帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR サーバ帳票出力

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4.7.1 Err.Numberプロパティ

PrintReportメソッドの実行でエラーが発生した場合,ErrオブジェクトのNumberプロパティに終了コードが設定,または更新されますが,正常終了した場合は,終了コードが更新されません。そのため,PrintReportメソッドの実行後にNumberプロパティの終了コードを参照しても正しいエラー判定ができません。

PrintReportメソッドを実行する前は,Numberプロパティに終了コードが設定されていない(エラーが発生していない)ことを判定してからPrintReportメソッドを実行することをお勧めします。

ErrオブジェクトのNumberプロパティに設定される終了コードを次に示します。終了コードと対応するエラーの詳細は,マニュアル「EUR メッセージ」を参照してください。2000番台の終了コードは,ActiveXオブジェクト固有の終了コードです。

表4-18  ActiveXオブジェクト実行時の終了コード一覧

終了コード 意 味
0 正常終了しました。
4 警告が発生しました。
8 システムエラーが発生しました。または,出力でエラーが発生しました。
10 データベースアクセスでエラーが発生しました。
12 データエラーが発生しました。
2008 ActiveXオブジェクトによる起動で,起動時にシステムエラーが発生しました。
2016 ActiveXオブジェクトによる起動で,プロパティの指定でエラーが発生しました。
32 上記以外のエラーが発生しました。
注※
警告が発生する要因については,「(1) 終了コード4を返す警告要因」を参照してください。
<この項の構成>
(1) 終了コード4を返す警告要因

(1) 終了コード4を返す警告要因

PrintReportメソッドを実行したとき,次に示す警告要因があると,プリンタ出力,PDF形式ファイル出力,またはExcel形式ファイル出力は,終了コード4を返します。EUR形式ファイル出力の場合は,項番6の警告要因以外は終了コード0を返します。

表4-19  終了コード4を返す警告要因

項番 警告要因 出力メッセージ 詳細メッセージ
1 文字アイテムのアイテム枠が小さく,指定したデータがアイテム枠内に収まる分だけ出力されたとき。 KEEU300-W KEEU301-W
2 数値アイテムのアイテム枠が小さく,指定したデータがアイテム枠内に収まらなくて,データが「***」で出力されたとき。 KEEU301-W
3 バーコードアイテムのアイテム枠が小さく,バーコードが出力されないとき。 KEEU301-W
4 アイテムが出力できる範囲を超えているので,まったく出力されないか,または出力できる範囲に収まる分だけ出力されたとき。 KEEU301-W
5 フィールドのデータ型に合わないデータを入力したため,データが欠損値(空白)で出力されたとき。 KEEU302-W
6 画像ファイルがない,EUR サーバ帳票出力機能ではサポートしていない画像ファイルである,または画像ファイルが壊れているとき。 KEEU305-W
7 指定した帳票ファイルが,上位バージョンの機能を使用して作成されているため,実行時のEUR サーバ帳票出力機能のバージョンで出力できる範囲で帳票を出力されたとき。 KEEU304-W
8 バーコードデータに使用できない文字,または誤った桁数を指定したために,バーコードが出力されなかったとき。 KEEU301-W
9 集計行のアイテムが表示できない位置に配置されたとき。 KEEU303-W
10 日付変換用システムファイルが正しくないとき。 KEEU308-W
11 指定した置き換え表ファイルに,置き換えデータを1件も登録していなかったとき。 出力しない
12 指定した置き換え表ファイルにキーデータがなかったとき。または不正なデータがあったとき。 出力しない
13 アイテムが不当に重なっていたため,Excel形式ファイルへ出力できない項目があったとき。 KEEU320-W 出力しない
14 変換するページ数が100ページを超えていたとき。 KEEU321-W 出力しない
15 接続先データベースがHiRDBではないのに,接続情報ファイルのキーワードQueryExclusiveStringが指定されたとき。 KEEU350-W 出力しない

PrintReportメソッドを実行したとき,警告が発生しても,終了コード4を返して帳票は出力されます。

警告が発生しても終了コード4を返さないようにするには,環境変数,または環境設定ファイル(EURPS_ENV)中の変数EURPS_REPORT_WARNINGに「NO」を設定してください。EURPS_REPORT_WARNINGに「NO」を設定すると,警告要因があっても,終了コード0を返して終了します。メッセージKEEU300-W,詳細メッセージ(KEEU301-W〜KEEU308-W),KEEU320-W〜KEEU321-W,およびKEEU350-Wも出力されません。ただし,EUR形式ファイル出力の場合は,EURPS_REPORT_WARNINGの設定に関係なく,項番6の警告要因があるときは終了コード4を返し,それ以外では0を返します。