jslmursetup(JP1/ITSLM - URのセットアップ)
機能
JP1/ITSLM - URの実行環境を新規作成します。また,構築済みのJP1/ITSLM - URの実行環境を再構築します。
JP1/ITSLM - URをインストールしたあと,jslmuriplsコマンドを実行して,JP1/ITSLM - URをインストールしたホストのネットワークインタフェース番号とIPアドレスを調査してから実行してください。
コマンドの実行結果は標準出力に出力され,コンソール画面上に表示されます。コマンド実行時に出力されるメッセージについては,「11.3 メッセージの一覧」を参照してください。
コマンド実行時の実行環境の状態に応じて,次のどちらかの処理が実行されます。
- 実行環境の新規作成(実行環境がない場合)
-
JP1/ITSLM - URの新規インストール直後,またはアンセットアップによってJP1/ITSLM - URの実行環境を破棄した状態でこのコマンドを実行すると,実行環境が新規に作成されます。
- 構築済みの実行環境の再構築(実行環境がある場合)
-
JP1/ITSLM - URの実行環境がすでにある状態でこのコマンドを実行すると,構築済みのJP1/ITSLM - URの実行環境が再構築されます。
次のような場合に,実行環境の再構築を実行してください。
-
構築済みのJP1/ITSLM - URの実行環境で,ホスト名,IPアドレス,またはポート番号の設定値を変更する場合
-
構築済みのJP1/ITSLM - URの実行環境に対してバージョンアップインストールを実行したあと,実行環境を再構築する場合
-
形式
jslmursetup△[ -c△{ online | standby } ]△オプションファイルの絶対パス
実行権限
OSのAdministratorsグループに属するユーザーアカウント
格納先フォルダ
JP1/ITSLM - URのインストール先フォルダ\ur\bin\
引数
-c
クラスタシステムで運用する実行環境を構築するときに指定します。指定方法を次に示します。
-
online
現用系の実行環境を新規作成または再構築する場合に指定します。
-
standby
予備系の実行環境を新規作成または再構築する場合に指定します。
オプションファイルの絶対パス
オプションファイルは,テキスト形式で作成して任意の場所に格納します。ただし,オプションファイルの格納先は,ファイル名称(任意)を含めた格納先での絶対パスが255バイト以内の文字列になるようにしてください。
オプションファイルのテンプレートは,次のとおり格納されています。
JP1/ITSLM - URのインストール先フォルダ\ur\template\ur\conf\jp1itslm_setup.opt
オプションファイルの定義内容を次に示します。
manager_host=JP1/ITSLM - Managerのホスト名またはIPアドレス manager_port=JP1/ITSLM - Managerのポート番号 ur_host=JP1/ITSLM - URのホスト名またはIPアドレス ur_port=JP1/ITSLM - URのポート番号 ur_ni_number=ネットワークインタフェース番号
定義項目の詳細を次の表に示します。
項番 |
定義項目 |
指定の要否 |
説明 |
デフォルト値 |
---|---|---|---|---|
1 |
manager_host |
○ |
JP1/ITSLM - Managerの実行環境を特定するための情報として,JP1/ITSLM - Managerをインストールしたホストのホスト名またはIPアドレスを指定します。 クラスタシステムで運用する場合は,論理ホスト名または論理IPアドレスを指定します。 |
− |
2 |
manager_port |
△ |
JP1/ITSLM - Managerが使用するポート番号を,半角数字で1〜65535の範囲※で指定します。 |
20904 |
3 |
ur_host |
○ |
JP1/ITSLM - URの実行環境を特定するための情報として,JP1/ITSLM - URをインストールしたホストのホスト名またはIPアドレスを指定します。 クラスタシステムで運用する場合は,論理ホスト名または論理IPアドレスを指定します。 |
− |
4 |
ur_port |
△ |
JP1/ITSLM - URが使用するポート番号を,半角数字で1〜65535の範囲※で指定します。 |
20910 |
5 |
ur_ni_number |
○ |
JP1/ITSLM - URが接続するネットワークインタフェース番号を,半角数字で1〜60の範囲※で指定します。接続されているネットワークデバイスについては,jslmuriplsコマンドで確認できます。 jslmuriplsコマンドについては,「jslmuripls(ネットワークインタフェース番号とIPアドレスの表示)」を参照してください。 |
− |
注意事項
-
セットアップ中にエラーが発生した場合,エラーの要因を取り除いたあとに再度このコマンドを実行してください。
-
セットアップで使用したオプションファイルは,このコマンドの実行後にファイル名称が「jp1itslm_setup.opt」に変更され,次のとおり格納されます。
JP1/ITSLM - URのインストール先フォルダ\ur\conf\jp1itslm_setup.opt
-
このコマンドの実行中は,jslmuriplsコマンド以外のコマンドを実行しないでください。
-
コマンドの実行時に下記のフォルダにオプションファイルが存在する場合,オプションファイルのファイル名に「.bk」を付けたファイル名で同じフォルダに待避されてから新しいオプションファイルが生成されます。
JP1/ITSLM - Managerのインストール先フォルダ\ur\conf\
待避時に同じ名前のファイルがある場合は上書きされます。待避に失敗した場合はセットアップに失敗します。新しいオプションファイルは,待避したオプションファイルの定義項目の指定値が引き継がれます。ただし,コマンドの実行時にオプションファイルで指定した定義項目については,オプションファイルで指定した定義項目の指定値が設定されます。コメントは引き継がれません。
-
セットアップ中に,キーボードの「Ctrl」キー+「C」キーやウィンドウを閉じるなどの操作で,セットアップを終了しないでください。異常が発生した場合も,セットアップが完了するまで待ってください。
-
セットアップでは,ほかのインストーラー,ほかのアプリケーションなど,常駐ソフトを終了させてからセットアップを実行してください。ほかのアプリケーションには,jslmursetupコマンド,jslmurunsetupコマンドも含まれます。
-
コマンドに-cオプションを指定してセットアップした場合,運用中に特定のエラーが発生するとJP1/ITSLM - ManagerによってWindowsサービスが停止されます。Windowsサービスが停止するエラーについては,「6.1.3 フェールオーバーの契機」を参照してください。
戻り値
戻り値 |
説明 |
---|---|
0 |
セットアップが正常に終了しました。 |
1 |
セットアップに失敗しました。 |
使用例
C:\Program Files\HITACHI\JP1ITSLM\ur\bin\jslmursetup△C:\Users\Administrator\Desktop\jp1itslm_setup.opt