uCosminexus EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編
帳票セット,または帳票セット指定ファイルを指定した帳票出力は,指定されている帳票ファイルが順に出力されますが,複数様式情報定義ファイルを指定することで,複数の帳票ファイルを組み合わせて一つの帳票のように入力できます。例えば,データ中のキーごとに複数の異なる様式をセットで出力したり,表紙のページと次のページの様式を変えたりして出力できます。これを「複数様式で帳票を出力する」といいます。
複数様式情報定義ファイルは,様式(帳票フォーマット)や読み込むデータを切り替える条件と,切り替え時の動作を定義しておくファイルです。
同じデータファイルから出力する様式のまとまりを様式グループといいます。様式グループの中にも様式グループを定義することができます。これをサブ様式グループといいます。サブ様式グループを定義すると,様式グループのデータを細かく切り分けて,それぞれ異なるフォーマットの帳票に出力できます。
サブ様式グループを定義した帳票の出力例を次に示します。
図11-3 サブ様式グループを定義した帳票の出力例
この出力例では,日立家のデータをすべて出力してから,戸塚家のデータを出力します。一家族分のデータからは,まず家族全員の総計を出力してから,個人の明細を出力します。
複数様式情報定義ファイルは,メモ帳など,テキストファイルが編集できるエディタを起動して編集します。任意の拡張子のファイルを使用できます。
複数様式情報定義ファイルに指定するキーワードとオプションは,大文字,小文字の区別をしません。
複数様式情報定義ファイルの形式を次に示します。
group 様式グループ番号 { 〔grouptransfercondition { …様式グループ遷移条件 transfercondition={KBNF|EOFN} 〔fieldname="フィールド名"〕 }〕 〔formtransfercondition { …様式間遷移条件 keybreaktopform={ON|OFF} 〔fieldname="フィールド名"〕 }〕 〔formfilename "帳票ファイル名" { …様式遷移情報 transfercondition={NPNF|KBNF|EOFN} printnewpaper={ON|OFF} resetpagenumber={ON|OFF} 〔traycode=給紙トレイ番号〕 }〕 〔subgroup サブ様式グループ番号 { …サブ様式グループ grouptransfercondition { transfercondition=KBNF fieldname="フィールド名" } 〔formtransfercondition { keybreaktopform={ON|OFF} 〔fieldname="フィールド名"〕 }〕 formfilename "帳票ファイル名" { transfercondition={NPNF|KBNF} printnewpaper={ON|OFF} resetpagenumber={ON|OFF} 〔traycode=給紙トレイ番号〕 } }〕 } :
複数様式情報定義ファイルで指定するキーワードは,次のとおりです。
表11-24 複数様式情報定義ファイルのキーワード
キーワード | 説明 | キーワードの省略可否 |
---|---|---|
group | グルーピングした出力様式(様式グループ)を識別する番号を指定します。 | × |
grouptransfercondition | グループごとに様式を切り替える条件(様式グループ遷移条件)を指定します。 | ○ |
formtransfercondition | フィールドごとに様式を切り替える条件(様式間遷移条件)を指定します。 | ○ |
formfilename | 様式遷移情報を指定します。 ここでは,様式を切り替える条件,両面印刷時の白紙挿入の条件,ページ番号の指定方法などを設定します。 |
○ |
subgroup | サブ様式グループを識別する番号を指定します。 | ○ |
様式グループを識別する番号を指定します。
様式グループは,次に示すように,読み込むデータファイルごとに作成します。
図11-4 複数様式情報定義ファイルとデータファイルの例(様式グループを読み込むデータファイルごとに作成する場合)
連票形式の帳票のように,一つのデータファイルを3様式で共有していても,様式ごとに1レコードのデータを読み込む場合は,様式グループは三つになります。
図11-5 複数様式情報定義ファイルとデータファイルの例(様式ごとに1レコードのデータを読み込む場合)
様式グループを切り替える条件を指定します。grouptransferconditionは,指定を省略できます。
図11-6 transferconditionの値による様式グループ切り分けタイミングの違い
grouptransferconditionは,キーブレイクの対象となるフィールドのデータが変わった時点で次の様式グループに切り替えますが,formtransferconditionは,キーブレイクの対象となるフィールドのデータが変わった時点で先頭の様式に切り替えるかどうかを指定します。
例えば,請求書のように,次のような条件で帳票出力する場合,formtransferconditionを指定します。
図11-7 formtransferconditionの指定例
このように,先頭の様式を出力したあと,次の様式に続きのデータを出力しなくて済む場合は,formtransferconditionを指定しておくと便利です。
formtransferconditionを指定した場合,同じ様式グループ内にsubgroupは指定できません。formtransferconditionとsubgroupを同時に指定した場合は,エラー(KEEU038-E)になります。
図11-8 keybreaktopformの値による様式切り替えの違い
様式を次の様式に切り替える条件を指定します。
formfilenameを指定した場合,同じ様式グループ内にsubgroupは指定できません。formfilenameとsubgroupを両方指定した場合,またはどちらも指定しなかった場合は,エラー(KEEU038-E)になります。
formfilenameは,様式グループ内に指定する様式の数分を繰り返し指定します。
サブ様式グループを識別する番号を指定します。
subgroupとformfilenameは,どちらかを指定してください。subgroupとformfilenameを両方指定した場合,またはどちらも指定しなかった場合は,エラー(KEEU038-E)になります。
subgroupを指定すると,formtransferconditionは指定できません。subgroupとformtransferconditionを同時に指定した場合は,エラー(KEEU038-E)になります。
group文とsubgroup文の様式グループ遷移条件(grouptransfercondition)のフィールド名(fieldname)には異なる文字列を指定してください。同じ文字列を指定すると,エラー(KEEU038-E)になります。
図11-13 サブ様式グループを定義した場合の帳票の出力例
製品 | バージョン |
---|---|
EUR Server Standard | 09-00以降 |
EUR Server Enterprise | 09-00以降 |
EUR Server Print Edition | 09-00以降 |
EUR Designer | 08-00以降 |
EUR Developer | 08-00以降 |
EUR Print Service Enterprise | 08-00以降 |
EUR Professional Edition | 05-06以降 |
EUR Print Service | 05-06以降 |
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