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JP1 Version 10 JP1/Performance Management - Agent Option for Service Response


2.1.4 PFM - Agent for Service Responseのセットアップ手順

ここでは,PFM - Agent for Service Responseを運用するための,セットアップについて説明します。

[図データ]は使用する環境によって必要になるセットアップ項目,またはデフォルトの設定を変更する場合のオプションのセットアップ項目を示します。

〈この項の構成〉

(1) PFM - Agent for Service Responseの登録

PFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleを使ってPFM - Agentを一元管理するために,PFM - ManagerおよびPFM - Web ConsoleにPFM - Agent for Service Responseを登録する必要があります。

PFM - Managerのバージョンが08-50以降の場合,PFM - Agentの登録は自動で行われるため,ここで説明する手順は不要です。ただし,PFM - Managerのリリースノートに記載されていないデータモデルバージョンのPFM - Agentは手動で登録する必要があります。なお,PFM - Agent for Service Responseのデータモデルのバージョンについては,「付録H バージョン互換」を参照してください。

PFM - Agent for Service Responseの登録の流れを次に示します。

図2‒4 PFM - Agent for Service Responseの登録の流れ

[図データ]

注意事項
  • すでにPFM - Agent for Service Responseの情報が登録されているPerformance Managementシステムに,新たに同じバージョンのPFM - Agent for Service Responseを追加した場合,PFM - Agentの登録は必要ありません。

  • バージョンが異なるPFM - Agent for Service Responseを,異なるホストにインストールする場合,古いバージョン,新しいバージョンの順でセットアップしてください。

  • PFM - Managerと同じホストにPFM - Agentをインストールした場合,jpcconf agent setup (jpcagtsetup)コマンドが自動的に実行されます。共通メッセージログに「KAVE05908-I エージェント追加セットアップは正常に終了しました」と出力されるので,結果を確認してください。コマンドが正しく実行されていない場合は,コマンドを実行し直してください。コマンドの実行方法については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドの章を参照してください。

(a) PFM - Agent for Service Responseのセットアップファイルをコピーする

PFM - Agent for Service ResponseをインストールしたホストにあるセットアップファイルをPFM - ManagerおよびPFM - Web Consoleをインストールしたホストにコピーします。手順を次に示します。

  1. PFM - Web Consoleが起動されている場合は,停止する。

  2. PFM - Agent for Service Responseのセットアップファイルをバイナリーモードでコピーする。

    ファイルが格納されている場所およびファイルをコピーする場所を次の表に示します。

    表2‒2 コピーするセットアップファイル

    コピー先

    PFM - Agent for Service Responseの

    セットアップファイル

    PFMプログラム名

    OS

    コピー先フォルダ

    PFM - Manager

    Windows

    PFM - Managerのインストール先フォルダ\setup

    インストール先フォルダ\setup\jpcagtvw.EXE

    UNIX

    /opt/jp1pc/setup/

    インストール先フォルダ\setup\jpcagtvu.Z

    PFM - Web Console

    Windows

    PFM - Web Consoleのインストール先フォルダ\setup

    インストール先フォルダ\setup\jpcagtvw.EXE

    UNIX

    /opt/jp1pcwebcon/setup/

    インストール先フォルダ\setup\jpcagtvu.Z

(b) PFM - Managerホストでセットアップコマンドを実行する

PFM - ManagerでPFM - Agent for Service Responseをセットアップするための次のコマンドを実行します。

jpcconf agent setup -key SR (jpcagtsetup agtv)

ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf agent setupコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf agent setupコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

注意事項

コマンドを実行するローカルホストのPerformance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止していない状態でjpcconf agent setup (jpcagtsetup)コマンドを実行した場合,エラーが発生することがあります。その場合は,Performance Managementのプログラムおよびサービスが完全に停止したことを確認したあと,再度jpcconf agent setup (jpcagtsetup)コマンドを実行してください。

PFM - ManagerホストにあるPFM - Agent for Service Responseのセットアップファイルは,この作業が終了したあと,削除してもかまいません。

(c) PFM - Web Consoleホストでセットアップコマンドを実行する

PFM - Web ConsoleでPFM - Agent for Service Responseをセットアップするための次のコマンドを実行します。

jpcwagtsetup

PFM - Web ConsoleホストにあるPFM - Agentのセットアップファイルは,この作業が終了したあと削除してもかまいません。

(2) ネットワークの設定[図データ]

Performance Managementを使用するネットワーク構成に応じて,変更する場合に必要な設定です。

ネットワークの設定では次の2つの項目を設定できます。

(3) ログのファイルサイズ変更[図データ]

Performance Managementの稼働状況を,Performance Management独自のログファイルに出力します。このログファイルを「共通メッセージログ」と呼びます。共通メッセージログは,デフォルトで2,048キロバイトのファイルが2ファイル使用されます。このファイルサイズを変更したい場合に,必要な設定です。

詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の,インストールとセットアップについて説明している章を参照してください。

(4) パフォーマンスデータの格納先の変更[図データ]

PFM - Agent for Service Responseで管理されるパフォーマンスデータを格納するデータベースの保存先,バックアップ先またはエクスポート先のフォルダを変更したい場合に,必要な設定です。

パフォーマンスデータは,デフォルトで,次の場所に保存されます。

詳細については,「2.4.1 パフォーマンスデータの格納先の変更」を参照してください。

(5) PFM - Agent for Service Responseの接続先PFM - Managerの設定

PFM - Agent for Service Responseがインストールされているホストで,そのPFM - Agent for Service Responseを管理するPFM - Managerを設定します。接続先のPFM - Managerを設定するには,jpcconf mgrhost define (jpcnshostname)コマンドを使用します。

注意事項
  • 同一ホスト上に,複数のPFM - Agentがインストールされている場合でも,接続先に指定できるPFM - Managerは,1つだけです。PFM - Agentごとに異なるPFM - Managerを接続先に設定することはできません。

  • PFM - Agent for Service ResponseとPFM - Managerが同じホストにインストールされている場合,接続先PFM - ManagerはローカルホストのPFM - Managerとなります。この場合,接続先のPFM - ManagerをほかのPFM - Managerに変更できません。

手順を次に示します。

  1. Performance Managementのプログラムおよびサービスを停止する。

    セットアップを実施する前に,ローカルホストでPerformance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,すべて停止してください。サービスの停止方法については,マニュアル「JP1/Performance Management運用ガイド」の,Performance Managementの起動と停止について説明している章を参照してください。

    jpcconf mgrhost define (jpcnshostname)コマンド実行時に,Performance Managementのプログラムおよびサービスが起動されている場合は,停止を問い合わせるメッセージが表示されます。

  2. 接続先のPFM - Managerホストのホスト名を指定して,jpcconf mgrhost define (jpcnshostname)コマンドを実行する。

    例えば,接続先のPFM - Managerがホストhost01上にある場合,次のように指定します。

    jpcconf mgrhost define -host host01 (jpcnshostname -s host01)

    ここでは,対話形式の実行例を示していますが,jpcconf mgrhost defineコマンドは非対話形式でも実行できます。jpcconf mgrhost defineコマンドの詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。

(6) 動作ログ出力の設定[図データ]

PFMサービスの起動・停止時や,PFM - Managerとの接続状態の変更時に動作ログを出力したい場合に必要な設定です。動作ログとは,システム負荷などのしきい値オーバーに関するアラーム機能と連動して出力される履歴情報です。

設定方法については,「付録I 動作ログの出力」を参照してください。

(7) PFM - Agent for Service Responseの起動オプションの設定

PFM - Agent for Service Responseがインストールされているホストで,PFM - Agent for Service Responseの起動オプションを設定します。起動オプションとして,プローブの計測多重度,レポートファイルのサイズの上限値などを設定します。

PFM - Agent for Service Responseの起動オプションを設定するには,Probe動作条件定義ファイルを編集します。Probe動作条件定義ファイルの詳細については,「7.2 Probe動作条件定義ファイル(esp.conf)」を参照してください。

(8) IE Recorderの動作条件の設定[図データ]

IEシナリオの定義でIE Recorderを使用する場合は,PFM - Agent for Service Responseがインストールされているホストで,IE Recorderの動作条件を設定します。

IE Recorderの動作条件を定義するには,IE Recorder動作条件定義ファイルを編集します。IE Recorder動作条件定義ファイルの詳細については,「7.8 IE Recorder動作条件定義ファイル(jpcvierec.conf)」を参照してください。

(9) Web Recorderの動作条件の設定[図データ]

Webトランザクションの定義でWeb Recorderを使用する場合は,PFM - Agent for Service Responseがインストールされているホストで,Web Recorderの動作条件を設定します。

Web Recorderの動作条件を定義するには,Web Recorder動作条件定義ファイルを編集します。Web Recorder動作条件定義ファイルの詳細については,「7.9 Web Recorder動作条件定義ファイル(wr.conf)」を参照してください。