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JP1 Version 10 JP1/Automatic Job Management System 3 設計ガイド(システム構築編)


2.3.5 ファイアウォールを設定した環境の構成例と通信設定

ファイアウォールを設定した環境で,クラスタ運用しない場合とクラスタ運用する場合の構成例と通信設定について説明します。

〈この項の構成〉

(1) クラスタ運用しない場合のファイアウォールの構成例と通信設定

ファイアウォールを設定した環境で,クラスタ運用していない場合の構成例と通信設定について説明します。クラスタ運用していない場合のファイアウォールの構成例を次の図に示します。

図2‒26 クラスタ運用していない場合のファイアウォール構成例

[図データ]

ホストhostXとホストhostA間の通信に対して,ファイアウォールを透過する設定がされています。このシステム構成では,ファイアウォールでの設定以外には,JP1/AJS3側で特別な設定をする必要はありません。

(2) クラスタ運用する場合のファイアウォールの構成例と通信設定

ファイアウォールを設定した環境で,クラスタ運用する場合の構成例と通信設定について説明します。クラスタ運用する場合のファイアウォールの構成例を次の図に示します。

図2‒27 クラスタ運用する場合のファイアウォール構成例

[図データ]

ホストhostXとホストhostAの間と,ホストhostLとホストhostAの間の両方の通信に対して,ファイアウォールを透過する設定がされている場合は,前述の「(1) クラスタ運用しない場合のファイアウォールの構成例と通信設定」と同様に,JP1/AJS3側で特別な設定をする必要はありません。

物理ホストのサービスを使用しないで論理ホストだけで運用して,ホストhostLとホストhostAの間の通信に対してだけ,ファイアウォールを透過する設定がされている場合には,送信方法をIPバインド方式に設定する必要があります。送信方法をIPバインド方式に設定する手順については,マニュアル「JP1/Base 運用ガイド」の通信設定の章を参照してください。

注意事項

ホストhostX(物理ホスト)とホストhostAの間の通信に対して,ファイアウォールを透過する設定をしないと,キューレスジョブ実行時にファイアウォールの透過はできません。キューレスジョブを使用する場合は,物理ホストからの通信を透過できる環境にしてください。