uCosminexus EUR システム設計ガイド
4.3.1 CSV形式(DAT形式)のデータ形式
CSV形式(DAT形式)のデータファイルは,フィールドとフィールドの間を区切り記号で区切ったファイルです。区切り記号は,EUR 帳票作成機能で帳票設計する時に,データのプロパティで指定できます。区切り記号のデフォルトは「,(コンマ)」です。指定した区切り文字は,帳票ファイル中に保存されます。
CSV形式(DAT形式)のデータファイルのファイルサイズ,およびレコードの上限値を,次に示します。
表4-1 CSV形式(DAT形式)データファイルの上限値
項目 |
EUR Designer,EUR Viewerでの上限値 |
EUR Serverでの上限値 |
ファイルサイズ |
2GBを上限とします。 |
2GBを上限とします。 |
レコード数 |
上限はありません。 |
上限はありません。 |
レコード長 |
上限はありません。 |
上限はありません。 |
フィールド数 |
上限はありません。 |
上限はありません。 |
1フィールドの長さ |
99,999バイトを上限とします。 |
上限はありません。 |
フィールド名の長さ |
マッピングデータのフィールド名:510桁を上限とします。
ユーザ定義データのフィールド名:499桁を上限とします。 |
- |
- (凡例)
- -:該当する項目はありません。
データの記述形式について,次に示します。
- <この項の構成>
- (1) 数値データ
- (2) 文字データ
- (3) 画像データ
- (4) 日付データ
- (5) バーコードデータ
- (6) 特殊編集レベルデータ
- (7) 区切り文字
- (8) 補足事項
数値は,そのまま記述するか,または「"」で囲みます。
- 先頭に一つ以上の半角空白のある数値データの両端を「"」で囲んで記述した場合,先頭の半角空白を除いたデータが,入力データとなります。
(例)
「"△126"」と記述した場合は,「126」が入力データとなります。
「"△-126△"」と記述した場合は,「-126△」が入力データとなります。
- 「"」で囲んでいない場合,前後の空白を除いたデータが,入力データとなります。
(例)
「△315△」と入力した場合は,「315」が入力データとなります。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
- フィールド定義で種別を「数値」,または「数値(集計対象外)」に設定します。1桁以上のデータがある場合は,ゼロサプレス処理をします。
文字列は,そのまま記述するか,または「"」で囲みます。
- 「"」を文字データとして使用する場合は,「"」を二つ続けて記述し,文字データの両端を「"」で囲んでください。
(例)
「E"UR」とする場合は,「"E""UR"」と指定します。
- 「"」で囲んでいない場合,前後の空白を除いたデータが,入力データとなります。
(例)
「△EUR△」と入力した場合は,「EUR」が入力データとなります。
- 区切り文字を文字データとして記述する場合は,文字列の両端を「"」で囲んでください。
(例)
「,」が区切り文字の場合,「EU,R」とするときは,「"EU,R"」と指定します。
- 「"」で囲まれていない文字列の終端は,区切り文字,改行コード,または\0(Null:0x00)にしてください。
- 「"」で囲まれている文字列の終端は,改行コード,または\0(Null:0x00)にしてください。
- 文字列中のタブは,空白に変換されます。ただし,タブが区切り文字として使用されている場合は,区切り文字として扱われます。
- 「"」で囲まれた文字列中の改行コードは,文字として扱われます。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
- フィールド定義で種別を「文字列」に設定します。
画像ファイル名(拡張子を含む)をそのまま記述するか,「"」で囲みます。
指定できる画像データは,次のとおりです。
- Windows BITMAP形式の画像データ
- JPEG形式の画像データ
- GIF形式の画像データ
- TIFF形式の画像データ
- PNG形式の画像データ
EURで扱える画像データについては,マニュアル「EUR 帳票出力 リファレンス EUR Server編」またはマニュアル「EUR 帳票出力 EUR Designer/EUR Viewer編」を参照してください。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
- フィールド定義で種別を「画像」に設定します。
- 補足説明
- 一つの帳票で複数の画像ファイルを使用する場合は,使用する画像ファイルを同じフォルダに保存しておいてください。
日付データは,西暦または和暦を数値で指定します。
日付データには,入力データの桁数と,指定したいデータ種別の桁数が一致するように入力データを指定してください。入力データの桁数とデータ種別の桁数が合っていないと,マッピングデータウィンドウに表示されないことがあります。
- 西暦
西暦を数値で記述します。指定できるデータの種別と桁数を次に示します。
データ種別 |
桁数 |
指定例
(「2004年5月23日12時10分05秒」の場合) |
日付(年次) |
4桁 |
2004 |
日付(月次) |
6桁 |
200405 |
日付(日次) |
8桁 |
20040523 |
日付(日付・時刻)※ |
年:4桁
月:2桁
日:2桁
時:2桁
分:2桁
秒:2桁 |
2004/05/23 12:10:05 |
注※
- 日付は「/」で,時刻は「:」で区切り,日付と時刻の間は半角空白一つで区切ってください。
- 日付は省略できませんが,時刻は省略できます。時刻を省略した場合は,00:00:00が仮定されます。
- 和暦
和暦を指定する場合,1桁目に元号を次の数値で指定します。
元号 |
指定値 |
平成 |
4 |
昭和 |
3 |
大正 |
2 |
明治 |
1 |
指定できるデータ種別と桁数を次に示します。
データ種別 |
桁数 |
指定例 |
「平成21年1月1日」を表示させる場合 |
「昭和64年1月1日」を表示させる場合 |
和暦(年次) |
3桁 |
421 |
364 |
和暦(月次) |
5桁 |
42101 |
36401 |
和暦(日次) |
7桁 |
4210101 |
3640101 |
和暦日付は,「平成元年1月1日」のような架空の日付も表示できます。また,[アイテムのプロパティ]ダイアログの[表示形式](日付・時刻データ)タブで,日付の表示形式を次のように設定することもできます。
- 「平成1年」を「平成元年」と表示できます。
- 「平成21年」を「H21」と表示できます。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
- 指定したデータの桁数に合わせて,フィールド定義で種別を設定します。
- 補足説明
- 年号を表すデータは4桁で認識されます。そのため,[コントロールパネル]の[地域のオプション]の設定で,年号を2桁に設定している場合は,[日付]ページの[短い形式]のリストボックスから,年号を4桁で表示する形式「yyyy」に選択し直してください。[区切り記号]は,「/」を指定してください。また,Windowsの時刻表示を12時間制の形式に設定している場合は,[時刻]ページの[時間の形式]のリストボックスから,24時間制の形式に選択し直してください。この場合,午前,または午後を表す「t」の付く形式は設定しないでください。
バーコードで使用するデータを指定します。表示するバーコードの種類によって,使用できるデータや桁数が異なります。バーコードのデータについては,「4.4 EURで使用できるバーコード」を参照してください。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
- フィールド定義で種別を「バーコード」に設定します。
繰り返し機能で,帳票に読み込んだデータをレコード単位で任意に編集したい場合は,特殊編集レベルを1~99の範囲で記述します。
- 記述したレベルは,EUR 帳票作成機能のデータウィンドウで,レコード番号の横に「(レベル:nn)」と表示されます。
- 複数レコードに同一レベルを指定した場合,一つのレコードを編集すると,同一レベルのレコードすべてが編集されます。
- 編集しない場合は,特殊編集レベルの指定を省略するか,または「0」もしくは空白を指定してください。
- EUR 帳票作成機能でデータを読み込んだあと
- フィールド定義で種別を「特殊編集レベル」に設定します。
データを区切る区切り文字は,EUR 帳票作成機能のデータのプロパティ,またはディクショナリファイルで指定します。
なお,「"」は,区切り文字には使用できません。ディクショナリファイルで区切り文字の指定を省略した場合,およびディクショナリファイルを指定しなかった場合は,区切り文字に「,」を使用します。
CSV形式のデータファイルに空データを指定する場合は,次のように指定します。次の例では,区切り文字として「,(コンマ)」を指定しています。
(a) コンマを並べて指定した場合
コンマを並べて指定した場合,コンマの間が空データになります。
- (例)
- 指定したデータ:"あか","きいろ",,"あお"
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:あか
- 二つ目のデータ:きいろ
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:あお
- 指定したデータ:,,,500
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:(空データ)
- 二つ目のデータ:(空データ)
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:500
(b) コンマの間に一つ以上の半角空白を指定した場合
コンマの間に一つ以上の半角空白を指定した場合,指定した半角空白の数に関係なくコンマの間が空データになります(△は半角空白を示します)。
- (例)
- 指定したデータ:"あか","きいろ",△△,"あお"
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:あか
- 二つ目のデータ:きいろ
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:あお
- 指定したデータ:△△△,△△,△△△△,500
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:(空データ)
- 二つ目のデータ:(空データ)
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:500
(c) 複数フィールドでn番目以降にコンマだけを並べて指定した場合
複数フィールドでn番目以降にコンマだけを並べて指定した場合,n番目以降のフィールドが空データになります。
- (例)
- 指定したデータ:"あか","きいろ",,,
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:あか
- 二つ目のデータ:きいろ
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:(空データ)
このように,n番目以降にコンマだけを並べて指定する場合,帳票を定義するときに項目数を定義してあれば,コンマを省略することもできます。項目数を4とした場合,次のようになります。
- (例)
- 指定したデータ:"あか"
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:あか
- 二つ目のデータ:(空データ)
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:(空データ)
- 指定したデータ:,500
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:(空データ)
- 二つ目のデータ:500
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:(空データ)
(d) 1行すべてのフィールドを空データにする場合
1行すべてのフィールドを空データにする場合は,コンマだけを指定するか,または改行コードだけを指定します。
- (例)
- 指定したデータ:,,,
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:(空データ)
- 二つ目のデータ:(空データ)
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:(空データ)
- 指定したデータ:改行コード
- 入力されるデータ
- 一つ目のデータ:(空データ)
- 二つ目のデータ:(空データ)
- 三つ目のデータ:(空データ)
- 四つ目のデータ:(空データ)
EUR クライアント帳票出力機能を使用する場合,CSV形式(DAT形式)のデータは,ディクショナリファイル(UNIX版 EUR旧製品で設計された帳票の入力データの形式を定義しているファイル)を省略できます。その場合は,データファイルの1行目のデータ(1行目のデータをフィールド名として扱う場合は2行目のデータ)が「"」で囲まれている場合は文字列として,それ以外は数値データとしてフィールド定義情報が自動生成されます。
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