uCosminexus EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編

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11.13 テスト印刷設定ファイル

<この節の構成>
(1) 概要
(2) 形式
(3) キーワード
(4) 注意事項

(1) 概要

テスト印刷設定ファイルは,テスト印刷で出力した帳票の不正使用を防ぐ目的で,テスト印刷用の文字列を重ねて出力するための情報を指定したファイルです。

テスト印刷用の文字列を重ねて出力した帳票のイメージを次に示します。

[図データ]

テスト印刷設定ファイルでは,テスト印刷用の文字列についての次の内容を設定できます。

テスト印刷用の文字とほかのアイテムの重なりについて
帳票上にテスト印刷用の文字列を出力した場合,線アイテムと文字アイテムはテスト印刷用の文字列よりも上に出力されるため,テスト印刷用の文字列に隠れることはありません。図形と画像はテスト印刷用の文字列に隠れます。これは,異なる種別のアイテムの重なりの順序に決まりがあり,テスト印刷用の文字列は図形アイテムと線アイテムの中間に出力されるためです。アイテムの重なりの詳細については,マニュアル「EUR 帳票作成 操作ガイド」を参照してください。

テスト印刷設定ファイルの文字コードを次に示します。

表11-30 テスト印刷設定ファイルの文字コード

Windows環境の場合 UNIX/Linux環境の場合
ロケールのエンコード
UTF-8
UTF-16
ロケールのエンコード
UTF-16

(2) 形式

テスト印刷設定ファイルは,メモ帳など,テキストファイルが編集できるエディタを起動して編集します。任意の拡張子のファイルを使用できます。形式を次に示します。

[TESTPRINT]
SECTIONS=セクション名1,セクション名2, …
[セクション名1]
キー=値
 :
[セクション名2]
キー=値
 :

テスト印刷設定ファイルに指定できる属性は次のとおりです。

表11-31 テスト印刷設定ファイルに指定する属性

属性 セクション名 説明 省略
TESTPRINT TESTPRINT TEST属性のセクション名を指定します。 ※1
TEST SECTIONSキーで指定したセクション名 テスト印刷の内容を設定します。
SECTIONSキーで指定したセクション名を指定します。
※2
(凡例)
◎:必ず指定するキーワードです。

注※1 TESTPRINTセクションを省略した場合,エラー(KEEU087-E)となります。

注※2 SECTIONSキーで指定したセクション名をTEST属性のセクションに記載しなかった場合,エラー(KEEU089-E)となります。


また,属性に設定する内容については,次の注意事項があります。

テスト印刷設定ファイルで指定するキーワードの内容を次に示します。

表11-32 テスト印刷設定ファイルで指定するキーワード

属性 キー 内容 省略
TESTPRINT SECTIONS TEST属性のセクション名を指定します。
TEST TEXT テスト印刷用に出力する文字列を指定します。
FONT 文字のフォント名を指定します。
SIZE 文字の大きさを指定します。(単位:ポイント)
POS テスト印刷用の文字列を出力する時の出力位置を指定します。
COLOR 文字の色を指定します。
DATETIMEFORMAT TEXTキーで「%d(日付)」が指定された時,「%d」の書式を指定します。
(凡例)
◎:必ず指定するキーワードです。
○:指定を省略できるキーワードです。

必ず指定するキーワードを指定しなかった場合は,エラー(KEEU088-E)となります。

(3) キーワード

(a) SECTIONS

TEST属性のセクション名を指定します。

■キーワードSECTIONSの形式
SECTIONS=セクション名
セクション名
セクション名を32文字以下の文字で指定します。
「セクション名1,セクション名2,…」のようにコンマで区切って複数のセクション名を指定できます。
32文字を超えた場合,SECTIONSキーの値に何も指定しなかった場合,またはコンマの両隣にセクション名を指定しなかった場合は,エラー(KEEU086-E)になります。
(b) TEXT

テスト印刷用の文字として帳票上に表示される文字列を指定します。

■キーワードTEXTの形式
TEXT=文字列
文字列
テスト印刷用の文字列を指定します。259文字までの文字列が有効となります。260文字以上の文字を指定してもエラーにはなりませんが,260文字目以降の文字列は無視されます。
指定した文字はそのまま出力されます。
ただし,「%d」「%m」「%文字」は次のように変換して出力されます。
  • %d
    テスト印刷実行時の日付/時刻に変換されます。DATETIMEFORMATキーで指定した書式で変換されます。
  • %m
    テスト印刷実行時のマシン名に変換されます。
  • %文字(「d」および「m」以外)
    文字が出力されます。
帳票には,変換後の文字列で512文字まで出力されます。512文字を超えた場合,513文字目以降の文字列は出力されません。
TEXTキーの値に何も指定しなかった場合,エラー(KEEU086-E)となります。
(c) FONT

テスト印刷用の文字列のフォントを指定します。

■キーワードFONTの形式
FONT=フォント名
フォント名
フォント名を指定します。31文字までの文字列が有効となります。32文字以上の文字を指定してもエラーにはなりませんが,32文字目以降の文字列は無視されます。
指定できるフォント名は,文字アイテムのフォントで指定できるものと同じです。
また,出力形式によっては指定したフォントが対応していない場合があります。この場合は,別のフォントに置き換えて出力されます。
FONTキーの記載がない場合,またはFONTキーに何も指定しなかった場合は,「MS ゴシック」が仮定されます。
(d) SIZE

テスト印刷用の文字の大きさを指定します。

■キーワードSIZEの形式
SIZE=フォントサイズ
フォントサイズ
文字の大きさを指定します。単位は,ポイントです。
3〜256の整数値を指定できます。小数値や範囲外の値を指定した場合は,エラー(KEEU086-E)になります。
SIZEキーの記載がない場合,またはSIZEキーに何も指定しなかった場合,12ポイントが仮定されます。
(e) POS

テスト印刷用の文字列を出力する場合の出力位置を指定します。

■キーワードPOSの形式
POS=〔topl | topc | topr | botl | botc | botr | cenl | cenc | cenr | X,Y〕
topl
テスト印刷用の文字列を貼付域の左上に出力します。
topc
テスト印刷用の文字列を貼付域の中央上に出力します。
topr
テスト印刷用の文字列を貼付域の右上に出力します。
botl
テスト印刷用の文字列を貼付域の左下に出力します。
botc
テスト印刷用の文字列を貼付域の中央下に出力します。
botr
テスト印刷用文字列を貼付域の右下に出力します。
cenl
テスト印刷用文字列を貼付域の中央左に出力します。
cenc
テスト印刷用文字列を貼付域の中央に出力します。
cenr
テスト印刷用文字列を貼付域の中央右に出力します。
X,Y
テスト印刷用の文字列を,貼付域の左上を原点としたX座標値,Y座標値で指定した位置に出力します。
0〜999の整数値を指定できます。単位は,ミリメートルです。
0〜999以外の値を指定した場合,エラー(KEEU086-E)となります。

「topl」「topc」「topr」「botl」「botc」「botr」「cenl」「cenc」「cenr」「X,Y」以外の値を指定した場合は,エラー(KEEU086-E)になります。

(f) COLOR

テスト印刷用の文字列の色を指定します。

■キーワードCOLORの形式
COLOR=色
文字色を16進数の6桁の数値で指定します。
1〜2桁は赤色の明度,3〜4桁は緑色の明度,5〜6桁は青色の明度を表します。
(例)
 000000:黒色
 FF0000:赤色
16進数の6桁以外を指定した場合,エラー(KEEU086-E)となります。
COLORキーの記載がない場合,またはCOLORキーに何も指定しなかった場合,「薄いグレー(A3A3A3)」が仮定されます。
なお,出力形式によっては指定した色とは別の色で出力されることがあります。
(g) DATETIMEFORMAT

TEXTキーで「%d」(日付)が指定された場合に,「%d」に適用する書式を指定します。

■キーワードDATETIMEFORMATの形式
DATETIMEFORMAT=日付の書式
日付の書式
日付の書式を,レポートファイル形式の表示形式で指定します。259文字までの文字列が有効となります。260文字以上の文字を指定してもエラーにはなりませんが,260文字目以降の文字列は無視されます。
DATETIMEFORMATキーの記載がない場合,またはDATETIMEFORMATキーに何も指定しなかった場合,「%Y/%M/%D△%h:%m:%s」が仮定されます(「△」は,半角空白を意味します)。
レポートファイル形式の詳細については,マニュアル「EUR 帳票作成 操作ガイド」を参照してください。

(4) 注意事項