Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.11.47 DRSクラスタのDRS自動化レベル設定

機能

VMware vSphere環境で,vSphere DRSクラスタに属している仮想サーバに対し,DRS自動化レベルを設定します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・vCenterサーバ

 VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)

 VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによってこのサーバに部品が転送され,実行されます。

・DRSクラスタ

 vSphere DRSクラスタまたはvSphere DRSクラスタを構成しているサーバです。

・仮想サーバ

 vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXiによって管理されている仮想サーバです。

この部品内のスクリプトでは次に示す処理を行います。

・次のコマンドレットを実行します。

 Set-VM -VM VirtualMachineオブジェクト※1

     -DrsAutomationLevel "DRS自動化レベル(VMware.drsAutomationLevelプロパティ)の値"

     -Confirm:$false

 ※1 仮想サーバ名(VMware.vmNameプロパティ)の値から取得したオブジェクト

 Set-VMコマンドレットの詳細については,vSphere PowerCLI Documentationの「Cmdlet Reference」を参照してください。

DRS自動化レベル(VMware.drsAutomationLevelプロパティ)について次に示します。

・仮想サーバに設定するDRS自動化レベルを指定します。

・指定できる値を次に示します。

 設定値          意味

  FullyAutomated      完全自動化

  PartiallyAutomated    一部自動化

  Manual          手動

AsSpecifiedByCluster   クラスタ設定の使用

  Disabled         無効

利用場面

構築済みのDRSクラスタに追加した仮想サーバに対して「DRS自動化レベル」を設定する場合に使用できます。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 10-52以降

【実行対象システム内前提製品】

(1)vCenterサーバの前提製品

 ・VMware vCenter Server 6.0,5.5,5.1,5.0

(2)仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXの前提製品

 ・VMware vSphere ESXi 6.0,5.5,5.1,5.0

【実行対象システム内前提製品の使用条件】

(1)VMware vSphere ESXiがVMware vCenter Serverで管理されていること。

(2)VMware vCenter Server上の設定に関する条件

 ・仮想サーバの名称が一意であること。

 ・VMwareに関連する次の名称について,VMware上では英字の大文字・小文字は区別されますが,この部品が実行するvSphere Power CLIからは,指定した名称の英字の大文字・小文字を区別できません。

  そのため,英字の大文字・小文字が異なる同名の名称を使用している環境に対して,この部品を使用することはできません。

  - 仮想サーバ名

(3)仮想サーバがvSphere DRSクラスタに所属していること。

【実行対象サーバ内前提製品】

 ・VMware vSphere PowerCLI 6.0 Release1,5.8 Release1,5.5 Release2,5.5 Release1,5.1 Release2,5.0

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

注意事項

(1)この部品のプロパティには「"」(ダブルクォーテーション)および「'」(シングルクォーテーション)を含む文字列は指定しないでください。

実行権限

(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,システム管理者ロールの権限が必要です。

バージョン

01.54.00

カテゴリ

VirtualMachine/vSphere

タスクログに表示される部品の名称

vsphereSetDRSAutomationLevel

戻り値

戻り値

説明

0

正常

12

異常(ユーザーミス) プロパティ不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.vCenterServerName

vCenterサーバ名

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

VMware.portNumber

VMware vCenter Server接続用ポート番号

VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。

443

入力

△ 

VMware.protocol

VMware vCenter Server接続用プロトコル

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

入力

○ 

VMware.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

VMware.drsAutomationLevel

DRS自動化レベル

仮想サーバに設定するDRS自動化レベルを指定します。指定可能な値は,"FullyAutomated","PartiallyAutomated","Manual","AsSpecifiedByCluster","Disabled"です。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△