Hitachi

Hitachi Navigation Platform ナビゲーション プラットフォーム 導入から運用まで


3.7.3 バージョンアップ手順

ナビゲーション プラットフォームをバージョンアップする手順を示します。

〈この項の構成〉

(1) バージョンアップ対象データのバックアップ手順

バージョンアップ前の環境で次の手順を実施してください。

注意事項

uCosminexus Navigation Developer 09-50より前のバージョンで開発した入出力プラグイン(旧入出力プラグイン)を関連づけた業務コンテンツがある場合は,あらかじめ該当するユーザプラグインを削除しておいてください。旧入出力プラグインが残ったままだと,バージョンアップ対象データのリストアに失敗することがあります。

参考

手順内のプロパティやディレクトリについては,バージョンアップ対象の製品のマニュアルを参照してください。

  1. 任意の場所にバックアップ用フォルダを作成します。

  2. バックアップ用フォルダ直下にcontentsフォルダを作成します。

  3. 次のとおりコマンドを実行して,contentsフォルダにすべての業務コンテンツをエクスポートします。

    ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\bin\npexport バックアップ用フォルダのパス\contents\backupcontents.zip
  4. バックアップ用フォルダ直下にhtdocsフォルダを作成します。

  5. 次のどちらかのフォルダをバックアップ用フォルダ直下のhtdocsフォルダにコピーします。

    • uCosminexus Navigation Platformの場合

      Cosminexusインストールディレクトリ\httpsd\htdocs\ucnpuserstaticfiles

      なお,ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)のucnp.base.server.cosminexus.httpsd.documentroot.pathプロパティの指定値をデフォルトから変更している場合は,「Cosminexusインストールディレクトリ\httpsd\htdocs」の部分をプロパティの指定値に読み替えてください。

    • JP1/Integrated Management - Navigation Platformの場合

      ナビゲーション プラットフォーム インストールディレクトリ\PP\uCPSB\httpsd\htdocs\ucnpuserstaticfiles

  6. 手順5.でコピー元となったhtdocsフォルダにucnpuserstaticfiles以外のフォルダがある場合は,バックアップ用フォルダ直下のhtdocsフォルダにコピーします。

    ただし,ucnpフォルダはコピーする必要はありません。

  7. 次のフォルダをバックアップ用フォルダ直下にコピーします。

    ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\conf

    JP1/Integrated Management - Navigation Platformの場合は,これでバックアップは完了です。uCosminexus Navigation Platformの場合は,必要に応じて以降の手順も実施してください。

  8. バージョンアップ対象がuCosminexus Navigation Developerの場合は,次のフォルダをすべてバックアップ用フォルダ直下にコピーします。

    • ナビゲーション プラットフォーム インストールディレクトリ\pluginSDK

    • ナビゲーション プラットフォーム インストールディレクトリ\usrlib

    • ポータルプロジェクトディレクトリ(ユーザセットアッププロパティファイル(ucnp_setup_user.properties)のucnp.setup.server.ucnp.portalproject.pathプロパティの指定値)

  9. バックアップ用フォルダ直下に次のフォルダを作成します。

    • j2ee_usrconfフォルダ

    • j2ee_connectorフォルダ

  10. 次のファイルをすべてバックアップ用フォルダ直下のj2ee_usrconfフォルダにコピーします。

    • Cosminexusインストールディレクトリ\CC\server\usrconf\ejb\ucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.nameプロパティの指定値¥usrconf.cfg

    • Cosminexusインストールディレクトリ\CC\server\usrconf\ejb\ucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.nameプロパティの指定値¥usrconf.properties

  11. 手順10.でコピーしたusrconf.cfgファイル内のadd.class.pathキーに指定されたパスにあるライブラリファイルを,バックアップ用フォルダ¥usrlib¥sysフォルダにコピーします。

  12. 次のとおりコマンドを実行して,J2EEサーバ上のリソースアダプタの一覧を表示します。

    Cosminexusインストールディレクトリ\CC\admin\bin\cjlistrar ucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.nameプロパティの指定値 -nameserver corbaname::localhost:ucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.naming.portプロパティの指定値

    一覧のリソースアダプタの表示名を確認してください。

  13. 次のとおりコマンドを実行して,リソースアダプタのConnector属性ファイルをj2ee_connectorフォルダにバックアップを取得します。

    Cosminexusインストールディレクトリ\CC\admin\bin\cjgetrarprop ucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.nameプロパティの指定値 -nameserver corbaname::localhost:ucnp.setup.server.cosminexus.ejbserver.naming.portプロパティの指定値 -resname リソースアダプタの表示名 -c バックアップ用フォルダのパス\j2ee_connector\リソースアダプタの表示名.xml
  14. リソースアダプタが複数ある場合は,すべてのリソースアダプタに対して手順13.を実施します。

(2) バージョンアップ前の環境のアンセットアップ手順

バージョンアップ対象の製品のマニュアルを参照して,アンセットアップします。バージョンアップ対象がuCosminexus Navigation Developerの場合は,WTPもアンセットアップしてください。

(3) バージョンアップ前の環境のアンインストール

アンセットアップが完了した環境で次の手順を実施してください。

  1. バージョンアップ対象の製品のマニュアルを参照して,アンインストールします。

  2. OSを再起動します。

  3. ナビゲーション プラットフォーム インストールディレクトリに必要なログファイルなどが残っている場合は,削除する前にバックアップを取得します。

  4. 次のフォルダを削除します。

    ナビゲーション プラットフォーム インストールディレクトリ

(4) JP1/Baseのバージョンアップ

JP1/Baseがセットアップされている環境の場合,次の手順を実施してください。

参考

手順内のJP1/Baseの操作については,マニュアル「JP1/Base運用ガイド」を参照してください。また,手順内のプロパティについては,バージョンアップ対象の製品のマニュアルを参照してください。

  1. JP1/Baseをバージョンアップします。

    JP1/Baseのバージョンアップ後は,必要に応じてJP1/Base関連のサービスを起動または再起動してください。

  2. JP1/Baseで設定しているJP1資源グループの名称とucnp.base.server.jp1auth.system.resource.groupプロパティの指定値が同じになるように変更します。

    バージョンアップ対象の製品とバージョンアップ後のナビゲーション プラットフォームとでは,ucnp.base.server.jp1auth.system.resource.groupプロパティのデフォルト値が異なります。そのため,JP1/Baseの設定またはナビゲーション プラットフォームのプロパティ値のどちらかを変更する必要があります。

  3. JP1/Baseで設定しているJP1権限レベルを次のように変更します。

    変更前

    変更後

    UCNP_Admin

    JP1_IMNP_Admin

    HNP_Admin

    UCNP_Editor

    JP1_IMNP_Editor

    HNP_Editor

    UCNP_User

    JP1_IMNP_User

    HNP_User

(5) JP1/AOのバージョンアップ

JP1/AOと連携している環境の場合,次の手順を実施してください。

  1. JP1/AOをバージョンアップします。

    JP1/AOのバージョンアップ手順については,JP1/AOのマニュアルを参照してください。JP1/AOのバージョンアップ後は,必要に応じてJP1/AO関連のサービスを起動または再起動してください。

  2. JP1/AOのサービス実行プラグインを使用している場合,ucnp.base.client.jp1ao.submittask.passwordfile.pathプロパティで指定したディレクトリを削除します。

(6) ナビゲーション プラットフォームのインストール

インストール手順については,「3.5.2 新規インストール手順」を参照してください。

(7) ユーザセットアッププロパティファイルの見直し

バージョンアップ後のユーザセットアッププロパティファイル(ucnp_setup_user.properties)のサンプルファイルをコピーして,必要に応じて設定内容を変更します。サンプルファイルの格納場所とコピー先については,「8.3.2 ユーザセットアッププロパティファイルの格納先」を参照してください。

バージョンアップ前とバージョンアップ後では,利用できるプロパティに違いがあり,デフォルト値が変更になっているプロパティもあります。そのため,バックアップしたユーザセットアッププロパティファイルは使用しないでください。バージョンアップ前とバージョンアップ後のプロパティの違いの詳細については,「付録D バージョンアップ時に確認が必要なプロパティ一覧」を参照してください。

ポイント

uCosminexus Navigation Developerをバージョンアップする場合は,次に示すプロパティの設定が必須です。

  • ucnp.setup.server.cosminexus.debug.enable

  • ucnp.setup.server.cosminexus.debug.jdwp.port

(8) ナビゲーション プラットフォームのセットアップ

セットアップ手順については,「4. ナビゲーション プラットフォームのセットアップ」を参照してください。

(9) バージョンアップ対象データのリストア

(1) バージョンアップ対象データのバックアップ手順」でバックアップしたデータを,バージョンアップ後のナビゲーション プラットフォームにコピーすることで,バージョンアップ前の環境をリストアします。

  1. バックアップしたユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)を編集します。

    バージョンアップ前に利用していたプロパティのうち,バージョンアップ後には利用できないものもあります。バージョンアップ前とバージョンアップ後のプロパティの違いの詳細については,「付録D バージョンアップ時に確認が必要なプロパティ一覧」を参照してください。

  2. メッセージの内容をカスタマイズしている場合,ユーザメッセージプロパティファイルに,表示するメッセージを再設定します。

    バックアップしたユーザメッセージプロパティファイル(ucnp_message_user.properties)でカスタマイズしているメッセージを,移行後のユーザメッセージプロパティファイル(ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\conf\ucnp_message_user.properties)に設定してください。なお,日本語ロケールの場合,日本語版のユーザメッセージプロパティファイル(ucnp_message_user_ja.properties)に設定してください。

  3. 旧製品でJP1イベントと業務コンテンツを関連づけている場合,バックアップしたJP1イベント関連づけファイルを次のフォルダにコピーします。

    コピー元ファイル

    バックアップディレクトリ\conf\ucnp_jp1event_mapping.txt

    コピー先ディレクトリ

    ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\conf

  4. ナビゲーション プラットフォームを再起動します。

  5. アプリケーションサーバの設定に関するファイルをコピーします。

    手順の詳細は,マニュアル「ナビゲーション プラットフォーム 開発ガイド」のJ2EEサーバの設定項目の変更に関する説明を参照してください。

  6. 開発者が作成したデータをコピーします。

    手順の詳細は,マニュアル「ナビゲーション プラットフォーム 開発ガイド」の旧バージョンで開発したプラグインの移行に関する説明を参照してください。

  7. バックアップした静的ファイルを次のフォルダにコピーします。

    ナビゲーション プラットフォーム インストールディレクトリ\PP\uCPSB\httpsd\htdocs

    コピー先のhtdocsフォルダ直下にあるucnpフォルダは,上書きしないでください。

  8. 次のとおりコマンドを実行して,業務コンテンツをインポートします。

    ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\bin\npimport -d バックアップ用フォルダ\contents\backupcontents.zip

    なお,npimportコマンド(業務コンテンツのインポート)がエラー終了し,KDCZ10382-Eメッセージが出力され,かつメッセージ内のアクセス権グループの名称が「Standard access permissions」と一致する場合は,「(10) npimportコマンド(業務コンテンツのインポート)でエラー終了した場合」の手順を実施してください。

(10) npimportコマンド(業務コンテンツのインポート)でエラー終了した場合

npimportコマンド(業務コンテンツのインポート)がエラー終了し,KDCZ10382-Eメッセージが出力され,かつメッセージ内のアクセス権グループの名称が「Standard access permissions」と一致する場合は,次の手順を実施してください。

  1. ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)のucnp.base.server.acl.defaultacl.name.japaneseonlyプロパティにtrueを指定します。

  2. ナビゲーション プラットフォームを再起動します。

  3. 次のとおりコマンドを実行して,業務コンテンツを再度インポートします。

    ナビゲーション プラットフォームインストールディレクトリ\bin\npimport -d バックアップ用フォルダ\contents\backupcontents.zip
  4. アクセス権グループの名称を変更します。

    システム管理者権限でナビゲーション プラットフォームにログインし,アクセス権グループ「Standard access permissions」の名称を,「標準アクセス権限」および「Standard access permissions」以外の名称に変更します。

    アクセス権グループの名称を変更する方法については,「6.2 業務コンテンツへのアクセス権の設定(ディレクトリサーバによるユーザ認証を利用している場合)」を参照してください。

  5. ユーザプロパティファイル(ucnp_user.properties)のucnp.base.server.acl.defaultacl.name.japaneseonlyプロパティにfalseを指定します。

  6. ナビゲーション プラットフォームを再起動します。