帳票システム構築支援 uCosminexus EUR uCosminexus EUR サーバ帳票出力

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3.3.2 PDF形式ファイルを出力する場合

PDF形式ファイルを出力する場合は,次のことに注意してください。

<この項の構成>
(1) システム構築時にファイルの出力性能を考慮するには
(2) システム構築時にファイルサイズを考慮するには
(3) システム構築時にメモリリソースの圧迫を回避するには

(1) システム構築時にファイルの出力性能を考慮するには

図形(網掛け)のある帳票の場合,PDF形式ファイルを出力するとき,環境変数EURPS_PDF_OUTPUTによって,ファイルサイズと印刷スピードのどちらを優先するかを指定できます。

図形(網掛け)のある帳票をPDF形式ファイルに出力したあと,非PostScriptプリンタから印刷する場合,印刷にかなりの時間が掛かったとき,プリンタによっては,環境変数EURPS_PDF_OUTPUTに「PRINT_SPEED」を設定しておくことで,印刷時間を短縮できます。

環境変数EURPS_PDF_OUTPUTへの設定値は,すべて半角英大文字で指定してください。

表3-15  EURPS_PDF_OUTPUTへの設定値

環境変数への設定値 説  明
FILE_SIZE ファイルサイズを優先します(デフォルト)。
PRINT_SPEED 印刷スピードを優先します。ただし,「FILE_SIZE」を指定したときよりファイルサイズが大きくなることがあります。

「FILE_SIZE」,「PRINT_SPEED」以外の値を指定した場合は,「FILE_SIZE」が仮定されます。

環境変数EURPS_PDF_OUTPUTと環境設定ファイル(Windows環境の場合はEURPS_ENV,UNIX/Linux環境の場合はeurps_env)中の変数EURPS_PDF_OUTPUTを同時に設定した場合は,環境変数の値が有効になります。

なお,図形(網掛け)のある帳票をPDF形式ファイルに出力しても,Adobe Readerで閲覧するだけであったり,PostScript Level2対応プリンタに出力したりする場合は,環境変数EURPS_PDF_OUTPUTへの設定は意味がありません。

(2) システム構築時にファイルサイズを考慮するには

同一の画像アイテムを複数貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力するとき,ファイルサイズを最適化するかどうかを指定します。

同一の画像アイテムを複数貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,複数分の画像データをPDF形式ファイルに出力するため,ファイルサイズが大きくなります。そのため,環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEに「OPTIMIZE」を設定すると,一つ分の画像データだけをPDF形式ファイルに出力するので,ファイルサイズが小さくなります。ただし,別々の画像アイテムを画像データに貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合は,環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEに「NO」を設定したときに比べて,PDF形式ファイルの出力時間が遅くなる場合があります。

環境変数への設定値は,すべて半角英大文字で指定してください。

表3-16  EURPS_PDF_SAMEIMAGEへの設定値

環境変数への設定値 説  明
OPTIMIZE 帳票に同一の画像データが貼り付けてある場合,ファイルサイズを最適化します。
NO 帳票に同一の画像データが貼り付けてある場合,ファイルサイズを最適化しません。

「OPTIMIZE」,「NO」以外の値を指定した場合,または環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEに何も設定しなかった場合は,「OPTIMIZE」が仮定されます。

環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEと環境設定ファイルEURPS_ENV(UNIX/Linux環境の場合はeurps_env)中の変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEを同時に設定した場合は,環境変数の値が有効になります。

なお,Adobe Readerで閲覧する場合や,プリンタに出力する場合には,環境変数EURPS_PDF_SAMEIMAGEへの設定は,何も影響がありません。

(3) システム構築時にメモリリソースの圧迫を回避するには

複数の画像アイテムを貼り付けた帳票,または複数のバーコードアイテムを貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力するとき,メモリリソースを最適化するかどうかを指定できます。

複数の画像アイテムを貼り付けた帳票,または複数のバーコードアイテムを貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力する場合,メモリ上に複数分の画像データ,またはバーコードデータを確保してPDF形式ファイルを出力するため,メモリリソースを圧迫します。そのため,環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMに「YES」を設定しておくと,メモリリソースの圧迫を回避できます。ただし,メモリリソースの最適化処理を行う場合,一時ファイル(Windows環境の場合はSystemTemp,UNIX/Linux環境の場合は/tmp)を使用するため,環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMに「YES」を設定しないときに比べて,PDF形式ファイルの出力時間が遅くなります。

環境変数への設定値は,すべて半角英大文字で指定してください。

表3-17  EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMへの設定値

環境変数への設定値 説  明
YES 複数の画像アイテムを貼り付けた帳票,または複数のバーコードアイテムを貼り付けた帳票をPDF形式ファイルに出力するとき,メモリリソースを最適化にします。

「YES」以外の値を指定した場合,または環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMに何も設定しなかった場合は,メモリリソースの最適化はしません。

環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMと環境設定ファイルEURPS_ENV(eurps_env)中の変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMを同時に設定した場合は,環境変数の値が有効になります。

なお,Adobe Readerで閲覧する場合や,プリンタに出力する場合には,環境変数EURPS_PDF_IMAGE_OPTIMIZEMEMへの設定は,何も影響がありません。