uCosminexus EUR システム設計ガイド
(1) Windows環境での外字の使用方法
Windows環境で外字を含む帳票を次のどちらかの方法で出力する場合,外字ファイルを環境変数「EURPS_GAIJIFONT」に指定します。外字ファイルは帳票サーバに準備してください。
- 帳票サーバに登録されたプリンタに出力する
- PDF形式ファイルに出力する
PDF形式ファイルに出力する場合も,外字ファイルはPDFを作成する環境(帳票サーバ)だけに必要です。PDF形式ファイルには,外字は画像として埋め込まれるため,クライアント環境にPDF形式ファイルを転送しても,外字の閲覧,印刷ができます。
Windows環境で外字を含む帳票をPDF形式ファイルに出力する場合のイメージを次の図に示します。
図4-2 Windows環境での外字を含む帳票のPDF形式ファイル出力
なお,外字ファイルを使用しない場合はWindows標準外字を使用することもできますが,正しく出力されなかったり,サービスから使用できなかったりすることがあります。
- ■注意
- 帳票をPDF形式ファイルに出力した場合,外字は画像としてPDF形式ファイル中に埋め込むので,外字の検索と複写はできません。
- ベンダ定義文字は,プリンタドライバで「TrueTypeをプリンタフォントで置き換える」が設定されていると,プリンタによってはベンダ定義文字が正しく印刷されないことがあります。この場合は,TrueTypeで出力するように設定してください。
- 参考
- 環境変数「EURPS_GAIJIFONT」を指定すれば,Windowsをログオフした環境でも外字を出力できます。
(2) UNIX/Linux環境での外字の使用方法
UNIX/Linux環境で外字を含む帳票を出力するには,次の2種類の方法があります。
- EURフォントファイルを使用する
- OSの外字システムを使用する(UNIXの場合だけ)
(a) EURフォントファイルを使用する
EURフォントファイルを使用することで,Windows環境の外字をUNIX/Linux環境でも使用できるようになります。
EURフォントファイル(*.edf)は,Windows環境で作成した外字をUNIX/Linux環境で出力できるように変換したものです。EURフォントファイルの作成時には,指定した文字が画像として収録されます。
外字ファイルに登録された外字をEURフォントファイルに収録して,UNIX/Linux環境で出力する場合のイメージを次の図に示します。なお,図中では例としてEUR 帳票作成機能を使用しています。
図4-3 EURフォントファイルを使用した外字の出力
EURフォントファイルの作成には,EURフォントファイル作成ツール(expedf32コマンド)を使用します。EURフォントファイルの作成方法については,マニュアル「EUR システム構築ガイド」を参照してください。
- ■EURフォントファイルの使用方法
- 作成したEURフォントファイルを使用する場合,使用するEURフォントファイルを次に示す環境変数に指定する必要があります。
- EURPS_PDL_EXMINFONTPATH
明朝体用として作成したEURフォントファイル名(*.edf)をフルパスで指定します。
- EURPS_PDL_EXGOTFONTPATH
ゴシック体用として作成したEURフォントファイル名(*.edf)をフルパスで指定します。
- ■EURフォントファイルについての注意事項
- EURフォントファイルを使用する場合,出力される文字については出力先別に次の制限があります。
PDF:ボールド属性は適用されません。
PostScript:ボールド属性は適用されません。
LIPS:ボールド属性,イタリック属性は適用されません。
ESC/P:ボールド属性,イタリック属性は適用されません。
- 出力する文字がEURフォントファイルに収録されていない場合は,「 (全角空白)」を出力します。
- 環境変数「EURPS_GAIJIFONT」でOSごとに用意された外字フォントファイルを指定した場合は,EURフォントファイルは使用できません。
- EURフォントファイルは,ローカルディスクに保存してください。
- EURフォントファイルが読み込めない,またはメモリが不足すると,エラーになります。制限値を使用するEURフォントファイルのサイズに合わせて拡張してから,再度実行してください。
- プリンタ出力中またはPDF形式ファイル出力中にエラーが発生した場合,次に示すエラーが表示されます。
プリンタ出力の場合
KEEU102-E 印刷処理中にエラーが発生しました。
PDF形式ファイル出力の場合
KEEU101-E PDF変換中にエラーが発生しました。
(b) OSの外字システムを使用する(UNIXの場合だけ)
OSの外字システムで定義した外字を出力できます。ただし,Linux環境では外字を使用できません。
また,私用領域のうち,外字が定義されていない符号位置を指定した場合は,「 (全角空白)」を出力します。
外字システムでの外字の定義方法は次のとおりです。
- AIX環境の場合
AIX外字ツール(fontutilコマンド)を使用して,24×24ドットの外字パターンを定義します。AIX外字ツールについては,AIX環境での外字の登録方法が記載されているマニュアルなどを参照してください。
AIXの場合,作成したフォントファイル(*.pcf)を,EUR サーバ帳票出力機能で使用できるように非圧縮形式に解凍したあと,環境変数「EURPS_GAIJIFONT」にフルパスで指定することで使用できます。
- HP-UX環境の場合
HP-UX外字ツール(xudcedコマンド)を使用して,24×24ドットの外字パターンを定義します。HP-UX外字ツールについては,HP-UX環境での外字の登録方法が記載されているマニュアルなどを参照してください。
作成されたudcファイルをフォントファイル(*.pcf)にマージしたあと,マージしたファイルを環境変数「EURPS_GAIJIFONT」にフルパスで指定することで使用できます。
- ■注意
- 帳票をPDF形式ファイルに出力した場合は,外字は画像としてPDF形式ファイル中に埋め込むので,外字の検索と複写はできません。
- Shift JISロケール環境で実行する場合,ベンダ定義文字はコードで出力されますので,プリンタによって,正しく印刷されないことがあります。
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