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JP1 Version 10 JP1/Performance Management 設計・構築ガイド


2.3.5 レポートを表示する

Performance Managementシステムで作成できるレポートには,監視テンプレートとしてシステムがあらかじめ用意したレポートと,ユーザーが定義したレポートがあります。

ここでは,PFM - Agent for Platform(Windows)の監視テンプレートの「Memory Available Trend(Multi-Agent)」レポートを表示する例を紹介します。「Memory Available Trend(Multi-Agent)」は,複数システムの最近1か月のメモリー使用状況を表示できるレポートです。このレポートは折れ線グラフで表示されます。

レポートの表示は,主に[エージェント階層]画面から実施します。

手順を次に示します。

  1. [エージェント階層]画面のナビゲーションフレームで「ホスト名<Windows>」という名称のエージェントを選択する。

    選択したエージェントにチェックマークが表示されます。

  2. メソッドフレームで[レポートの表示]を選択する。

    [レポートの表示 > レポートの選択]画面が表示され,インフォメーションフレームにPFM - Agent for Platform(Windows)の監視テンプレートのレポートが階層表示されます。

  3. 「Windows」フォルダ−「Operating System」フォルダ−「Monthly Trend」フォルダの「Memory Available Trend(Multi-Agent)」レポートをクリックする。

    「Memory Available Trend(Multi-Agent)」の[レポート]画面が別ウィンドウで表示されます。

    図2‒5 [レポート]画面

    [図データ]

    例えば,レポートを確認したところ,空きメモリーの容量が減り続けていたとします。そのような場合に,このレポートをCSVやHTML形式で出力し,業務アプリケーションの開発担当者に調査と対応を依頼するなどができます。

    このように,Performance Managementを使用してパフォーマンスを監視することで,業務に支障が出る前に問題個所を改善し,システムダウンなどの障害を未然に防ぐことができます。

ここでは監視テンプレートの定義をそのまま利用しましたが,用途に合わせて監視テンプレートのレポートの定義をカスタマイズしたり,監視テンプレートを使わないで固有のレポートを定義したりすることもできます。

レポートの定義方法の詳細については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,稼働分析のためのレポートの作成について説明している章を参照してください。

参考

レポートの種類とレポート表示のためにしておくこと

レポートには,過去から現在までのエージェントの状況を示す「履歴レポート」と,エージェントの現在の状況を示す「リアルタイムレポート」の2種類があります。履歴レポートを表示するには,エージェントのパフォーマンスデータがStoreデータベースに記録されるように設定しておく必要があります。リアルタイムレポートの場合には設定の必要はありません。

レポートとStoreデータベースとの関係や,Performance Managementでのパフォーマンスデータの扱い方については,マニュアル「JP1/Performance Management 運用ガイド」の,稼働監視データの管理について説明している章を参照してください。