Hitachi

JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation サービステンプレートリファレンス


5.11.4 仮想サーバのIPアドレス取得

機能

VMware vSphere環境において,指定した仮想サーバのIPアドレスを取得します。

この部品が前提とするサーバを次に示します。

・vCenterサーバ

 VMware vCenter Serverがインストールされているサーバです。

・vCenter操作サーバ(実行対象サーバ)

 VMware vSphere PowerCLIがインストールされているサーバです。JP1/AOによりこのサーバに部品が転送され,実行されます。

・仮想サーバ

 vCenterサーバおよびVMware vSphere ESXにより管理されている仮想サーバです。

出力プロパティVMware.vmIPaddressに取得したIPアドレスを出力します。仮想サーバに複数のIPアドレスが設定されている場合には,コンマ区切りで出力します。ただし,IPアドレスの長さの合計が1024文字を超える場合,1025文字以降は切り捨てられます。取得するIPアドレスの種類は次の3種類であり,IPv4だけの場合は65個以上で1024文字を超える場合があります。

・IPv4(最大長16文字)

・IPv6(最大長36文字)

・DHCPによって設定されたIPv4とIPv6

利用場面

仮想サーバ設定されているIPアドレスの確認や,仮想サーバに対してICMPエコー要求を発行する場合に利用できます。

ICMPエコー要求を発行する処理は,この部品で仮想サーバのIPアドレスを取得を行い,osSendIcmp部品の入力として使用するという流れになります。

前提条件

【システム内前提製品】/【実行対象システム内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品】/【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】の最新のサポート状況については,リリースノートを参照してください。

【システム内前提製品】

 JP1/Automatic Operation 10-00以降

【実行対象システム内前提製品】

(1)vCenterサーバの前提製品

 ・VMware vCenter Server 6.0,5.5,5.1,5.0,4.1,4.0

(2)仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)

 ・VMware vSphere ESXi 6.0,5.5,5.1,5.0 またはVMware ESX Server 4.1,4.0

(3)仮想サーバの前提OS

vCenterサーバの前提製品/仮想サーバを管理するVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)/vCenter操作サーバの前提製品がサポートする構成の範囲で,次のOSがサポート範囲です。

 ・Windows Server 2003,Standard Edition/Enterprise Edition (x86/x64) SP1以降,Windows Server 2003 R2,Standard Edition/Enterprise Edition (x86/x64)

 ・Windows Server 2008 Standard/Enterprise (x86/x64),Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

 ・Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (x86),Red Hat Enterprise Linux 5 (x86),Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform (AMD/Intel 64),Red Hat Enterprise Linux 5 (AMD/Intel 64)

 ・Red Hat Enterprise Linux Server 6 (32-bit x86),Red Hat Enterprise Linux Server 6 (64-bit x86_64)

【実行対象システム内前提製品の使用条件】

(1)VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がVMware vCenter Serverで管理されていること。

(2)仮想サーバが起動していること。

(3)仮想サーバ名はvCenterサーバ内で一意になっていること。

(4)対象となる仮想サーバに,VMwareToolsがインストールされていること。

【実行対象サーバ内前提製品】

 ・VMware vSphere PowerCLI 6.0 Release1,5.8 Release1,5.5 Release2,5.5 Release1,5.1 Release2,5.0

【実行対象サーバ内前提製品の稼働OS】

 ・Windows Server 2008 R2 Standard/Enterprise/Datacenter

 ・Windows Server 2012 Standard/Datacenter,Windows Server 2012 R2 Standard/Datacenter

実行権限

(1)VMware vCenter Serverに接続するユーザーに,次の権限が必要です。

対象とする仮想サーバに対して「読み取り専用」の権限を持つロール,またはシステム管理者ロール

バージョン

01.00.04

カテゴリ

VirtualMachine/vSphere

タスクログに表示される部品の名称

vsphereGetVMIPaddress

戻り値

戻り値

説明

0

正常

23

異常(環境不正) 前提環境不正

27

異常(エラー内容はタスクログで確認)

30

異常(IPアドレス取得不正) IPアドレスの未取得

41

異常(部品内でエラーを検知) プロパティ未入力(部品スクリプトでエラーを検知)

プロパティ一覧

プロパティ一覧を次の表に示します。

プロパティキー

プロパティ名

説明

デフォルト値

入出力種別

必須区分

VMware.vCenterServerName

vCenterサーバ名

VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

VMware.userName

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名

VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。

− 

入力

○ 

VMware.password

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード

VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。

− 

入力

○ 

VMware.portNumber

VMware vCenter Server接続用ポート番号

VMware vCenter Serverに接続するためのポート番号(VMware vCenter ServerのWebサービス用)を指定します。指定しなかった場合には,VMware vCenter Serverで設定されているデフォルト値で接続します。

443

入力

△ 

VMware.protocol

VMware vCenter Server接続用プロトコル

VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。

https

入力

○ 

VMware.vmName

仮想サーバ名

仮想サーバの名称を指定します(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバの表示名称です。OS上のホスト名ではありません)。

− 

入力

○ 

plugin.destinationHost

実行対象サーバのホスト名

この部品を実行するサーバのホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。

− 

入力

○ 

common.returnValue

部品の戻り値

この部品の戻り値が格納されます。

− 

出力

△ 

VMware.vmIPaddress

仮想サーバのIPアドレス

仮想サーバのIPアドレスを格納するプロパティです。仮想サーバに複数のIPアドレスが設定されている場合には,コンマ区切りで出力されます。

− 

出力

○