7.2.2 キューレスジョブ実行環境の環境設定について検討する
キューレスジョブ実行環境の環境設定項目について説明します。
環境設定パラメーターの値を変更したい場合は,jbssetcnfコマンドを使用します。jbssetcnfコマンドについては,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」を参照してください。
キューレスジョブ実行環境の環境設定パラメーターの詳細については,マニュアル「JP1/Automatic Job Management System 3 構築ガイド2 2.7 キューレスジョブ実行環境設定」を参照してください。
また,次に示す内容についてもあわせて検討してください。
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マネージャーホストとエージェントホストで文字コードが混在している環境でキューレスジョブを実行する場合
マネージャーホストとエージェントホストで文字コードが混在している場合は,環境設定パラメーターAJSQL_CHARCODEで言語コードを設定する必要があります。
環境設定パラメーターAJSQL_CHARCODEは,次に示す文字コード変換に使用されます。
図7‒6 キューレスジョブの文字コード変換 - (1)スケジューラーサービスおよびキューレスエージェントサービス
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スケジューラーサービスの文字コードは,スケジューラーサービスの環境設定パラメーターAJSCHARCODEの設定値です。スケジューラーサービスでは文字コード変換しません※。
- (2)キューレスエージェントサービス
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次のデータを環境設定パラメーターAJSQL_CHARCODEの設定値に文字コード変換します。
・スケジューラーサービスから受け付けたデータ
・転送ファイルデータ
また,次のデータを要求元スケジューラーサービスの環境設定パラメーターAJSCHARCODEの設定値に文字コード変換します。
・スケジューラーサービスへの返信データ
・結果ファイルデータ
AJSQL_CHARCODEの設定値のデフォルトは「none」です。noneが設定されている場合,文字コード変換しません。
マネージャーとエージェントで文字コードが混在している場合は,要求先キューレスエージェントサービスのAJSQL_CHARCODEの設定が必要です。
- (3)キューレスエージェントサービスおよびキューレスファイル転送サービス
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転送ファイルのデータはキューレスファイル転送サービスからキューレスエージェントサービスに送信され,キューレスエージェントサービスで文字コード変換されます。結果ファイルのデータは,キューレスエージェントサービスで文字コード変換したあと,キューレスファイル転送サービスに送信されます。キューレスファイル転送サービスでは文字コード変換しません※。
- 注※
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マネージャーの環境設定パラメーターQLMANCHARCODEの値が「UTF-8」の場合,文字コード変換します。
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UTF-8環境のマネージャーホストでキューレスジョブを実行する場合
UTF-8環境のマネージャーから,UTF-8に対応していないエージェントでキューレスジョブを実行させるために,環境設定パラメーターQLMANCHARCODEに「UTF-8」を設定する必要があります。
この環境設定パラメーターは,マネージャーの文字コード(環境設定パラメーターAJSCHARCODEの値)が「UTF-8」の場合だけ設定してください。マネージャーの文字コードが「UTF-8」以外の場合には,この環境設定パラメーターを設定しないでください。
環境設定パラメーターQLMANCHARCODEを指定した場合の有効範囲を次に示します。
図7‒7 環境設定パラメーターQLMANCHARCODEの有効範囲 - (1)スケジューラーサービス
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環境設定パラメーターAJSCHARCODEとQLMANCHARCODEが共にUTF-8の場合,文字コード変換します。変換対象はジョブの定義項目です。
AJSCHARCODEはスケジューラーサービス単位なのに対し,QLMANCHARCODEはマシンに一つの設定です。キューレスジョブを使用する場合は,すべてのスケジューラーサービスでAJSCHARCODEを合わせてください。
- (2)キューレスファイル転送サービス
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環境設定パラメーターQLMANCHARCODEがUTF-8の場合に文字コード変換します。変換対象は転送ファイルおよび結果ファイル(実行結果詳細)です。
システムで使用できる言語種別の詳細については,「2.4.3 システムで使用する言語種別について検討する」を参照してください。