画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発ガイド


13.1.2 Web環境での画面表示の注意

Web環境での画面表示の注意について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 画面デザイン

Web環境では,XMAP3独自のフレームウィンドウを使用していません。したがって,次に示すフレームウィンドウの機能は適用できません。

これらの機能を画面定義で指定していても,画面を表示する前に設定されていたWebブラウザのウィンドウの状態に依存します。また,これらの機能の設定内容を動的には変更できません。

XMAP3の画面に定義したメニューバーは,XMAP3の表示領域にキーボードフォーカスがあるときに,Webブラウザウィンドウのメニューバーに追加されて表示されます。

XMAP3の表示領域外の余白をクリックした場合,キーボードフォーカスがXMAP3の表示領域から外れ,XMAP3のメニューバーも取り除かれます。

(2) 一次ウィンドウと二次ウィンドウ

Webブラウザ上で実行できる画面は一次ウィンドウだけとなっています。一次ウィンドウから開かれる二次ウィンドウは,XMAP3のフレームウィンドウとして実行されます。Web環境を利用して表示する,一次ウィンドウと二次ウィンドウの特徴について説明します。

(a) 一次ウィンドウの表示個数

同一のWebブラウザウィンドウ内で表示される一次ウィンドウは,常に一つだけとなります。

(b) 二次ウィンドウ表示中の注意

二次ウィンドウの表示中は,一次ウィンドウを表示しているWebブラウザウィンドウに対して操作を実行できません。したがって,一次ウィンドウに対するマウス操作や,キーボード操作などの入力操作はすべて抑止されます。

また,二次ウィンドウは常に一次ウィンドウとなるWebブラウザウィンドウよりも前面に表示されます。

同様に一次ウィンドウのエラーダイアログも,Webブラウザウィンドウより前面に表示されます。二次ウィンドウのエラーダイアログも二次ウィンドウより前面に表示されます。

(c) Webブラウザや一次ウィンドウ・二次ウィンドウの表示位置

ドローの画面定義やAPからの動的変更によって,Webブラウザ上に表示される一次ウィンドウの表示位置は指定できません。また,Webブラウザウィンドウ自体の表示位置も指定できません。Webブラウザウィンドウの表示位置はWebブラウザの設定に依存します。

ただし,二次ウィンドウの表示位置は指定できます。表示位置に設定した内容に応じて,二次ウィンドウの表示位置は次のようになります。

  • 自由な位置」を指定した場合

    ディスプレイに対して任意の位置に表示できます。

  • 一次ウィンドウに従う」を指定した場合

    Webブラウザ上に表示されている,画面の表示領域の左上を基点とし,相対位置の指定によって表示位置を制御できます。

二次ウィンドウのクライアント領域の左上端が,指定した相対位置に表示されます。

注※

クライアント領域とは,メニューとオペレータインジケータを除いた領域のことです。

相対位置を指定して表示された二次ウィンドウの例を次の図に示します。

図13‒3 相対位置を指定した二次ウィンドウの表示例

[図データ]

(3) 実行中の画面とマウスカーソルの形態

XMAP3の画面が処理している間(キーボードロック中),マウスカーソルの形態は「待ち状態」(標準では砂時計の形)になります。マウスカーソルの形態は,Windowsの機能でカスタマイズできます。

マウスカーソルの形態が「待ち状態」になるのは,XMAP3の領域内だけです。それ以外の領域(Webブラウザウィンドウ領域,および他ウィンドウ領域)は,XMAP3の制御対象にはなりません。

次に,XMAP3の一次ウィンドウだけが表示されている場合,および一次ウィンドウと二次ウィンドウの二つの画面が表示されている場合のマウスカーソルの形態について説明します。以降の説明では,マウスカーソルの形態は,標準のデザインに設定されていることを仮定して説明します。

(a) 一次ウィンドウを操作中(一次ウィンドウ:入力状態)の場合

一次ウィンドウを操作しているときの(一次ウィンドウが入力状態のときの),マウスカーソルの形態を次の図に示します。

図13‒4 一次ウィンドウを操作しているときのマウスカーソルの形態

[図データ]

  1. 他ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,XMAP3の制御対象になりません。そのため,マウスカーソルはXMAP3画面の状態(「通常の選択」,「待ち状態」など)に連動しません。

    マウスカーソルが特に制御されていない場合は,「通常の選択」になります。ただし,Windowsまたは他アプリケーションに制御されているため,該当する領域の制御に依存します。

  2. XMAP3一次ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,「通常の選択」になります。

  3. Webブラウザウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,XMAP3の制御対象になりません。この領域にあるマウスカーソルは,Webブラウザによって制御されます。

画面が入力状態の場合に,Webブラウザのメニューなどを選択してマウスカーソルの制御がXMAP3から離れたときには,該当するWebブラウザウィンドウ領域はWebブラウザによって制御されるため,マウスカーソルはWebブラウザ状態に依存します。

(b) 一次ウィンドウが処理中(一次ウィンドウ:確定中)の場合

一次ウィンドウが処理しているときの(一次ウィンドウを確定しているときの),マウスカーソルの形態を次の図に示します。

図13‒5 一次ウィンドウが処理しているときのマウスカーソルの形態

[図データ]

  1. 他ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,XMAP3の制御対象になりません。そのため,マウスカーソルはXMAP3の画面の状態(「通常の選択」,「待ち状態」など)に連動しません。

    マウスカーソルが特に制御されていない場合は,「通常の選択」になります。ただし,Windowsまたは他アプリケーションに制御されているため,該当する領域の制御に依存します。

  2. XMAP3一次ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,「待ち状態」になります。

  3. Webブラウザウィンドウ領域

    この領域でマウスを静止している場合,マウスカーソルは「待ち状態」になります。ただし,この領域でマウスを移動している場合,マウスカーソルはWebブラウザによって制御されているため,該当する領域の制御に依存します。

(c) 二次ウィンドウが操作中(二次ウィンドウ:入力状態)の場合

二次ウィンドウを操作しているときのマウスカーソルの形態を次の図に示します。

図13‒6 二次ウィンドウを操作しているときのマウスカーソルの形態

[図データ]

  1. 他ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,XMAP3の制御対象になりません。そのため,マウスカーソルはXMAP3の画面の状態(「通常の選択」,「待ち状態」など)に連動しません。

    マウスカーソルが特に制御されていない場合は,「通常の選択」になります。ただし,Windowsまたは他アプリケーションに制御されているため,該当する領域の制御に依存します。

  2. XMAP3一次ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,「通常の選択」になります。

  3. Webブラウザウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,XMAP3の制御対象になりません。この領域にあるマウスカーソルは,Webブラウザによって制御されます。

  4. XMAP3二次ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,「通常の選択」になります。

画面が入力状態の場合に,Webブラウザのメニューなどを選択してマウスカーソルの制御がXMAP3から離れたときには,該当するWebブラウザウィンドウ領域はWebブラウザによって制御されるため,マウスカーソルはWebブラウザ状態に依存します。

(d) 二次ウィンドウが処理中(二次ウィンドウ:確定中)の場合

二次ウィンドウが処理しているときの(二次ウィンドウを確定しているときの),マウスカーソルの形態を次の図に示します。

図13‒7 二次ウィンドウが処理しているときのマウスカーソルの形態

[図データ]

  1. 他ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,XMAP3の制御対象になりません。そのため,マウスカーソルはXMAP3の画面の状態(「通常の選択」,「待ち状態」など)に連動しません。

    マウスカーソルが特に制御されていない場合は,「通常の選択」になります。ただし,Windowsまたは他アプリケーションに制御されているため,該当する領域の制御に依存します。

  2. XMAP3一次ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,「待ち状態」になります。

  3. Webブラウザウィンドウ領域

    この領域でマウスを静止している場合,マウスカーソルは「待ち状態」になります。ただし,この領域でマウスを移動している場合,マウスカーソルはWebブラウザによって制御されているため,該当する領域の制御に依存します。

  4. XMAP3二次ウィンドウ領域

    この領域にあるマウスカーソルは,「待ち状態」になります。

(4) メニューバー(XMAP3 Cosminexus連携の場合)

XMAP3 Cosminexus連携のGUI画面で,メニューバーを使用する場合,プルダウンメニューを定義する必要があります。また,メニューバーへの不活性の指定は無効となります。

表示領域にキーボードフォーカスがあるとき,XMAP3の画面に定義したメニューバーは,Webブラウザウィンドウのメニューバーに追加されて表示されます。そのため,Internet Explorerと同じメニューは定義しないでください。

表示領域外の余白をクリックした場合,キーボードフォーカスがXMAP3 Cosminexus連携の表示領域から外れ,XMAP3のメニューバーも非表示となります。