帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR サーバ帳票出力

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11.2.4 複数の帳票セットを指定して出力するときの注意

複数の帳票セットを指定して出力するときの注意事項を,次に示します。

<この項の構成>
(1) コマンド構文に指定できる文字列の長さ
(2) 帳票の出力順
(3) 用紙の向きとサイズ
(4) 帳票のページ番号
(5) EUR形式ファイルを出力するときの注意

(1) コマンド構文に指定できる文字列の長さ

複数の帳票セットを指定して出力するとき,eurpsコマンドの構文に指定できる文字列の長さは,約30KBまでです。

ActiveXオブジェクトとJavaBeans起動部品を使用した帳票出力は,「eurps.exe(EUR サーバ帳票出力機能実行ファイル)」をプロセス起動します。そのため,プロパティやメソッドに指定されたファイル名などの情報が,eurpsコマンドの構文に置き換えられたとき,文字列の長さが約30KBを超えると,正しく起動されません。

また,UAPから直接CreateProcess関数などを使用してコマンド実行する場合も,eurpsコマンドの構文が約30KBを超えると,EUR サーバ帳票出力機能が正しく起動されません。

eurpsコマンドの構文が約30KBを超えるような複数の帳票セットを指定する場合は,複数回に分けて実行するか,または複数の帳票セットを記述した帳票セット指定ファイルで指定してください。

コマンド構文の長さは,次に示す計算式で求められます。複数の帳票セットを指定する場合は,求められた値が約30KB以内になるように,eurpsコマンドに指定するファイル名長や,出力する帳票ファイルの数を決定してください。計算式の単位は,バイトです。

コマンド構文の長さを求める計算式
  • プリンタ出力とEUR形式ファイル出力の場合
    Σ(帳票ファイル名長+3+マッピングデータファイル名長 ※1+3+ユーザ定義データファイル名長 ※1+3)+Σ(そのほかのオプション名長 ※2+1)
  • PDF形式ファイル出力の場合
    Σ(帳票ファイル名長+3+マッピングデータファイル名長 ※1+3+ユーザ定義データファイル名長 ※1+3+しおり定義ファイル名長+3)+Σ(そのほかのオプション名長 ※2+1)
注※1
データベース連携時には,「マッピングデータファイル名長」は「マッピングデータの可変記号値定義ファイル名長」に,「ユーザ定義データファイル名長」は「ユーザ定義データの可変記号値定義ファイル名長」に置き換えて計算してください。
注※2
「そのほかのオプション名」とは,帳票ファイル名,マッピングデータファイル名,ユーザ定義データファイル名,およびしおり定義ファイル名以外のオプション名と指定した文字列の長さです。

(2) 帳票の出力順

複数の帳票セットを指定した場合,指定した帳票ファイルの順に帳票を出力します。

(3) 用紙の向きとサイズ

複数の帳票セットを指定した場合,それぞれ用紙の向きやサイズが異なっていても,定義されている帳票の情報に合わせて出力します。

(4) 帳票のページ番号

複数の帳票セットを指定した場合,連続したページ番号を付けることはできません。

例えば,帳票Aと帳票Bを出力する場合,帳票Aのページ番号がnで終わっても,帳票Bのページ番号はn+1からページ番号を付けることはできません。帳票Bのページ番号も,1から始まります。

(5) EUR形式ファイルを出力するときの注意

複数の帳票セットを指定したとき,EUR形式ファイルに指定できる拡張子は「.eup」です。

そのほかの拡張子を指定したときはエラー(KEEU700-E)となります。ただし,複数様式(/mfdオプション)の場合は,「.euv」および「.eup」が指定できます。