3.2.2 サービステンプレート「仮想サーバマイグレーション」の使用例
サービステンプレート「仮想サーバマイグレーション」を使用した場合の,想定するシステム構成および指定するプロパティの例について説明します。
このサービステンプレートを使用すると,vMotionで,仮想サーバをほかのVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)に移動できます。
想定するシステム構成
このサービステンプレートでは,次のシステム構成を前提としています。
- Webブラウザー
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JP1/AOを操作する端末です。ユーザーは,この端末でサービステンプレートのプロパティ値を設定します。
- IT運用自動化サーバ
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JP1/AO,およびJP1/Baseがインストールされているサーバです。
- vCenter 操作サーバ
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VMware vSphere Power CLI がインストールされているサーバです。
- vCenterサーバ
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VMware vCenter Server がインストールされているサーバです。
- ESXサーバ
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VMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)がインストールされているサーバです。仮想化サーバを管理しています。
- 仮想サーバ
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ESXサーバが管理する仮想サーバです。サービステンプレート「仮想サーバマイグレーション」では,この仮想サーバを移動します。
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処理の流れ
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Webブラウザーから,ユーザーがプロパティ値を入力し,サービスを実行します。
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IT運用自動化サーバから,vCenter操作サーバに自動処理が実行されます。
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対象の仮想サーバがESX01サーバから,ESX02サーバにマイグレーションされます。
対象の仮想サーバの電源が,ONのときはホットマイグレーション(電源ONのまま移動)されます。 対象の仮想サーバの電源が,OFFのときはコールドマイグレーション(電源OFFのまま移動)されます。
プロパティ値の指定例
サービステンプレート「仮想サーバマイグレーション」を使用するためには,ユーザーの環境に合わせて,プロパティ値を指定する必要があります。プロパティ値は,[サービス設定]ダイアログボックスおよび[サービス実行]ダイアログボックスで指定します。
プロパティグループ |
プロパティ名 |
プロパティキー |
説明 |
指定例 |
---|---|---|---|---|
仮想システム環境情報 |
VMware vCenter操作サーバのホスト名 |
vmware.targetHost |
VMware vCenter Serverを操作するサーバ(vSphere PowerCLIインストール済みサーバ)のホスト名またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
VCenterhostpcli |
vCenterサーバ名 |
vmware.vCenterServerName |
VMware vCenter Serverのホスト名,またはIPアドレスを指定します。IPv6アドレスには対応していません。 |
Vcenterhost |
|
VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名 |
vmware.userName |
VMware vCenter Serverに接続するためのユーザー名を指定します。 |
user01 |
|
VMware vCenter Serverに接続するためのパスワード |
vmware.password |
VMware vCenter Serverに接続するためのパスワードを指定します。 |
password |
|
VMware vCenter Server接続用プロトコル |
vmware.protocol |
VMware vCenter Serverに接続するためのプロトコルを指定します。 |
https |
プロパティグループ |
プロパティ名 |
プロパティキー |
説明 |
指定例 |
---|---|---|---|---|
仮想サーバ情報 |
仮想サーバ名(複数指定可) |
vmware.foreachVmName |
仮想サーバの名称(VMware vCenter Serverにおける仮想サーバ名。ホスト名ではありません。)を指定します。複数指定する場合はコンマで区切ってください。99個まで指定できます。 |
host01 |
仮想サーバの移動先 |
vmware.destinationName |
移動先のVMware vSphere ESXi(またはVMware ESX Server)またはリソースプール,クラスタ,フォルダの名称を指定します。 |
ESX02 |
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