合に記述してください。フォルダを複数指定する場合は,次の例のように空白区切りで記述してください。また,絶対パスに空白を含む場合は,「"」で囲んで入力してください。
(例)
@set DIR_ADD=変更したスケジューラーログ出力フォルダ "変更したスケジューラートレースログ出力フォルダ"
- 注※1
-
スケジューラーサービスおよびジョブ実行環境のデータベースに,このフォルダの配下にないフォルダを設定している場合は採取されません。
各データベースファイルを任意のフォルダ下に配置し,そのフォルダまでの絶対パスを指定するようにしてください。
- 注※2
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Windows 8.1,Windows 8,Windows Server 2012,Windows 7,Windows Server 2008,またはWindows Vistaの場合は,取得できません。
- 注※3
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資料採取ツールで採取した情報の退避先に長いパスを指定した場合,資料採取に失敗することがあります。資料採取に失敗した場合は,パスの指定を短くして再度実行してください。また,情報の退避先のパスを「"」で囲まないでください。
- 注※4
-
資料採取ツールにデフォルトで記述されている各ログファイルの格納フォルダについては,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 トラブルシューティング 1.2.4 ログファイルおよびディレクトリ一覧」およびマニュアル「JP1/Base 運用ガイド」の付録に記載されている,ファイルまたはフォルダの一覧を参照してください。
- 注※5
-
JP1/AJS3のインストール後に変更できる出力先の一覧を次の表に示します。
表7‒2 JP1/AJS3のインストール後に変更できる出力先の一覧 制御
変更できる出力先
環境設定パラメーター
システム管理
システム用ディレクトリ
AJSSYSDIR
ログ用ディレクトリ
AJSLOGDIR
ホスト単位のスケジューラーログファイル1
HOSTLOGFILE1
ホスト単位のスケジューラーログファイル2
HOSTLOGFILE2
スケジューラーサービス
スケジューラートレースログファイル
TRACELOGFILE
スケジューラーログファイル1
AJSLOGFILE1
スケジューラーログファイル2
AJSLOGFILE2
ジョブエラー情報ディレクトリ
JOBINFDIR
データベースディレクトリ
AJSDBDIRECTORY
システム用ディレクトリ
AJSSYSDIR
ログ用ディレクトリ
AJSLOGDIR
JP1/AJS3定義内容の事前チェック機能
定義チェックログディレクトリ
AJSCHK_LOGDIR
トレースログファイル
AJSCHK_TRACELOGFILE
キューレスジョブ実行環境
トレースログファイル
AJSQL_TRACELOGFILE
キューレスファイル転送サービスが出力する内部ログ格納ディレクトリ
AJSQL_EXECLOG_FTPPATH
キューレスエージェントサービスが出力する内部ログ格納ディレクトリ
AJSQL_EXECLOG_AGTPATH
キューレスジョブで使用するワークパスおよびテンポラリーファイル用ディレクトリ
AJSQL_AGTWORKPATH
JP1/AJS3 Console
データディレクトリパス
DATADIRECTORY
トレースログファイル
TRACELOGFILE