画面・帳票サポートシステム XMAP3 開発ガイド


11.6 APが渡す項目

マップ帳票および書式オーバレイで使用するオブジェクトでは,APが渡すデータが表示されます。表示される内容を次に示します。

〈この節の構成〉

(1) APが渡す項目

APからのデータを代入するデータ項目について設定します。APが渡す項目を次の表に示します。

表11‒123 APが渡す項目

項目

設定できる値

データ名

データ項目のデータ名を次の規則に従って指定します。

  • 指定できる文字数は,接頭語(マップ名)を含めて29文字以内です。このため,ドローセットアップの[マップ名の長さ]の設定が「7」の場合は21文字以内,「6」の場合は22文字以内となります。全角文字は2文字分として数えます。ただし,データ名の先頭および末尾の全角文字は,4文字分として数えます。また,全角文字と半角文字が混在する場合,半角文字の直前の全角文字は,4文字分として数えます。

  • 指定できる文字種は,COBOLの場合は「A〜Z」「0〜9」「-(ハイフン)」「大文字の半角カナ」「全角(混在)」です。

    Cの場合は「A〜Z」「a〜z」「0〜9」「_(アンダースコア)」です。

出力するデータに応じて,データ項目の桁を指定します。

[データ長を変更する]ボタンがオフの場合

指定できる長さは,入出力するデータの最大長以上で,オブジェクトがレイアウト領域に収まる範囲です。ただし,[データ型]が「数字」または「数字編集」のときはピクチャの最大桁を指定します。

[データ長を変更する]ボタンがオンの場合

不活性になり,設定できません。

データの最大桁はオブジェクトによって異なります。

  • 出力フィールド:255桁

データ長

APが受け取る項目のデータ長を指定します。出力日付・時刻テキスト/フィールドでは,表示書式に応じた長さを表示します。

[データ長を変更する]ボタンがオフの場合

ターゲット,使用目的に応じて,「桁」の値を基に計算した値を表示します。

[データ長を変更する]ボタンがオンの場合

任意のデータ長を指定できます。次の場合エラーになります。

  • 「桁」より小さい値になっている

  • 数値以外が入力された

  • 最大値を超えている

データ長の最大値は,オブジェクトによって異なります。

  • 出力フィールド:598

  • 出力OCR:255

  • 出力バーコード(指定できるバーコード種別の長さに対応します)

データ型

使用言語がCOBOLの場合に,ピクチャ句で指定するデータ型を選びます。選べるデータ型は,オブジェクトの種類や[使用目的]などに応じて異なります。なお,Cの場合は文字(char)型で固定です。

  • 文字用:「文字(XX)」,「漢字(NN)」,「漢字(XX)」

  • 数字用:「99999」

  • 数字編集用の数字編集文字列:「-99999」,「999.9」など

    自由な値を定義する場合は,「その他のピクチャ」を選び,[自由な設定]ボタンからピクチャ文字を指定します。

桁寄せ

  • データ長が論理マップ上の項目の長さより短い場合に,データを左右のどちらに寄せるかを指定します。オブジェクトの種別や[使用目的]などに応じて固定値となる場合があります。

埋字

論理マップの項目長よりデータ長が短い場合に残りの領域を埋める文字を指定します。[桁寄せ]に応じて,項目内の右側/左側に埋字が格納されます。

指定できる内容は,オブジェクトの種別や[使用目的]などに応じて異なります。

  • スペース:半角のスペースで埋字します。

  • LOW(X'00'):LOW-VALUE((00)16)で埋字します。

  • HIGH(X'FF'):HIGH-VALUE((FF)16)で埋字します。

  • ゼロ:0で埋字します。

  • 埋めない:埋字をしません。領域にはAP内の直前のデータ領域の内容がそのまま残るか,初期クリア文字でクリアされます。

  • 自由な埋字:自由な値を埋字にします。この場合,[自由な設定]ボタンから埋字を指定してください。

ターゲットでAIX(EUC)を選択した場合,オブジェクト,ラベルおよび選択ラベルの埋字には,半角カタカナは指定できません。指定すると,その項目を「埋めない」に指定した場合と同様のマップが生成されます。

初期値

出力論理マップの各項目にあらかじめ設定しておく初期値を指定します。指定できる内容は,[使用目的]などに応じて異なります。

AP実行時に出力データの代わりにデータ有無コードを設定すると,初期値が有効になります。

  • 指定しない:初期値の文字を設定しません。

  • LOW(X'00')クリア:(00)16で領域をクリアします。

  • スペースクリア:半角のスペースで領域をクリアします。

  • ゼロクリア:文字の0で領域をクリアします。

  • 自由な初期値:自由な文字で領域をクリアします。この場合,[自由な設定]ボタンから文字を指定してください。

格納形式

日付/時刻データの格納形式を[表示書式]に応じた内容で表示します。

自由な設定

「出力用ピクチャ」,[埋字],[初期値]を任意の値で設定します。

  • 出力用ピクチャ:任意の数字編集文字列を指定します。「*」,「+」,「-」,「\」,「9」,「,」,「.」,「Z」,および「/」の文字を組み合わせます。文字数はオブジェクトのデータ項目長に従います。

  • 埋字:半角1文字を指定します。

  • 初期値:任意のデータを指定します。半角専用項目の初期値に全角文字は指定できません。また,漢字専用項目の初期値に半角文字は指定できません。文字数はオブジェクトのデータ項目長に従います。

データ長を変更する

データ長の自由設定の有無を指定します。ターゲットがWindows,AIX(シフトJIS)の場合は非表示になります。また,ほかのターゲットの場合でも,使用目的が「日本語」で,詳細目的が「混在(全角・半角)」,データ型が「文字(XX)」の場合だけデータ長を変更できます(詳細目的はオブジェクトによって指定しない場合があります)。

オン:データ長を自由に設定します。

オフ:データ長を標準に設定します。

動的変更(APから表示属性を変更する)

制御項目を論理マップに展開して,帳票印刷時に表示属性を動的に変更できるようにします。表示属性とは,帳票に印字する文字の書体やけい線の種類などの属性です。

制御項目にAPから修飾名を設定することで,動的に属性を変更できます。

修飾名と表示属性との対応は,ドローセットアップで設定します。

グラフィックデータの渡し方

ファイル名指定は,ファイル名(拡張子を含む)だけをAPが設定する標準的な方法です。グラフィックデータのファイルのパス名は,XMAP3実行環境の表示・印刷環境ファイルで変更することもできます。また,APからファイル名の代わりに「*CLIP」と設定すると,クリップボードのデータを出力できます。指定するファイル名に応じて,データ長を変更します。

[データ長を変更する]ボタンがオフの場合
  • ファイル名指定:データ長12桁

  • フルパス64:データ長64桁

  • フルパス128:データ長128桁

  • フルパス259:データ長259桁

[データ長を変更する]ボタンがオンの場合,指定できません。

(2) 下位項目

下位項目で指定する項目を次の表に示します。

表11‒124 下位項目で指定する項目

項目

設定できる値

上位項目

上位項目

下位項目を設定する上位の項目の情報「APが受け取る項目」または「APが渡す項目」を表示します。

データ名

下位項目を設定する上位のデータ名を表示します。

下位項目を設定する上位の桁を表示します。

データ長

下位項目を設定する上位のデータ長を表示します。

下位項目

データ名

データ項目のデータ名を次の規則に従って指定します。

  • 指定できる文字数は,接頭語(マップ名)を含めて29文字以内です。このため,ドローセットアップの[マップ名の長さ]の設定が「7」の場合は21文字以内,「6」の場合は22文字以内となります。全角文字は2文字分として数えます。ただし,データ名の先頭および末尾の全角文字は,4文字分として数えます。また,全角文字と半角文字が混在する場合,半角文字の直前の全角文字は,4文字分として数えます。

  • 指定できる文字種は,COBOLの場合は「A〜Z」「0〜9」「-(ハイフン)」「大文字の半角カナ」「全角(混在)」です。

    Cの場合は「A〜Z」「a〜z」「0〜9」「_(アンダースコア)」です。

データ名の先頭には,標準値として「上位項目のデータ名-xxx-」(xxx:001からの数字)を設定します。

入出力するデータに応じて,下位項目の桁を指定します。

上位項目の[データ長を変更する]ボタンがオフの場合

指定できる長さは,上位項目の桁数の範囲です。

上位項目の[データ長を変更する]ボタンがオンの場合

「*」を不活性表示し,設定できません。

データ長

入出力するデータに応じて,下位項目のデータ長を指定します。

上位項目の[データ長を変更する]ボタンがオフの場合

「*」を不活性表示し,設定できません。

上位項目の[データ長を変更する]ボタンがオンの場合

指定できる長さは,上位項目のデータ長の範囲です。

データ型

使用言語がCOBOLの場合に,ピクチャ句で指定するデータ型を選びます。選べるデータ型は,オブジェクトの種類や[使用目的]などに応じて異なります。なお,Cの場合は文字(char)型で固定です。

  • 文字用:「文字(XX)」,「漢字(NN)」

  • 数字用:「99999」

  • 数字編集用の数字編集文字列:「-99999」,「99/99」など

  • 1文字の反復

指定するデータ型によっては,桁やデータ長が固定となる場合があります。