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JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation サービステンプレート開発ガイド


2.2.11 サービス共有プロパティとは

サービス共有プロパティは,ほかのサービスと値を共有して参照したり,更新したりできるサービスプロパティです。

[サービスの入力プロパティ作成]ダイアログボックスまたは[サービスの入力プロパティ編集]ダイアログボックスの「スコープ」で「サービス共有プロパティ」をチェックした場合のサービスプロパティです。同じプロパティキーのサービス共有プロパティであれば,ほかのサービスと共有している値を参照したり,更新したりできます。

サービスおよびタスクが参照するサービス共有プロパティの値は,システムで保持しているプロパティ値です。

サービス共有プロパティの値は,JP1/AOシステム内で1つです。そのため,リソースグループごとに異なる値を設定できません。サービステンプレートから複数のサービスを追加して,別々のリソースグループに割り当てた場合でも,リソースグループ間でサービス共有プロパティの値は共有されます。

プロパティの値は,[サービス設定]ダイアログボックス,[サービス実行]ダイアログボックス,および[サービス共有プロパティ]ビューで設定することもできます。なお,[サービス実行]ダイアログボックスで設定したプロパティの値は,そのサービスから生成されるタスクにだけ有効です。そのため,[サービス実行]ダイアログボックスで設定した内容は,ほかのサービスが参照しているサービス共有プロパティの値に影響しません。またサービスの実行後に,[サービス共有プロパティ]ビューなどで,プロパティ値を変更した場合でも,実行したサービスのプロパティ値には影響しません。

次の図にサービス共有プロパティを設定した場合の有効範囲を示します。

図2‒8 サービス共有プロパティを設定した場合の有効範囲

[図データ]

次の図にサービス共有プロパティを設定しない場合の有効範囲を示します。

図2‒9 サービス共有プロパティを設定しない場合の有効範囲

[図データ]

「スコープ」の[サービス共有プロパティ]をチェックしなかった場合,プロパティに指定した値は,対象のサービス内でだけ有効です。プロパティの値は,[サービス設定]ダイアログボックスおよび[サービス実行]ダイアログボックスで設定できます。

また,サービス共有プロパティのうち,JP1/AOであらかじめ定義されているものをビルトインサービス共有プロパティと呼びます。

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