画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発支援ユティリティ


3.3.6 CUI画面からGUI画面への変換

CUI画面からGUI画面に変換するときに,それぞれのオブジェクトがどのように変換されるかについて説明します。

CUI画面の内容は,次の方法でGUI画面へ変換できます。[オプション設定]ダイアログで「変換内容をメッセージファイルに出力する」をチェックしている場合は,変換の開始を示すメッセージと,ここで説明する変換内容がメッセージファイル(x3uccg01.txt)へ出力されます。

CUI画面とGUI画面とでは物理マップ名の形式が異なるので,どの方法で変換する場合も,COBOLソースプログラム内の物理マップ名の変更が必要になります。CUI画面の物理マップ名の末尾にあるID「NC」を,GUI画面では「ND」に変更してください。

(例)

マップ名が「MAP001」の場合

CUIでの「MAP001NC」 → GUIでは「MAP001ND」

ただし,定義対象間で異なる項目は,次のように変換されます。

〈この項の構成〉

(1) フィールドボックスへ移行する

CUI画面のオブジェクトをGUI画面内のフィールドボックスに展開します。

フィールドボックスへの移行の概要を次の図に示します。

図3‒1 フィールドボックスへの移行の概要

[図データ]

(a) 変換内容

基本的に,CUI画面とGUI画面で共通の属性(フィールド属性,位置,長さ)はそのまま引き継がれます。CUI画面にはなく,GUI画面にある属性の変換内容を次の表に示します。

表3‒3 CUI画面にはなくGUI画面にある属性の変換内容

項番

項目

変換後の内容

備考

1

タイトルバー

指定なし

文字列「XMAP3」が表示される

2

ウィンドウ位置

縦「1」,横「1」

3

ウィンドウ背景色

グレー

4

ウィンドウ文字サイズ

標準

5

CUIフィールドボックスのスクロールバー

付加しない

(凡例)

−:なし。

なお,変換前のCUI画面作成時に設定されていたドローセットアップの内容は変換対象にはなりません。したがって,GUI画面に関するドローセットアップを反映する必要があります。このため,変換後,XMAP3 Developerのドローセットアップ情報反映を必ず実行してください。

(b) 注意事項

CUI画面からGUI画面への変換では,変換後のGUI画面の全体が,CUIフィールドボックスになります。したがって,GUI画面のオブジェクト(ボタンやビットマップなど)を配置する場合には,ウィンドウサイズを大きくするなどして,GUI画面を広げて配置する必要があります。

(2) 画面操作を変更しないでGUIオブジェクトに置き換える

CUI画面のオブジェクトをそのままGUI画面の該当するオブジェクトに置き換えます。

(a) 変換内容

画面操作を変えないでCUI画面をそのままGUI画面に変更する場合,CUI画面上の項目はGUI画面定義に対応したものに置き換えてください。

変換内容を次の表に示します。

表3‒4 CUI画面からGUI画面への変換内容

項番

CUI画面定義でのオブジェクト

GUI画面定義でのオブジェクト

1

タイトル(固定項目)

タイトルバー

2

けい線による表

フィールドボックス

3

固定項目

固定テキスト

4

出力項目

出力テキスト

5

入力項目

入力テキスト

6

予約項目

予約テキスト

7

入出力項目

入出力テキスト

8

PFキーガイダンス

プッシュボタンまたはメニュー

9

けい線

セパレータ

注※

表のような形式の場合は,フィールドボックスに置き換えてください。

(b) 画面操作を変更しないでGUI特有の機能を追加する

次に示すCUI画面の操作は,操作内容を保持したまま,GUI画面の操作に置き換えられます。

PFキーを押すと,別画面が表示される場合

使用するPFキーに対し,それぞれプッシュボタンまたはメニューバー上の選択項目を割り当てると,プッシュボタンの操作でPFキー操作と同様の処理ができます。

あるキー操作に対して,ヘルプ画面を別画面として表示している場合

該当するヘルプ画面を二次ウィンドウとして表示できます。

選択肢の数が限られているデータ(性別など)を入力する場合

入力の補助機能として,入力テキストに対してポップアップメニューを付加できます。ただし,自動的にポップアップ表示されるように定義すると,CUI画面とはキー操作が変わってしまいます。操作を変更しないためには,メニュー選択やプッシュボタン選択で表示されるように定義してください。

(c) 注意事項

画面操作を変更しないでGUIオブジェクトに置き換える場合,次のことに注意してください。

  • CUI画面の項目をGUI画面の対応する項目に置き換えた場合,GUI画面での項目の方が,画面上に占める領域が大きくなります。特に入力テキストには必ず枠線が付加されるので,入力テキストを上下に隣接させることができません。ウィンドウサイズを大きくするか,CUI項目としてフィールドボックスに移行してください。

  • フィールドボックスの入力可変項目では,保護状態にすると,その項目にはカーソルが移動しません。項目が保護状態のときのカーソル移動順序を前提にした業務では,操作が従来とは変わります。

(3) GUI特有の機能を利用する

GUI特有の機能を利用した画面に変換します。GUI特有の機能を利用すると,マウスやアクセスキー入力によって,キーボードからの入力を少なくし,入力ミスを減らせます。

GUI特有の機能を利用した画面への変換の例を次の表に示します。

表3‒5 GUIの機能を利用した画面への変換の例

項番

CUI画面での入力項目の例

GUIへの変換例

1

一つだけ選ぶ項目で,選択肢が数個のもの

ラジオボタン,コンボボックス

2

一つだけ選ぶ項目で,選択肢が10個を超えるもの

単一選択リストボックス

3

複数を選ぶ項目で,選択肢が数個のもの

チェックボタン

4

複数を選ぶ項目で,選択肢が10個を超えるもの

複数選択リストボックス

CUI画面では入力項目が1画面内に収まらないで継続入力となっていた項目も,スクロールバーが付いたフィールドボックスを利用して1画面に収めることができます。

さらに,グループボックスを利用すれば,画面上でのフォーカス位置移動の順序を制御できます。

また,複数のウィンドウを同時に表示できるので,必要な情報を参照しながら作業したり,データを見やすくしたりできます。