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JP1 Version 10 JP1/Automatic Operation 運用ガイド


12.8 データベースをメンテナンスする手順(Windowsのクラスタ構成の場合)

JP1/AOのデータベースを最適な状態にするには,hcmdsdbtransコマンドおよびajsembdbrorgコマンドを実行してデータベースを再編成します。

注意事項

タスクが自動アーカイブされる契機で,データベースの無効領域が解放されます。日々の無効領域の解放で解消できないフラグメンテーションは,データベースの再編成によって解消できます。データベースの再編成は,定期的な保守作業でJP1/AOを停止する契機に計画するか,年に1回程度の契機で計画することを検討してください。

データベースを再編成する手順については,「データベースをメンテナンスするには(クラスタ構成の場合)」を参照してください。

タスクが自動アーカイブされる時刻については,マニュアル「JP1/AO 構築ガイド」−「プロパティファイル(config_user.properties)」のトピックを参照してください。

ポイント

コマンド名の先頭にajsが付くコマンドは,タスク処理エンジンのシステムファイルの格納先フォルダに格納されています。詳細については,マニュアル「JP1/AO 構築ガイド」−「フォルダ一覧(Windowsの場合)」のトピックを参照してください。また,実行する各コマンドの-Fオプションには「AJSCLUSTER」を指定してください。

操作できる権限およびロール:

OSのAdministrators権限およびクラスタの管理権限を持つドメインユーザー

データベースをメンテナンスするには(クラスタ構成の場合):

  1. 実行中,応答待ち中,異常検出,および停止中の状態のタスクがないことを確認します。ある場合は,タスクを実行停止するか,正常終了または失敗の状態になるまで待ちます。

  2. クラスタソフト上に登録されている次のサービスおよびスクリプトをオフラインにします。

    • stopclusterコマンド

    • HAutomation Engine 論理ホスト名

    • HAutomation Engine Web Service

    • Hitachi Command Suite製品のサービス

    • HiRDB/ClusterService _HD0

    • HBase Storage Mgmt Web Service

    • HBase Storage Mgmt Common Service

  3. hcmdsdbsrvコマンドにstartオプションを指定して実行し,データベースを起動します。

  4. hcmdsdbtransコマンドに次のオプションを指定して実行し,JP1/AOのデータベースをエクスポートします。

    • exportオプション

    • workpathオプション

      作業用フォルダパスを指定してください。

    • fileオプション

      アーカイブファイルパスを指定してください。

  5. hcmdsdbtransコマンドに次のオプションを指定して実行し,JP1/AOのデータベースをインポートします。

    • importオプション

    • typeオプション

      「Automation」を指定してください。

    • workpathオプション

      作業用フォルダパスを指定してください。

    • fileオプション

      アーカイブファイルパスを指定してください。

  6. サービスマネージャから,サービス「HAutomation Engine Database _JF1」を起動します。

  7. ajsembdbstartコマンドに次のオプションを指定して実行し,タスク処理エンジンのデータベースを起動します。

    • -idオプション

      「_JF1」を指定してください。

  8. ajsembdbreclaim コマンドを実行し,無効領域を解放します。

    ajsembdbreclaim -m scheduler -F AJSCLUSTER -mh 論理ホスト名

  9. ajsembdbrorg コマンドを実行し,データベースを再編成します。

    ajsembdbrorg コマンドの-d オプションに指定するフォルダに必要な容量を 確保して,次の順にajsembdbrorg コマンドを実行してください。

    1. ajsembdbrorg -k unld -F AJSCLUSTER -mh 論理ホスト名 -d 任意のフォルダ

    2. ajsembdbrorg -k reld -F AJSCLUSTER -mh 論理ホスト名 -d 任意のフォルダ

    注※

    ajsembdbrorg -k unldで取得したデータを使用して,ajsembdbrorg -k reldを実行するため,2つのフォルダが同一になるように指定してください。

    注意事項

    ajsembdbrorg -k unldでエラーが発生した場合,ファイルが作成されていても,そのファイルを使用してajsembdbrorg -k reldを実行しないでください。データベースの内容が不正になるおそれがあります。

  10. hcmdsdbsrvコマンドにstopオプションを指定して実行し,データベースを停止します。

  11. クラスタソフト上に登録されている次のサービスおよびスクリプトをオンラインにします。

    • stopclusterコマンド

    • HAutomation Engine 論理ホスト名

    • HAutomation Engine Web Service

    • HBase Storage Mgmt Web Service

    • HBase Storage Mgmt Common Service

    • Hitachi Command Suite製品のサービス

    • HiRDB/ClusterService _HD0

JP1/AOおよびタスク処理エンジンのデータベースが再編成されます。

注意事項

データベースが破損してrestoresystemコマンドおよびhcmdsdbtransコマンドを使用しても復旧できない場合,hcmdsdbrepairコマンドでデータベースを回復してください。

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