付録D.2 ファイアウォールの通過方向
PFM - RM for Platformのファイアウォールの通過方向について説明します。
- 〈この項の構成〉
(1) ファイアウォールの通過方向の設定
ファイアウォールを挟んでPFM - ManagerとPFM - RM for Platformを配置する場合,PFM - ManagerとPFM - RM for Platformの全サービスのポート番号は固定値で設定してください。
ファイアウォールの通過方向について次の表に示します。
サービス名 |
パラメーター |
通過方向 |
---|---|---|
Remote Monitor Collectorサービス |
jp1pcagt7[nnn]※ |
PFM - RM for Platform←PFM - Manager |
Remote Monitor Storeサービス |
jp1pcsto7[nnn]※ |
通信(コネクション)を開始するときは,接続を受ける側(矢印が向いている側)が「表D-1」のポート番号を受信ポートとして使用します。接続する側は,OSごとに割り当てられる空きポート番号を送信ポートとして使用します。この場合に使用するポート番号の範囲は,OSによって異なります。
PFM - Managerで一時的に使用される送信ポートがPFM - RM for Platformの受信ポートを通過できるようにファイアウォールを設定してください。
- 注意
-
PFM - RM for Platformのホストでjpctool db dumpコマンドまたはjpctool service listコマンドを実行する場合,proxyオプションで,PFM - Managerを経由して通信するように指定してください。または,各PFM - RMのホスト間で次の表に示す方向でポート番号を設定し,ファイアウォールを通過させるようにしてください。jpctool db dumpコマンドまたはjpctool service listコマンドのproxyオプションについては,マニュアル「JP1/Performance Management リファレンス」のコマンドについて説明している章を参照してください。
表D‒3 ファイアウォールの通過方向(各PFM - RMのホスト間) サービス名
パラメーター
通過方向
Remote Monitor Collectorサービス
jp1pcagt7[nnn]※
PFM - RM←→PFM - RM
Remote Monitor Storeサービス
jp1pcsto7[nnn]※
監視対象ホストの情報を収集するために,監視対象ホストがWindowsの場合はWMIを,UNIXの場合はSSHを使用して通信します。このため,ファイアウォールを挟んでPFM - RM for Platformと監視対象ホストを配置する場合は,次のようにファイアウォールを通過させる必要があります。
-
PFM - RM for Platform(Remote Monitor Collectorサービス)→監視対象ホスト
- 注
-
→:左項から右項への通信(コネクション)を開始する方向
(a) 監視対象ホストがWindowsの場合
WMIは,DCOMを使用しています。DCOMは動的ポート割り当てを使用しているため,DCOMで使用するポートをファイアウォールで通過させる必要があります。設定方法については,ファイアウォール製品のマニュアルまたはファイアウォール製品の開発元に確認してください。
なお,ほかのWMIやDCOM要求と分離できないため,ファイアウォール経由での使用には適していません。推奨する構成を次の図に示します。
(b) 監視対象ホストがUNIXの場合
PFM - RM for Platformの監視対象の設定で指定したポート番号でファイアウォールを通過させるようにしてください。
なお,監視対象の設定項目であるポート番号に指定できる値を次の表に示します。監視対象の設定項目の詳細については,「3.2.4 UNIX版のセットアップ手順」を参照してください。
設定項目 |
内容 |
設定できる値 |
デフォルト値 |
---|---|---|---|
Port |
監視対象ホスト上にあるSSHサーバのポート番号です |
1〜65,535 |
22 |
(2) ファイアウォールの通過方向の設定(論理ホストで運用する場合)
ファイアウォールを挟んでPFM - ManagerとPFM - RM for Platformを配置する場合,PFM - ManagerとPFM - RM for Platformの全サービスのポート番号は固定値で設定してください。
ファイアウォールの通過方向について次の表に示します。
サービス名 |
パラメーター |
通過方向 |
---|---|---|
Remote Monitor Collectorサービス(論理ホスト) |
jp1pcagt7[nnn]※ |
PFM - RM for Platform(論理ホスト)←PFM - Manager |
Remote Monitor Storeサービス(論理ホスト) |
jp1pcsto7[nnn]※ |
- (凡例)
-
←:右項から左項への通信(コネクション)を開始する方向
- 注※
-
複数インスタンスを作成している場合,2番目以降に作成したインスタンスに通番(nnn)が付きます。最初に作成したインスタンスには,通番は付きません。
通信(コネクション)を開始するときは,接続を受ける側(矢印が向いている側)が,「表D-1」のポート番号を受信ポートとして使用します。接続する側は,OSごとに割り当てられる空きポート番号を送信ポートとして使用します。この場合に使用するポート番号の範囲は,OSによって異なります。
PFM - Managerで一時的に使用される送信ポートがPFM - RM for Platformの論理ホストの受信ポートに通過できるようにファイアウォールを設定してください。
(3) ファイアウォールの通過方向の設定(ヘルスチェック機能を利用する場合)
ヘルスチェック機能を利用してPFM - RM for Platformで監視対象ホストの稼働状態を監視する場合,ICMP通信がファイアウォールを通過するように設定します。
ファイアウォールの通過方向について次の表に示します。
サービス名 |
通信プロトコル |
通過方向 |
---|---|---|
Remote Monitor Collectorサービス |
ICMPエコー要求/ICMPエコー応答 |
PFM - RMホスト←→監視対象ホスト |