帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR サーバ帳票出力
JavaBeans起動部品を使用する場合の注意事項について説明します。
JavaBeans起動部品がサポートするエンコーディングは,使用するJ2SDKのバージョンに依存します。ロケールに対応する文字コードについては,「付録C 作業環境の言語との対応」を参照してください。
画像ファイルの参照先は,環境変数EURPS_IMAGEPATHで,デフォルトの読み込みフォルダを指定できます。画像ファイルの参照先は,フルパス,相対パス,またはファイル名だけのどれかで指定してください。
環境変数EURPS_IMAGEPATHが設定されていない場合は,次に示す順にファイルを検索します。
EUR形式ファイルを出力する場合は,データファイルに指定する画像ファイルは,ファイル名だけを指定してください。画像ファイルのパスは,環境変数EURPS_IMAGEPATH,または環境設定ファイル(Windows環境の場合はEURPS_ENV,UNIX/Linux環境の場合はeurps_env)中の変数EURPS_IMAGEPATHに指定してください。
EUR サーバ帳票出力機能で扱える画像データの形式については,「7.4.2 扱える画像データの形式」を参照してください。
図形(網掛け)のある帳票の場合,PDF形式ファイルを出力するとき,環境変数EURPS_PDF_OUTPUTによって,ファイルサイズと印刷スピードのどちらを優先するかを指定できます。
図形(網掛け)のある帳票をPDF形式ファイルに出力し,非PostScriptプリンタから印刷する場合,印刷に時間が掛かることがあります。このような場合,環境変数EURPS_PDF_OUTPUTに「PRINT_SPEED」を設定しておくことで,印刷時間を短縮できます。
環境変数EURPS_PDF_OUTPUTへの設定値には,次に示す文字列を半角英大文字で指定してください。
表5-3 EURPS_PDF_OUTPUTの設定値
| 環境変数への設定値 | 説 明 |
|---|---|
| FILE_SIZE | ファイルサイズを優先します(デフォルト)。 |
| PRINT_SPEED | 印刷スピードを優先します。ただし,「FILE_SIZE」を指定した場合よりファイルサイズが大きくなることがあります。 |
「FILE_SIZE」,「PRINT_SPEED」以外の値を指定した場合は,「FILE_SIZE」が仮定されます。
環境変数EURPS_PDF_OUTPUTと環境設定ファイル(Windows環境の場合はEURPS_ENV,UNIX/Linux環境の場合はeurps_env)中の変数EURPS_PDF_OUTPUTを同時に設定した場合は,環境変数の値が優先されます。
同一の画像アイテムを複数貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,ファイルサイズを最適化するかどうかを指定します。
同一の画像アイテムを複数貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,複数分の画像データをPDF形式ファイルに出力するため,ファイルサイズが大きくなります。そのため,環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEに「OPTIMIZE」を設定すると,一つ分の画像データだけをPDF形式ファイルに出力するので,ファイルサイズが小さくなります。ただし,別々の画像アイテムを画像データに貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合は,環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEに「NO」を設定したときに比べて,PDF形式ファイルの出力時間が遅くなる場合があります。
環境変数への設定値には,次に示す文字列をすべて半角英大文字で指定してください。
表5-4 EURPS_PDF_SAMEIMAGEの設定値
| 環境変数への設定値 | 説 明 |
|---|---|
| OPTIMIZE | 帳票に同一の画像データが貼り付けてある場合,ファイルサイズを最適化します。 |
| NO | 帳票に同一の画像データが貼り付けてある場合,ファイルサイズを最適化しません。 |
「OPTIMIZE」,「NO」以外の値を指定した場合,または環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEに何も設定しなかった場合は,「OPTIMIZE」が仮定されます。
環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEと環境設定ファイル(Windows環境の場合はEURPS_ENV,UNIX/Linux環境の場合はeurps_env)中の変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEを同時に設定した場合は,環境変数の値が優先されます。
複数の画像アイテムを貼り付けた帳票,または複数のバーコードアイテムを貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,メモリリソースを最適化するかどうかを指定できます。
複数の画像アイテムを貼り付けた帳票,または複数のバーコードアイテムを貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,メモリ上に複数分の画像データ,またはバーコードデータを確保してPDF形式ファイルを出力するため,メモリリソースを圧迫します。そのため,環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMに「YES」を設定しておくと,メモリリソースの圧迫を回避できます。ただし,メモリリソースの最適化処理を行う場合,一時ファイル(Windows環境の場合はSystemTemp,UNIX/Linux環境の場合は/tmp)を使用するため,環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMに「YES」を設定しないときに比べて,PDF形式ファイルの出力時間が遅くなります。
環境変数への設定値には,次に示す文字列をすべて半角英大文字で指定してください。
表5-5 EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMの設定値
| 環境変数への設定値 | 説 明 |
|---|---|
| YES | 複数の画像アイテムを貼り付けた帳票,または複数のバーコードアイテムを貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,メモリリソースを最適化にします。 |
「YES」以外の値を指定した場合,または環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMに何も設定しなかった場合は,メモリリソースの最適化はしません。
環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMと環境設定ファイル(Windows環境の場合はEURPS_ENV,UNIX/Linux環境の場合はeurps_env)中の変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMを同時に設定した場合は,環境変数の値が優先されます。
複数の帳票セットを指定して出力するとき,eurpsコマンドの構文に指定できる文字列の長さは,約30KBまでです。
JavaBeans起動部品を使用した帳票出力は,「eurps.exe(EUR サーバ帳票出力機能実行ファイル)」をプロセス起動します。そのため,プロパティやメソッドに指定されたファイル名などの情報が,eurpsコマンドの構文に置き換えられた場合,文字列の長さが約30KBを超えると,正しく起動されません。
また,次に示す場合にも,eurpsコマンドの構文が約30KBを超えると,EUR サーバ帳票出力機能が正しく起動されません。
eurpsコマンドの構文が約30KBを超えるような複数の帳票セットを指定する場合は,複数回に分けて実行するか,または複数の帳票セットを記述した帳票セット指定ファイル(setMultiReportSetFileNameプロパティ)で指定してください。
コマンド構文の長さは,次に示す計算式で求められます。複数の帳票セットを指定する場合は,求められた値が約30KB以内になるように,eurpsコマンドに指定するファイル名長や,出力する帳票ファイルの数を決定してください。計算式の単位は,バイトです。
プロパティファイル(EURPSManager.properties)は,クラスローダ(J2EE対応)で読み込めるので,JARファイル(EURPSManager_5.jar)とプロパティファイルのファイルの場所を同じにすることで,WARファイルにできます。ただし,クラスローダでプロパティファイルを読み込めない場合は,環境変数CLASSPATHからプロパティファイルを読み込めます。
JavaBeansを使用した帳票出力は,「eurps.exe(EUR サーバ帳票出力機能実行ファイル)」をプロセス起動するので,WARファイルの作成元と配布先で「eurps.exe」のファイルのパスを同じにしてください。ただし,Windows環境とUNIX/Linux環境では,ディレクトリ構造が異なるため,Windows環境で作成したWARファイルをUNIX/Linux環境に配布したり,UNIX/Linux環境で作成したWARファイルをWindows環境に配布したりすることはできません。
セキュリティマネージャを使用する場合,JavaBeans起動部品(EURPSManager_5.jar)を使用するには,アクセス権の許可が必要です。
アクセス権の許可は,ポリシーファイルで設定します。
ポリシーファイルでアクセス権の許可を設定する場合,セキュリティを強化するために,アクセス権の適用範囲を制限します。EURPSManager_5.jarを使用するときは,EUR サーバ帳票出力機能が提供するjarファイルだけに適用するように,codeBaseで指定します。
なお,すでにセキュリティポリシーを設定している場合,適用範囲を限定することで,今まで動作していたプログラムにも影響を与えることがあります。セキュリティポリシーは,システム全体のセキュリティポリシーを検討してから,ポリシーファイルに記述してください。
記述例を次に示します。
grant codeBase "file:${ejbserver.http.root}/web/${ejbserver.serverName}/eurps/WEB-INF/lib/EURPSManager_5.jar" {
permission java.io.FilePermission "C:/Program Files/Hitachi/EUR Print Service/Program/eurps.exe", "execute";
};
なお,eurps.homeはJavaVMの起動オプションで指定されたEUR サーバ帳票出力機能の実行ファイルのインストールパスを示します。
JavaVMの起動オプションの記述例を次に示します。
add.jvm.arg=-Deurps.home=C:\Program Files\Hitachi\EUR Print Service\Program
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