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JP1 Version 10 JP1/Performance Management 運用ガイド


17.7.1 構成変更に伴う障害の回復手順

構成変更に伴う障害の場合は,次の手順に従って回復してください。

〈この項の構成〉

(1) サービスの停止

Performance Managementプログラムのサービスをすべて停止します。

サービスを停止する手順については,「1.3 サービスの停止」を参照してください。

(2) サービスの定義情報の整合性確認とリストア

対象ホスト上にあるサービスの定義情報と,バックアップしたサービスの定義情報のコンペアチェックを実施し,整合性を確認します。コンペアチェックで差異があったファイルを対象ホスト上から退避し,バックアップしたサービスの定義情報をリストアします。

リストアするサービスの定義ファイルについては,「9.2 定義情報のバックアップとリストア」を参照してください。

(3) パフォーマンスデータおよびイベントデータの整合性確認とリストア

対象ホスト上にあるデータモデル定義ファイルとバックアップしたデータモデル定義ファイルのコンペアチェックを実施し,整合性を確認します。コンペアチェックで差異があったファイルを対象ホスト上から退避し,バックアップしたデータモデル定義ファイルをリストアします。

整合性確認とリストアする必要のあるデータモデル定義ファイルを次に示します。

OS

種類

ファイル名

Windowsの場合

PFM - Manager

インストール先フォルダ\mgr\store\*.DAT

インストール先フォルダ\agt0\store\*.DAT

PFM - AgentおよびPFM - RM

インストール先フォルダ\xxxx※1\store\*.DAT

インストール先フォルダ\xxxx※1\store\インスタンス名※2\*.DAT

UNIXの場合

PFM - Manager

/opt/jp1pc/mgr/store/*.DAT

/opt/jp1pc/agt0/store/*.DAT

PFM - AgentおよびPFM - RM

/opt/jp1pc/xxxx※1/store/*.DAT

/opt/jp1pc/xxxx※1/store/インスタンス名※2/*.DAT

注※1

xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。

注※2

インスタンス環境で運用する場合のフォルダです。インスタンス構成の場合,これらのフォルダは,インスタンスの数と同じ数だけ作成されます。

注意

コンペアチェックで差異がある状態でMaster Storeサービス,Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスを起動した場合は,Storeデータベースが不正となります。そのときは,次の手順でStoreデータベースを修復してください。

  1. Master Storeサービス,Agent Storeサービス,またはRemote Monitor Storeサービスを停止する。

  2. Storeデータベースの格納先ディレクトリにある次のファイルをすべて削除する。

    ・拡張子が*.DBであるファイル

    ・拡張子が*.IDXであるファイル

  3. Storeデータベースをリストアする。

    Storeデータベースをリストアする手順については,「9.3 稼働監視データのバックアップとリストア」を参照してください。

(4) インデックスファイルの再構成

Storeデータベースのインデックスファイルを再構成するため,次のようにコマンドを実行します。

Windowsの場合
インストール先フォルダ\bin\jpcmkindex xxxx※1 [-lhost 論理ホスト名※2]
UNIXの場合
/opt/jp1pc/bin/jpcmkindex xxxx※1 [-lhost 論理ホスト名※2]
注※1

xxxx」は,各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーを示します。各PFM - AgentまたはPFM - RMのサービスキーについては,マニュアル「JP1/Performance Management 設計・構築ガイド」の付録の,命名規則について説明している個所を参照してください。

注※2

論理ホスト環境のサービスを指定する場合,-lhostオプションを指定します。このオプションを省略した場合,物理ホストが仮定されます。

このコマンドの戻り値を次の表に示します。コマンドが正常終了しなかった場合は,表の対処に従って見直し,再度インデックスを再構成してください。

戻り値

コマンドの実行結果

対処

0

正常終了した。

1

引数の指定に誤りがある。

コマンドの引数を見直す。

2

コマンドの実行権限がない。

コマンドの実行権限を見直す。

4

指定されたサービスが停止されていない。

次の手順で対処する。

  1. 指定されたサービスを停止する。

  2. Storeデータベースの格納先ディレクトリにある次のファイルをすべて削除する。

    ・拡張子が*.DBであるファイル

    ・拡張子が*.IDXであるファイル

  3. Storeデータベースをリストアする。

5

指定されたサービスがインストールされていない。

指定されたサービスをインストールする。

100

Performance Managementの環境が不正である。

Storeデータベースをリストアする。

102

指定された論理ホスト名はセットアップされていない。

指定された論理ホスト名をセットアップする。

230

内部コマンドの実行に失敗した。

次の項目を確認する。

  • メモリーおよびディスク容量が不足していないか。

  • プロセス数の制限を超過していないか。

注意

確認後にコマンドを再実行しても戻り値が230の場合,Storeデータベースをリストアする必要がある。

255

インデックス作成エラーが発生した。

Storeデータベースの格納先ディレクトリにある次のファイルをすべて削除する。

  • 拡張子が*.DBであるファイル

  • 拡張子が*.IDXであるファイル

(凡例)

−:該当しない

Storeデータベースをリストアする手順については,「9.3 稼働監視データのバックアップとリストア」を参照してください。

(5) サービスの起動

Performance Managementのプログラムのサービスを起動し,サービスが正常に起動しているか確認してください。

サービスを起動する手順については,「1.2 サービスの起動」を参照してください。サービスの状態はjpctool service listコマンドで確認できます。サービスの状態を確認する手順については,「1.6 サービスの稼働状況の確認」を参照してください。

(6) 動作確認

最後に,トラブルが回復できたかどうかを確認します。次に示す項目が正常であることを確認してください。