6.1.1 クラスタシステムでの運用の前提条件
JP1/ITSLMは,クラスタシステムの論理ホスト環境で動作し,フェールオーバーに対応します。論理ホスト環境で実行する場合のJP1/ITSLMの前提条件は,共有ディスクや論理IPアドレスの割り当て・削除・動作監視がクラスタソフトによって正常に制御されていることです。
JP1/ITSLMの運用で使用できるクラスタソフトは,Windows Server Failover Clusterです。
- 注意事項
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JP1/ITSLMがサポートしているクラスタソフトであっても,システム構成や環境設定によっては,ここで説明する前提条件を満たさない場合があります。前提条件を満たすよう,システム構成や環境設定を検討してください。
(1) 論理ホスト環境の前提条件
JP1/ITSLMを論理ホスト環境で実行する場合,共有ディスクと論理IPアドレスについて,次に示す前提条件があります。
前提条件 |
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(2) 物理ホスト環境の前提条件
JP1/ITSLMを論理ホストで運用するクラスタシステムでは,各サーバの物理ホスト環境が次に示す前提条件を満たしている必要があります。
前提条件 |
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サーバ本体 |
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ディスク |
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ネットワーク |
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OS,クラスタソフト |
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(3) JP1/ITSLMがサポートする範囲
クラスタシステムで論理ホストのJP1/ITSLMを運用する場合,JP1/ITSLMが制御する範囲は,JP1/ITSLM自身の動作だけです。論理ホスト環境の制御(共有ディスク割り当ておよび論理IPアドレスの引き継ぎの制御など)については,クラスタソフトの制御に依存します。
また,論理ホスト環境および物理ホスト環境の前提条件が満たされていない場合,または論理ホスト環境の制御に問題がある場合は,JP1/ITSLMの動作によって発生した問題も,サポートの対象外となります。この場合は,論理ホスト環境を制御しているクラスタソフトやOSのドキュメントなどを参照して,問題に対処してください。