帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR Print Manager 帳票出力

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15.6.6 蓄積管理ユーザ定義ファイル

蓄積管理ユーザ定義ファイル(userdef.conf)は,蓄積管理ユーザの認証情報,および蓄積ファイルへのアクセス制限情報が定義されたファイルです。蓄積ファイルにアクセスする蓄積管理ユーザを管理できます。

蓄積管理ユーザについては,「5. 蓄積ファイルのセキュリティ管理」を参照してください。

<この項の構成>
(1) Windows環境の場合
(2) UNIX/Linux環境の場合

(1) Windows環境の場合

蓄積管理ユーザ定義ファイルは,[EUR Print Manager - Report Server 構成定義]ダイアログの[蓄積管理ユーザ定義]タブで定義します。蓄積管理ユーザの設定については,「5.2 蓄積管理ユーザを定義する(Windows環境の場合)」を参照してください。

蓄積管理ユーザ定義ファイルの格納先は,次のどちらかです。

(2) UNIX/Linux環境の場合

蓄積管理ユーザ定義ファイルは,/etc/opt/eurpmls/sample下にあるサンプルファイルを基に設定します。蓄積管理ユーザの設定については,「5.3 蓄積管理ユーザを定義する(UNIX/Linux環境の場合)」を参照してください。

(a) 蓄積管理ユーザ定義ファイルの設定項目

蓄積管理ユーザ定義ファイルの設定項目を次の表に示します。

蓄積管理ユーザ定義ファイルは,「キー=値」の形式で記述してください。また,キーは大文字と小文字を区別しません。蓄積管理ユーザの設定については,「5.3 蓄積管理ユーザを定義する(UNIX/Linux環境の場合)」を参照してください。また,蓄積管理ユーザを設定する場合の注意事項については,「5.1 セキュリティ管理の概要」を参照してください。

表15-9 蓄積管理ユーザ定義ファイルの設定項目

セクション キー 指定できる値 省略値 説明
Common GroupCategoryConfNum 0〜1,024 0 蓄積管理ユーザ数を指定します。なお,デフォルト蓄積管理ユーザは数に含めません。
GroupCategory 文字列 蓄積管理ユーザ名に使用するジョブ検索キーの分類名を指定します。
GroupCategoryConfn※1 GroupKey 文字列 蓄積管理ユーザ名を指定します。
CheckString 文字列 蓄積管理ユーザの確認キーを指定します。
GroupFilter
  • NONE
  • ALL
  • CATEGORY
NONE 蓄積ファイルのアクセス制限方式を指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • NONE
    すべての蓄積ファイルを表示します。
  • ALL
    すべての蓄積ファイルを表示しません。
  • CATEGORY
    GroupFilterNameキーで指定したジョブ検索キーの分類名を持つ蓄積ファイルを表示します。
GroupFilterName 文字列 アクセス許可に使用するジョブ検索キーの分類名を指定します。GroupFilterキーにCATEGORYを指定した場合に指定します。
GroupFilterKeyNum 0〜1,024 0 アクセスを許可するジョブ検索キーの数を指定します。
GroupFilterKeyn※2 文字列 アクセスを許可するジョブ検索キーを指定します。
GroupFilterKeyNull
  • ENABLE
  • DISENABLE
ENABLE GroupFilterKeyキーを指定していない蓄積ファイルにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
GroupFilterKeyOwner
  • ENABLE
  • DISENABLE
DISENABLE GroupKeyキーで指定した蓄積管理ユーザ名がGroupCategoryキーに指定したジョブ検索キーの分類名と一致する場合,蓄積ファイルにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
Default GroupFilter
  • NONE
  • ALL
  • CATEGORY
NONE 蓄積ファイルのアクセス制限方式を指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • NONE
    すべての蓄積ファイルを表示します。
  • ALL
    すべての蓄積ファイルを表示しません。
  • CATEGORY
    GroupFilterNameキーで指定したジョブ検索キーの分類名を持つ蓄積ファイルを表示します。
GroupFilterName 文字列 アクセス許可に使用するジョブ検索キーの分類名を指定します。GroupFilterキーにCATEGORYを指定した場合に指定します。
GroupFilterKeyNum 0〜1,024 0 アクセスを許可するジョブ検索キーの数を指定します。
GroupFilterKeyn※2 文字列 アクセスを許可するジョブ検索キーを指定します。
GroupFilterKeyNull
  • ENABLE
  • DISENABLE
DISENABLE GroupFilterNameキーのジョブ検索キーを持たない蓄積ファイルにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
GroupFilterKeyOwner
  • ENABLE
  • DISENABLE
ENABLE GroupCategoryキーのジョブ検索キーを持たない蓄積ファイルにアクセスするかどうかを指定します。指定できる値とその意味は次のとおりです。
  • ENABLE
    アクセスします。
  • DISENABLE
    アクセスしません。
(凡例)
−:省略値はありません。
注※1
nの範囲は,「1〜蓄積管理ユーザ数(CommonセクションのGroupCategoryConfNumキーの値)」です。
注※2
nの範囲は,「1〜アクセス許可するジョブ検索キーの数(GroupCategoryConfセクションのGroupFilterKeyNumキーの値)」です。

(b) 蓄積管理ユーザ定義ファイルのサンプルの内容

このサンプルでは,次の5種類の帳票を管理する場合を想定しています。

帳票 説明
部署Aの管理資料 部署Aのリーダがアクセスできる帳票です。
部署Aの公開資料 部署Aに所属するユーザがアクセスできる帳票です。また,部署Bのリーダもアクセスできます。
部署Bの管理資料 部署Bのリーダがアクセスできる帳票です。
部署Bの公開資料 部署Bに所属するユーザがアクセスできる帳票です。また,部署Aのリーダもアクセスできます。
公開先の情報を持たない資料 公開先を設定していない帳票です。

サンプルの内容を次に示します。

 
[Common]
GroupCategoryConfNum=5
GroupCategory="ユーザ"
 
[GroupCategoryConf1]
GroupKey="システム管理者"
CheckString="pwadmin"
GroupFilter=NONE
 
[GroupCategoryConf2]
GroupKey="部署A_リーダ"
CheckString="pwleader"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=3
GroupFilterKey1="部署A_管理"
GroupFilterKey2="部署A_公開"
GroupFilterKey3="部署B_公開"
GroupFilterKeyNull=ENABLE
GroupFilterKeyOwner=ENABLE
 
[GroupCategoryConf3]
GroupKey="部署A_一般"
CheckString="pwsub"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=1
GroupFilterKey1="部署A_公開"
GroupFilterKeyNull=DISENABLE
GroupFilterKeyOwner=ENABLE
 
[GroupCategoryConf4]
GroupKey="部署B_リーダ"
CheckString="pwleader"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=3
GroupFilterKey1="部署B_管理"
GroupFilterKey2="部署B_公開"
GroupFilterKey3="部署A_公開"
GroupFilterKeyNull=ENABLE
GroupFilterKeyOwner=ENABLE
 
[GroupCategoryConf5]
GroupKey="部署B_一般"
CheckString="pwsub"
GroupFilter=CATEGORY
GroupFilterName="公開先"
GroupFilterKeyNum=1
GroupFilterKey1="部署B_公開"
GroupFilterKeyNull=DISENABLE
GroupFilterKeyOwner=DISENABLE
 
[Default]
GroupFilter=ALL
GroupFilterKeyOwner=DISENABLE
 

この内容で蓄積管理ユーザ定義として定義する場合,各ユーザの帳票へのアクセス可否は次のようになります。

帳票 属性 ユーザ
ユーザ 公開先 システム管理者 部署A_リーダ 部署A_一般 部署B_リーダ 部署B_リーダ デフォルト蓄積管理ユーザ
01 部署A_リーダ 部署A_管理 × × × ×
02 部署A_リーダ 部署A_公開 × ×
03 部署A_一般 部署A_管理 × × ×
04 部署A_一般 部署A_公開 × ×
05 部署B_リーダ 部署B_管理 × × × ×
06 部署B_リーダ 部署B_公開 × ×
07 部署B_一般 部署B_管理 × × × ×
08 部署B_一般 部署B_公開 × ×
09 × × ×
10 部署A_リーダ 部署B_管理 × × ×
11 部署A_リーダ 部署B_公開 × ×
12 部署A_一般 部署B_管理 × × ×
13 部署A_一般 部署B_公開 ×
14 部署B_リーダ 部署A_管理 × × ×
15 部署B_リーダ 部署A_公開 × ×
16 部署B_一般 部署A_管理 × × × ×
17 部署B_一般 部署A_公開 × ×
(凡例)
−:属性情報がありません。
○:アクセスできます。
×:アクセスできません。

(c) 蓄積管理ユーザ定義ファイルの格納先

蓄積管理ユーザ定義ファイルの格納先は,次のどちらかです。