画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド


11.5.2 1サーバ当たりに接続できるクライアント数

XMAP3サーバが管理している通信路および接続できるクライアント数について説明します。

〈この項の構成〉

(1) XMAP3サーバが管理している通信路

TP1/NET/XMAP3とXMAP3は,サーバ側のXMAP3サーバ(通信管理デーモン)で通信管理しています。XMAP3サーバが管理している通信路は次の図の1.〜3.です。同時に接続できる通信路は最大1,000個です。

[図データ]

  1. XMAP3クライアント起動時から,XMAP3クライアント終了時までのXMAP3クライアントとXMAP3サーバの通信です。

  2. 表示・印刷サービスが起動したときのXMAP3サーバとの一時的な通信です。

    2.はサーバに定義した表示・印刷サービス数となります。

  3. OLTPサーバ構成の場合は,OpenTP1の一つの通信サーバからコネクションを確立するときのXMAP3サーバとの一時的な通信です。

    OpenTP1の通信サーバが複数起動している場合は,その数だけ通信します。

    C/S構成の場合は,APからオープン命令(OPEN要求)するときのXMAP3サーバとの一時的な通信です。

  4. OLTPサーバ構成の場合は,OpenTP1のコネクション確立時からコネクション閉塞までのTP1/NET/XMAP3通信サーバプロセスと表示・印刷サービスとの通信です。

    C/S構成の場合は,APのオープン命令(OPEN要求)からクローズ命令(CLOSE要求)までの表示・印刷サービスとの通信です。

(2) 接続できるクライアント数の概算式

一つのXMAP3サーバに接続できるクライアント台数の概算式を説明します。概算式で算出した数より接続するクライアントの数が多い場合,1台のマシン上にXMAP3サーバを複数起動するC/Sシステムを構築して,クライアントを分散してください。

なお,一つのXMAP3サーバに接続できるXMAP3クライアントは,Windowsマシンごとに一つです。また,クライアントの最大接続数は,XMAP3としての最大数です。サーバマシンのスペックによっては性能に影響するため,システム環境に応じてチューニングする必要があります。

(a) OLTPサーバ構成の場合

接続台数≒(1000−OpenTP1の通信サーバ数(3.))÷(各Windowsマシンで起動する表示・印刷サービスの平均値(2.)+1(1.))

クライアントの接続台数から通信路の数を算出できます。

通信路の数≒(接続台数(1.))+(接続台数×各Windowsマシンで起動する表示・印刷サービスの数(2.))+(OpenTP1の通信サーバ数(3.))

括弧で囲まれた数字の1.〜3.は,「11.5.2(1) XMAP3サーバが管理している通信路」の番号を指します。

注※

XMAP3クライアント分です。

接続できるクライアント数の計算例を次に示します。

(例1)

サーバでOpenTP1の通信サーバが二つ起動,各クライアントで表示サービスが一つ起動する場合

(1000−2)÷(1サービス+1)=998÷2=499台

一つのXMAP3サーバに接続するクライアントが499台以下であれば,通信路の数は,XMAP3サーバが管理できる通信路の最大値(1000本)以内に収まります。

499+(499×1サービス)+2=1000本

(例2)

サーバでOpenTP1の通信サーバが四つ起動,各クライアントで表示サービスと印刷サービスが各一つで,合計二つのサービスが起動する場合

(1000−4)÷(2サービス+1)=996÷3=332台

一つのXMAP3サーバに接続するクライアントが332台以下であれば,通信路の数は,XMAP3サーバが管理できる通信路の最大値(1000本)以内に収まります。

332+(332×2サービス)+4=1000本

(b) XMAP3のC/S構成の場合

接続台数≒1000÷(各Windowsマシンに対しサーバ側で起動するAPの平均値(3.)+各Windowsマシンで起動する表示・印刷サービスの平均値(2.)+1(1.))

クライアントの接続台数から通信路の数を算出できます。

通信路の数≒(接続台数(1.))+(接続台数×各Windowsマシンで起動する表示・印刷サービスの数(2.))+(接続台数×各クライアントに対して起動するAPの数(3.))

括弧で囲まれた数字の1.〜3.は,「11.5.2(1) XMAP3サーバが管理している通信路」の番号を指します。

注※

XMAP3クライアント分です。

接続できるクライアント数の計算例を次に示します。

(例1)

サーバで各クライアントに対しAPを一つ起動,各クライアントで表示サービスが一つ起動する場合

1000÷(1+1サービス+1)=1000÷3=333台

一つのXMAP3サーバに接続するクライアントが333台以下であれば,通信路の数は,XMAP3サーバが管理できる通信路の最大値(1000本)以内に収まります。

333+(333×1サービス)+(333×1AP)=999本

(例2)

サーバで各クライアントに対しAPを二つ起動,各クライアントで表示サービスと印刷サービスが各一つで,合計二つのサービスが起動する場合

1000÷(2+2サービス+1)=1000÷5=200台

一つのXMAP3サーバに接続するクライアントが200台以下であれば,通信路の数は,XMAP3サーバが管理できる通信路の最大値(1000本)以内に収まります。

200+(200×2サービス)+(200×2AP)=1000本