JP1/Base 運用ガイド
複数のドメインで構成されたシステムで,初期設定のイベントサーバを利用すると,さまざまな問題が発生するおそれがあります。ここでは,DNSを使ったシステムでのイベントサーバの設定方法について,一例を挙げて説明します。なお,DNSが自ホスト名としてFQDN名を返すことを前提とします。
d1.hitachi.co.jpとd2.hitachi.co.jpの二つのドメインで構成されたシステムを次の図に示します。
図8-1 二つのドメインで構成されたシステム例
hostX.d1.hitachi.co.jpで発生した「ディスク容量不足」というJP1イベントがhost3.d2.hitachi.co.jpに転送され,JP1/IM - View上にこのJP1イベントが表示された場合,「登録ホスト名」は「hostX」と表示されます。上記図の場合では,d2.hitachi.co.jpにもhostXが存在するため,システム管理者はhostX.d1.hitachi.co.jpとhostX.d2.hitachi.co.jpのどちらで発生したJP1イベントなのかを区別できません。また,JP1/IM - Viewは,受信したJP1イベントに関連するプログラムのモニター画面を表示する機能を持ちますが,ドメインd2.hitachi.co.jpに所属するホストの場合,「hostX」を「hostX.d2.hitachi.co.jp」と解釈するため,これらの機能が誤動作することがあります。
このような問題を避けるために,複数のドメインで構成されたシステムでは,初期設定のイベントサーバの代わりに,FQDN形式のイベントサーバ名を持つイベントサーバ(FQDN形式のイベントサーバ)に設定を変更してください。
次に,FQDN形式のイベントサーバの設定手順について説明します。設定手順は,Windowsの場合とUNIXの場合で異なります。それぞれの場合の,FQDN形式のイベントサーバの設定手順を次に示します。
ここでは,イベントサーバとしてhostX.d1.hitachi.co.jpを指定すると仮定して説明しています。
jevregsvc -r hostX.d1.hitachi.co.jp
ここでは,イベントサーバとしてhostX.d1.hitachi.co.jpを指定すると仮定して説明しています。
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