画面・帳票サポートシステム XMAP3 実行ガイド
発生した問題に関して,次のような確認をしてください。
問題が発生しているマップやその前後のマップ定義情報を取得してください。
マップ定義情報を含むファイルを次に示します。
次の手順で,ロギング支援環境の準備をしてください。ターミナルサービス構成で利用する場合は,Windowsサーバで設定します。
次の手順で,ログ情報を取得してください。ターミナルサービス構成で利用する場合は,Windowsクライアントで実行します。
次の手順で,XMAP3の環境情報を取得してください。ターミナルサービス構成で利用する場合は,Windowsサーバで採取します。
AP実行時に発生したイベントのトレースを取得する場合は,AP環境ファイル(X3MWDRV)に次の行を追加して,APを再起動してください。
traceEntry = 65535
この指定をすると,表示・印刷サービス一つにつき約2MBのログファイルが「XMAP3インストールフォルダ\ADM」フォルダ下に出力されます。
この設定が有効な場合,逐次トレース情報が出力されます。資料採取後は,AP環境ファイル(X3MWDRV)の設定を元に戻し,環境を元に戻してください。
Windows版XMAP3サーバ/クライアント実行環境(64ビット)でトラブルが発生した場合,トラブルの原因を調査するための情報がログで出力されます。このログ情報の出力レベル,ログ情報を出力するファイルの最大サイズおよび世代数は,コンフィグファイル(X3MWDR64)のX3MWDR_LOGセクションで編集できます。
| セクション | 設定項目 | 省略時仮定値 | 設定内容 |
|---|---|---|---|
| X3MWDR_LOG | LogLevel | INF | ログの出力レベルを指定します。 ログファイルには,指定した出力レベル以上のログが出力されます。 指定できる出力レベルを次に示します。
|
| LogSize | 3 | ログファイルの最大サイズを1〜10の範囲で指定します。単位はMBです。範囲外の値が指定された場合,または値が省略された場合,XMAP3は省略時仮定値(3)を仮定して動作します。 ログファイルのサイズが指定した最大サイズに達すると,次の世代のファイルにログが出力されます。LogNumに指定した世代数に達すると,初めの世代(1)のファイルを上書きします。 |
|
| LogNum | 2 | ログファイルを切り替える世代数を1〜10の範囲で指定します。範囲外の値が指定された場合,または値が省略された場合,XMAP3は省略時仮定値(2)を仮定して動作します。 |
[X3MWDR_LOG] LogLevel=WAR LogSize=1 LogNum=3 |
Windows版XMAP3サーバ/クライアント実行環境(64ビット)で出力するログファイルを次の表に示します。
表19-29 Windows版XMAP3サーバ/クライアント実行環境(64ビット)で出力するログファイル
| ログファイル | 出力先 | 説明 |
|---|---|---|
| X3mwdr64_x.log | XMAP3インストールフォルダ\ADM\x64 | Windows版XMAP3サーバ/クライアント実行環境(64ビット)で発生したトラブルを調査するための情報を出力するファイルです。ログの出力レベル,ログファイルの最大サイズおよび世代数は,コンフィグファイル(X3MWDR64)で変更できます。 |
| X3mwdr32_x.log | ||
| X3mwdr64_pid_date_time.log | ログの出力処理でログファイルの排他に失敗した場合に出力されるファイルです。 | |
| X3mwdr32_pid_date_time.log |
注 xは,世代数を示します。
X3mwdr64_x.logおよびX3mwdr32_x.logに出力されるINFレベルのログの内容を次の表に示します。
表19-30 X3mwdr64_x.logおよびX3mwdr32_x.logに出力されるINFレベルのログの内容
| 出力先のログファイル | 出力されるメッセージ |
|---|---|
| X3mwdr64_x.log | リクエスト待ち受け処理を開始します。 |
| COM※サーバを起動しました。pid=[プロセスID] | |
| リクエスト処理を開始します。type=[リクエスト種別] | |
| マップトファイルの作成に失敗しました。 | |
| リクエスト処理が終了しました。ret=[jsvwadrv関数のリターンコード] | |
| COM※サーバを終了します。 | |
| リクエスト待ち受け処理を終了します。 | |
| X3mwdr32_x.log | プロセスを開始します。 |
| リクエスト処理を行います。type=[リクエスト種別] | |
| リクエスト処理が終了しました。ret=[jsvwadrv関数のリターンコード] | |
| プロセスを終了します。 |
LogLevelに「INF」を指定した場合のX3mwdr64_x.logおよびX3mwdr32_x.logの出力例を次に示します。
I 2016/02/23 15:58:53.962(0x00001508): dllload(226):リクエスト待ち受け処理を開始します。 I 2016/02/23 15:58:56.759(0x00001508): jsvwadrv(411):COMサーバを起動しました。pid=[0x1930] I 2016/02/23 15:58:56.760(0x00001508): jsvwadrv(430):リクエスト処理を開始します。type=[OPEN] I 2016/02/23 15:58:56.770(0x00001508): jsvwadrv(564):リクエスト処理が終了しました。ret=[8] I 2016/02/23 15:58:56.771(0x00001508): jsvwadrv(589):COMサーバを終了します。 I 2016/02/23 15:58:59.101(0x00001508): dllunload(283):リクエスト待ち受け処理を終了します。 |
I 2016/02/23 15:58:56.731(0x00001930): InitInstance(183):プロセスを開始します。 I 2016/02/23 15:58:56.764(0x00001930): x3mwdr_RelayReq(527):リクエスト処理を行います。type=[OPEN] I 2016/02/23 15:58:56.769(0x00001930): x3mwdr_RelayReq(547):リクエスト処理が終了しました。ret=[8] I 2016/02/23 15:58:57.785(0x00001930): TermInstance(296):プロセスを終了します。 |
印刷サービスの処理中にエラーが発生し,表示・印刷サービスの動作履歴のトレースを取得する場合には,エラー発生直後に次のコマンドを入力して,トレース情報をファイル出力してください。該当ファイルは,すぐに媒体へ保存するか,または取得時期があとで区別できるような名称で一時的にコピーしておくことで,障害発生直後の資料が残るように配慮してください。
このトレース情報ファイルは,通常稼働時も定期的に出力しています。
/opt/HIXMAP/bin/xptrace サービス名
なお,取得できる情報は,通信インタフェースおよびシステムコールです。
トレース情報が格納されているファイルを次に示します。
/var/opt/HIXMAP/.trace/サービス名
また,次の情報も取得してください。
/usr/tmp/xpw/.remote/.lprmsg_印刷サービス名
表示・印刷ライブラリのトレースを取得する場合には,APを起動する前に次の環境変数に出力ファイル名を設定してください。出力ファイル名は30バイト以内で指定してください。
環境変数 XPTRACEFILE
このファイル名を設定した場合,AP終了時に,次のファイルに表示・印刷ライブラリのトレース情報が格納されます。
XMAP3でエラーを検出した場合,XMAP3は次のディレクトリ下にXMAP3のエラーロギング情報を取得します。エラーが発生した直後に,このディレクトリ下のすべての情報ファイルを媒体に取得してください。
エラーロギング情報が格納されているファイルを次に示します。
次の方法で,TCP/IP環境情報を確認および取得してください。
そのほか,UNIXの場合,「netstat -n」の出力結果も取得してください。
XMAP3と連携している製品の情報(エラー情報)を取得してください。取得方法は,連携する製品のマニュアルを参照してください。
次の手順で,レジストリの情報を取得してください。
Windowsでは,プロセスダンプの情報はWindowsが採取しています。問題が発生する操作を実行したあとで,Windowsが採取するログ情報を確認してください。プロセスダンプを取得する機能は,Windowsによって呼称が異なります。Windows 7,Windows Server 2008,Windows Server 2008 R2の場合はユーザーモードプロセスダンプ,Windows 8.1,Windows 10,Windows Server 2012,Windows Server 2012 R2,Windows Server 2016,Windows Server 2019の場合はユーザーモードダンプといいます。
詳細については,各Windowsのドキュメントを参照してください。
All Rights Reserved. Copyright (C) 2007, 2019, Hitachi, Ltd.