JP1/Performance Management - Agent Option for Platform(Windows(R)用)

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5.8.5 ユーザー作成データの内容が正しいかどうかを確認するためのデバッグログの参照

デバッグログとは,ユーザー作成データの内容が正しいかどうかを確認するためのログファイルです。デバッグログを出力する場合には,jpcuserコマンドに-debug 1,または-debug 2オプションを指定して実行してください。

デバッグログファイルには,ユーザー作成データのデータ行ごとにOK(成功),NG(失敗),WG(警告)などのチェック結果が出力されます。デバッグログにNG(失敗)やWG(警告)が出力された場合,ユーザー作成データが不正であると考えられます。ユーザー作成データを出力したユーザーコマンドを見直し,「5.8.4 ユーザー作成データのファイル形式」に従った形式で出力されるように修正してください。

デバッグログファイルの出力先を次に示します。

インストール先フォルダ\agtt\agent\jpcuser\debug\jpcuser_dbg_{01|02|03|04|05}.log

次に,デバッグログファイルの形式と見方について説明します。

<この項の構成>
(1) デバッグログファイルの形式
(2) デバッグログファイルの出力例

(1) デバッグログファイルの形式

デバッグログファイルには4つのセクションがあります。

チェック結果はユーザー作成データのデータ行ごとに出力されます。各項目はコンマで区切ります。

出力される項目を次の表に示します。

表5-27 デバッグログファイルに出力される項目

項番 セクション 項目 説明
1 プロダクト情報 製品名称 Product Name=PFM-Agent for Platform (Windows) PFM - Agentの製品名称。
2 フォーマットバージョン FormVer=0001 ユーザー作成データのフォーマットバージョン。
3 jpcuserコマンドの実行日時,プロセスID 実行日時 YYYY/MM/DD hh:mm:ss YYYY:年
MM:月
DD:日
hh:時
mm:分
ss:秒
4 プロセスID PID=xxxx jpcuserコマンドのプロセスID。
5 ヘッダー行 ヘッダー (例)PD_UPDレコードの場合
LineNumber,Result,APITime,Recordtype,Transactiontype,t,ks,ki,L1,L2,UL1,UL2,F1,F2,SS1,SS2,SS3,SS4,SM1,SM2,SL1
デバッグログのヘッダー。
ヘッダー名は,ユーザー作成データファイルのオプションヘッダー行で指定するフィールドオプション,およびフィールド名と対応している。対応については「表5-28」を参照。
なお,ヘッダー項目は格納するユーザーレコードによって異なる。
6 チェック結果 ユーザー作成データファイル名 (例)
File=D:\Program Files\HITACHI\jp1pc\agtt\agent\jpcuser\UPIB_sample01.txt
読み込んだユーザー作成データファイル名を,ユーザーが指定したパスで出力する。
7 警告・エラーメッセージ KAVFxxxxx-x 後続するレコードの警告・エラー内容を出力する。1つのレコードに複数の誤りがある場合は,その数だけ警告やエラーを出力する。
8 行番号 数値 ユーザー作成データ内の行番号。
9 結果 OK 成功。
ユーザー作成データの該当行に問題がなく,レコードを変換した。
10 WG 警告。
ユーザー作成データの該当行に誤りがあるが,レコードを処理した。
あわせて警告メッセージを出力する。
11 NG 失敗。
ユーザー作成データの該当行に誤りがあり,レコードを変換しなかった。
失敗した原因によって,警告メッセージが表示され処理が続行される場合と,エラーメッセージが表示され処理が中断する場合がある。
12 BL 空行。
ユーザー作成データの該当行が空行であることを示し,無視する。
13 データ データ ユーザー作成データの該当行の内容。
数値フィールドに指定がない場合は0を出力する。
文字列フィールドに指定がない場合は空白("")を出力する。

デバッグログファイルに出力されるヘッダー行とユーザー作成データファイルのオプションヘッダー行で指定するフィールドオプション,およびフィールド名の関係を次の表に示します。

表5-28 デバッグログのヘッダー行と,フィールドオプションおよびフィールドとの対応

項番 デバッグログのヘッダー行の表示 ユーザー作成データファイルのオプションヘッダー行で指定するフィールドオプション フィールド名
(PFM - View名)
説明
1 Line Number データの行番号
2 Result データのチェック結果
3 API Time Collect Time データが変換された時間
4 Record type Record Type レコード種別
5 Transaction type tt Trans Type トランザクションタイプ
6 t t User Time 1 時間値
7 ks ks Trans String Key 文字列型のトランザクションキー
8 ki ki Trans Data Key 数値型のトランザクションキー
9 L1 l User Long 1 long型整数値
10 L2 l User Long 2 long型整数値
11 L3 l User Long 3 long型整数値
12 L4 l User Long 4 long型整数値
13 L5 l User Long 5 long型整数値
14 L1R lr User Long Roll 1 蓄積されたlong型整数値
15 L2R lr User Long Roll 2 蓄積されたlong型整数値
16 L3R lr User Long Roll 3 蓄積されたlong型整数値
17 L4R lr User Long Roll 4 蓄積されたlong型整数値
18 L5R lr User Long Roll 5 蓄積されたlong型整数値
19 UL1 u User Unsigned Long 1 unsigned long型整数値
20 UL2 u User Unsigned Long 2 unsigned long型整数値
21 UL3 u User Unsigned Long 3 unsigned long型整数値
22 UL4 u User Unsigned Long 4 unsigned long型整数値
23 UL5 u User Unsigned Long 5 unsigned long型整数値
24 UL1R ur User Unsigned Long Roll 1 蓄積されたunsigned long型整数値
25 UL2R ur User Unsigned Long Roll 2 蓄積されたunsigned long型整数値
26 UL3R ur User Unsigned Long Roll 3 蓄積されたunsigned long型整数値
27 UL4R ur User Unsigned Long Roll 4 蓄積されたunsigned long型整数値
28 UL5R ur User Unsigned Long Roll 5 蓄積されたunsigned long型整数値
29 F1 f User Float 1 浮動小数点値
30 F2 f User Float 2 浮動小数点値
31 F3 f User Float 3 浮動小数点値
32 F4 f User Float 4 浮動小数点値
33 F5 f User Float 5 浮動小数点値
34 F1R fr User Float Roll 1 蓄積された浮動小数点値
35 F2R fr User Float Roll 2 蓄積された浮動小数点値
36 F3R fr User Float Roll 3 蓄積された浮動小数点値
37 F4R fr User Float Roll 4 蓄積された浮動小数点値
38 F5R fr User Float Roll 5 蓄積された浮動小数点値
39 SS1 ss User String 1 サイズ16の文字列
40 SS2 ss User String 2 サイズ16の文字列
41 SS3 ss User String 3 サイズ16の文字列
42 SS4 ss User String 4 サイズ16の文字列
43 SS5 ss User String 5 サイズ16の文字列
44 SM1 sm PD_UPD,PI_UPIレコードではUser String 5
PD_UPDB,PI_UPIBレコードではUser String 6
サイズ32の文字列
45 SM2 sm PD_UPD,PI_UPIレコードではUser String 6
PD_UPDB,PI_UPIBレコードではUser String 7
サイズ32の文字列
46 SM3 sm User String 8 サイズ32の文字列
47 SM4 sm User String 9 サイズ32の文字列
48 SM5 sm User String 10 サイズ32の文字列
49 SL1 sl PD_UPD,PI_UPIレコードではUser String 7
PD_UPDB,PI_UPIBレコードではUser String 11
サイズ64の文字列
50 SL2 sl User String 12 サイズ64の文字列
51 SL3 sl User String 13 サイズ64の文字列
52 SL4 sl User String 14 サイズ64の文字列
53 SL5 sl User String 15 サイズ64の文字列
(凡例)
−:該当しない。

(2) デバッグログファイルの出力例

デバッグログファイルの出力例を次の図に示します。

図5-6 デバッグログファイルの出力例

[図データ]

図中の番号に沿って説明します。

  1. この行は,ヘッダー行を示しています。
  2. 読み込んだユーザー作成データのファイル名が,ユーザーが指定したパスで表示されています。
  3. この行から,ユーザー作成データのチェック結果が出力されます。先頭の「4」は,ユーザー作成データファイルの行数です。ユーザー作成データファイルは,1行目が製品情報,2行目がバージョン情報,3行目がオプションヘッダー行となっているため,通常は「4」から始まります。チェック結果が問題なければ,「Result」に「OK」が出力されます。
  4. 読み込んだユーザー作成データのファイル名が,ユーザーが指定したパスで表示されています。
  5. この行は,UPIB_sample02.txtの4行目に警告が発生していることを示しています。設定された「t」の値(2007/02/24,10:10:010)が,指定のフォーマットと合っていないため警告となり,図中(7)に該当する行の「t」が「n/a」になっています。
  6. この行も同じく,UPIB_sample02.txtの4行目に警告が発生していることを示しています。「ss」が規定バイト数の15バイトを超えているため警告が出力され,図中(7)に該当する行の「SS1」が「abcdefghijklmno」になっています。
  7. 図中(5)と(6)の警告が発生しているため,4行目のチェック結果「Result」に「WG」が出力されています。
  8. この行は,5行目と6行目が,空白であることを示しています。
  9. この行は,7行目で警告が発生していることを示しています。設定された「ks」が規定の19バイトを超えているため,警告が出力されています。
  10. ユーザー作成データファイルの7行目のユニークキーである「ks」が誤っているためこのデータは使用できず,「Result」が「NG」になっています。ユニークキーである「Transaction type」,「ks」,「ki」が不正なレコードは処理されません。