画面・帳票サポートシステム XMAP3 プログラミングガイド


8.2.2 入力データ用XML文書,出力データ用XML文書,および定数用XML文書

Java言語用ツールは,入力論理マップ,出力論理マップ,および定数ファイル※1を基に,入力データ用XML文書※2出力データ用XML文書※2,および定数用XML文書をそれぞれ生成します。

注※1

定数ファイルは,ドローセットアップの論理マップ属性で「定数部の別ファイル出力」を選択していない場合,出力論理マップの一部に含まれるため生成されません。この場合,Java言語用ツールの入力ファイルとして指定する必要はありません。Java言語用ツールの入力ファイルとして定数ファイルを指定しなくても,出力論理マップに定数情報が含まれるため,自動的に定数用XML文書が生成されます。

注※2

ドローの画面属性ダイアログおよび帳票属性ダイアログの「再定義名」を設定して生成した論理マップを基に生成した入力データ用XML文書と出力データ用XML文書では,「再定義名」の設定は無効となります。

入力データ用XML文書,出力データ用XML文書,および定数用XML文書が生成されるまでの流れの概要を次の図に示します。

図8‒3 入力データ用XML文書,出力データ用XML文書,および定数用XML文書が生成されるまでの流れ

[図データ]

Java言語用ツールの使用方法については,マニュアル「XMAP3 開発ガイド」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 生成されるファイルの形式

Java言語用ツールで生成されるファイルは,次のとおりです。

入力データ用XML文書と出力データ用XML文書は,画面または帳票で定義したデータ名,長さ,およびデータ型などの形式を記述するXMLファイル(拡張子は「*.xml」)です。定数用XML文書は,定数テーブルの形式および値を記述するXMLファイル(拡張子は「*.xml」)です。生成された各XMLファイルはカスタマイズできません。

業務サーブレットで画面遷移や業務プログラムを作成する場合,XMLビューアなどを使用して,各XML文書からデータ項目名,形式,および修飾名などを参照できます。ただし,Java言語用ツール機能以外で各XML文書を更新した場合は,動作を保証しません。画面や帳票の属性を変更した場合,または,画面や帳票の設計を変更した場合は,Java言語用ツールを利用し再度,各XML文書を生成してください。

入力データ用XML文書および出力データ用XML文書,ならびに定数用XML文書の構造について次に説明します。

(2) 入力データ用XML文書および出力データ用XML文書

入力データ用XML文書および出力データ用XML文書の記述を,出力論理マップ(MAP001O.h)を変換した場合を例にして次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS" ?>
<LOGMAP>
  <FD><INDEX>0</INDEX><LEVEL>1</LEVEL><NAME>MAP001L</NAME>
    <LENG>2</LENG><TYPE>short</TYPE><REPEAT>1</REPEAT></FD>
  <FD><INDEX>2</INDEX><LEVEL>1</LEVEL><NAME>MAP001Z</NAME>
    <LENG>2</LENG><TYPE>unsigned char</TYPE><REPEAT>1</REPEAT></FD>
  :
  <FD><INDEX>950</INDEX><LEVEL>1</LEVEL><NAME>MAP001_FIELD0017_O</NAME>
    <LENG>6</LENG><TYPE>unsigned char</TYPE><REPEAT>1</REPEAT></FD>
</LOGMAP>

入力データ用XML文書および出力データ用XML文書で使用するタグを次の表に示します。これらの記述はカスタマイズできません。

表8‒3 入力データ用XML文書および出力データ用XML文書で使用するタグ

タグ名

説明

<LOGMAP>

入力データ用XML文書および出力データ用XML文書名(LOGMAPは固定値)です。

ルートオブジェクトとして宣言します。

<FD>

画面または帳票で定義している入力データ名および出力データ名を宣言するための共通タグです。

<INDEX>

先頭からの位置です。ただし,フレーム内のデータ名の場合は,フレームの先頭からの位置となります。

<LEVEL>

データ名の階層です。

<NAME>

データ名です。

<LENG>

データ長です。ただし,繰り返し項目の場合および階層を持つ項目の場合は,繰り返し単位の長さとなります。

<TYPE>

データ型(short/unsigned char/struct)です。

shortは数値を,unsigned charは文字列または16進数を示します。structはフレーム,メニュー,ボタン,または下位項目を持つテキストなどの階層構造を宣言する場合に使用します。

<REPEAT>

繰り返し回数です。ただし,繰り返しがない項目の場合は,1が設定されます。

(3) 定数用XML文書

定数用XML文書の記述例を次に示します。

<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS" ?>
<CONST>
  <CD><INDEX>0</INDEX><LEVEL>1</LEVEL><NAME>MAP001T</NAME>
    <LENG>2</LENG><TYPE>short</TYPE><REPEAT>1</REPEAT><VAL>956</VAL></CD>
  <CD><INDEX>0</INDEX><LEVEL>1</LEVEL><TYPE>struct</TYPE>
    <CD><INDEX>0</INDEX><LEVEL>2</LEVEL><NAME>MAP001_transactionfieldT</NAME>
        <LENG>2</LENG><TYPE>unsigned char</TYPE><REPEAT>1</REPEAT></CD>
        :
    <CD><INDEX>74</INDEX><LEVEL>2</LEVEL><NAME>MAP001_PBOX0001_T</NAME>
        <LENG>2</LENG><TYPE>unsigned char</TYPE><REPEAT>1</REPEAT></CD>
    <NAME>MAP001D</NAME><LENG>76</LENG><REPEAT>1</REPEAT>
    <VAL>0x00,0x04 , 0x00,0x13 , 0x00,0x15 , 0x00,0x8D ,
                   :
         0x00,0xF5 , 0x00,0xFD , 0x00,0x0D , 0x80,0x01</VAL>
  </CD>
</CONST>

定数用XML文書で使用するタグを次の表に示します。これらの記述はカスタマイズできません。

表8‒4 定数用XML文書で使用するタグ

タグ名

説明

<CONST>

定数用XML文書名(CONSTは固定値)です。ルートオブジェクトとして宣言します。

<CD>

画面または帳票で定義している定数のデータ名を宣言するための共通タグです。

<INDEX>

先頭からの位置です。ただし,フレーム内のデータ名の場合は,フレームの先頭からの位置となります。

<LEVEL>

データ名の階層です。

<NAME>

データ名です。

<LENG>

データ長です。ただし,繰り返し項目の場合および階層を持つ項目の場合は,繰り返し単位の長さとなります。

<TYPE>

データ型(short/unsigned char/struct)です。

shortは数値を,unsigned charは文字列または16進数を示します。structは,フレーム,メニュー,ボタン,または下位項目を持つテキストなどの階層構造を宣言する場合に使用します。

<REPEAT>

繰り返し回数です。ただし,繰り返しがない項目の場合は,1が設定されます。

<VAL>

定数値です。