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JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation サービステンプレート開発ガイド


3.3.1 ステップとして使用している部品のバージョンの管理について

JP1/AOでは,開発サービステンプレートのステップとして使用している部品のバージョンを一括または個別に変更できます。なお,部品のバージョンを変更した場合,プロパティ値などのユーザーが設定した情報を引き継ぐことができます。また,ステップとして使用している部品のバージョンを確認することもできます。これらの機能は,複数のバージョンを持つ部品が対象です。

ステップとして使用している部品のバージョン管理機能

ステップとして使用している部品のバージョンを確認および変更する方法は,一括適用と個別適用から選べます。それぞれの機能を次に説明します。

一括適用

ステップとして使用しているすべての部品を,最新バージョンのリリース部品に一括で変更する機能です。ただし,すでに最新バージョンの部品を使用しているステップは変更されません。また,ステップとして使用しているすべての部品のバージョンを,確認することもできます。

個別適用

ステップとして使用している部品の中から,特定の部品を,任意のバージョンのリリース部品または開発部品に変更する機能です。また,特定の部品のバージョンを確認することもできます。

一括適用と個別適用の機能の違いを,次の表に示します。

表3‒4 一括適用と個別適用の機能の違い

比較する内容

一括適用

個別適用

変更対象となる部品

最新バージョンのリリース部品よりも古いバージョンのリリース部品,および開発部品。

指定したリリース部品および開発部品。バージョンは問いません。

変更後の部品

最新バージョンのリリース部品。

指定したバージョンのリリース部品または開発部品。

ポイント

この機能の対象は,サービステンプレートエディタ編集ビューで編集している開発サービステンプレートです。リリースサービステンプレートのステップが使用している部品のバージョンを変更したい場合は,事前にサービステンプレートを複製して,開発サービステンプレートとしてください。

適用後のプロパティの増減について

一括適用または個別適用した場合,変更前のプロパティ値を引き継ぐことができます。ただし,変更前後でプロパティが追加または削除されると,プロパティの処理の内容が異なります。

プロパティが追加された場合

追加されるプロパティに設定されている,プロパティのデフォルト値が設定されます。

プロパティが削除された場合

変更後の部品から,該当するプロパティ自体が削除されます。

適用後のプロパティ値の処理について

一括適用または個別適用した場合のプロパティ値の処理は,場合によって異なります。場合に応じたプロパティ値の処理を次に示します。

適用前後で「プロパティキー」および「入出力種別」が一致する場合

プロパティ値には,適用前の値がそのまま引き継がれます。

適用前後で「プロパティキー」または「入出力種別」が一致しない場合

プロパティ値には,適用前の値が引き継がれません。

注※

適用前後でプロパティが増減した場合も含みます。