uCosminexus EUR システム設計ガイド

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5.3.5 eurpsログ

システム上で動作するEUR サーバ帳票出力機能の帳票出力要求の実行ログを出力します。ログ採取レベルは,環境変数EURPS_LOGFILELEVELで変更できます。実行時のログ情報には,メッセージ文のほか,出力日時,プロセス番号などの共通情報が付加されて出力されます。

ログファイル名
ログファイル名は,eurps.logです。
ログファイルの出力先の指定
環境変数,または環境設定ファイルのEURPS_LOGFILEPATHで指定します。指定したログファイルの出力先が存在しない場合,またはログファイルの出力先が指定されていない場合は,出力先フォルダを自動的に作成し,ログファイルを出力します。
EURPS_LOGFILEPATHについては,マニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」を参照してください。
ログファイルの出力先の自動生成については,「5.3.5(1) 帳票出力時にeurpsログの出力先フォルダを作成する機能」を参照してください。
ログファイルのファイルサイズの指定
ログファイルのファイルサイズの標準は,3,000KBです。指定できるファイルサイズは,3,000~2,000,000KBです。
ログファイルのファイルサイズは,環境変数EURPS_LOGSIZEで変更できます。
ログファイルのファイルサイズは,印刷ページ総数量ではなく,印刷要求数(印刷ジョブ数)に依存してログの採取量が変わります。そのため,業務システム上の一日当たりの印刷要求数などを目安にしたり,システム保守上,保存できる期限も考慮したりして,ログファイルのファイルサイズを見積もってください。
例えば,印刷要求数の一日平均を1,000回,1回の実行で出力するファイル容量を0.5KBとした場合,15日間分のログを記録するためには,
「0.5(KB)×1,000(回)×15(日)=7,500(KB)」のファイルサイズが必要になります。
なお,ログファイルには,指定したファイルサイズを超えた場合,ログをバックアップファイルに保存する機能があります。そのため,7,500KBのファイルサイズが必要な場合,ログファイルのファイルサイズは3,750KBで済みます。余裕を持ってファイルサイズを設定するならば,この場合は4,000KB程度とすることをお勧めします。
ログファイルの切り替え
採取したログが,指定したファイルサイズを超えた場合は,ログファイルの名前をeurps.oldと変更して保存し,新たにログファイルeurps.logを作成してメッセージの採取を続けます。すでにeurps.oldがある場合は,そのeurps.oldに上書き保存されます。
EUR サーバ帳票出力機能では,ログファイルをeurps.log(最新情報)とeurps.old(一つ前の情報)の2世代で管理します。
ログファイルへのメッセージ出力レベルの指定
ログファイルに出力するメッセージは,メッセージ出力レベルの指定によって出力する内容を変更できます。メッセージ出力レベルは,環境変数EURPS_LOGFILELEVELに設定します。次に示す2種類のメッセージ出力レベルを設定することで,出力されるメッセージの内容を選択できます。

表5-9 EURPS_LOGFILELEVELの設定値

環境変数への設定値 出力されるメッセージの内容
INFO エラーレベル(Error(Err))と情報レベル(Information(Inf))のログを出力します(デフォルト)。
ERROR エラーレベル(Error(Err))だけを出力します。
ログファイルへのメッセージ出力レベルの標準は,「INFO」です。警告発生時のエラー(Warning(War))を出力する場合は,「INFO」を指定してください。
ログファイルに出力されるメッセージは,次に示す文字コードで表示されます。なお,変換できない文字は,「?」で出力されます。
  • Windows環境の場合:UTF-16で表示されます。
  • UNIX/Linux環境の場合:設定されている文字ロケール環境に依存します。
<この項の構成>
(1) 帳票出力時にeurpsログの出力先フォルダを作成する機能
(2) eurpsログが出力できないときにユーザに通知する機能
(3) eurpsログの出力例

(1) 帳票出力時にeurpsログの出力先フォルダを作成する機能

帳票出力時に,eurpsログの出力先フォルダが存在しない場合,出力先のフォルダを作成してから,eurpsログを出力します。

作成されるフォルダは,環境変数EURPS_LOGFILEPATHに指定されたフォルダです。

(2) eurpsログが出力できないときにユーザに通知する機能

帳票出力時にeurpsログが出力できない場合,Windows環境では,eurpsログが出力できないことをイベントログで通知します。

eurpsログが出力できない場合を次に示します。

(3) eurpsログの出力例

eurpsログの出力例を次に示します。

時刻の後ろに表示されている[ nnnn]の数値は,実行したプロセス番号を示します。例えば,EUR サーバ帳票出力機能のActiveXオブジェクトを利用してサーバアプリケーションから実行した場合は,実行したアプリケーションのプロセス番号が表示されます。

(a) メッセージレベルがInformationの場合(正常終了のとき)
(b) メッセージレベルがInformationの場合(警告が発生したとき)
(c) メッセージレベルがErrorの場合

出力レベル「Err」のあと,メッセージID(KEEUxxx-y)が付加されていない情報は,製品内の保守情報です。出力されるログによって,障害の切り分けを行う場合は,メッセージIDが付加されているログ情報を参照してください。

出力例1
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err Category=001, Detail=0001, StartDoc HANDLE=0x0012facc, DOCINFO=0x00130110 CPIError reason:0x00000000 module:0x00000000 position:0x00000000 errorno:13
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err KEEU101-E PDF変換中にエラーが発生しました。(13) : ユーザ=UserAccount : コマンド=eurps formsheet.fms,mapdata.csv,usrdata.csv /t pdf /pf output.pdf
 
出力例2
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err Category=002, Detail=0001, C:\EUR\DATAFILE\usrdata error = 2
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err KEEU006-E 指定したデータファイル(usrdata)を読み込めません。(2) : ユーザ=UserAccount : コマンド=eurps formsheet.fms,mapdata.csv,usrdata.csv /t pdf /pf output.pdf
 
出力例1
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err Category=001, Detail=0001, StartDoc HANDLE=0x0012facc, DOCINFO=0x00130110 CPIError reason:0x00000000 module:0x00000000 position:0x00000000 errorno:13
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err KEEU101-E PDF変換中にエラーが発生しました。(13) : ユーザ=UserAccount : コマンド=eurps formsheet.fms,mapdata.csv,usrdata.csv -t pdf -pf output.pdf
 
出力例2
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err Category=002, Detail=0001, /eurps/datafile/usrdata error = 2
04/09/07 17:15:00 [      2532] Err KEEU006-E 指定したデータファイル(usrdata)を読み込めません。(2) : ユーザ=UserAccount : コマンド=eurps formsheet.fms,mapdata.csv,usrdata.csv -t pdf -pf output.pdf